留守番電話に響く時任の知らない声、誠人が殺人現場にアルバイトの届け物をしたことが発端になって起こる、誠人と時任のすれ違い。時任が、自分が知らない誠人の過去に理由も分からずイラつき、落ち込み拗ねる様が新鮮。いつもの単なる我儘や誠人以外の人間に対する怒りとは別の冷えて荒んだ表情が、時任の中の誠人の比重を感じさせます。自分のことさえ何も分からない、何もないと気づいた時任の沈んだ表情より胸に痛い。
誠人を助けようと必死の時任と、時任を巻き込まないよう携帯を壊してまで連絡を断つ誠人。動と静に潜む互いを思う真情が、切ないけど何だか暖かい。
フリーライターの亮司さんのおとぼけ顔とドジな刑事の新木さんが、シリアスな展開のなかほっと和ませてくれます。葛西さんは相変わらず渋いですね。
一人の時じゃなくて、一緒にいるべき人の所に戻ってきた時に初めて気付くその人の温もり。嘘になるから言葉にできない、言葉を信じない誠人の見つけた『言霊(しんじつ)』。誠人が時任に言う「ゴメンね?」時任が再会した誠人に言う「おかえり」ひとつひとつの台詞に込められた二人の想いをかみしめたい。
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WILD ADAPTER 4 (キャラコミックス) コミック – 2005/6/25
峰倉 かずや
(著)
- 言語日本語
- 出版社徳間書店
- 発売日2005/6/25
- ISBN-104199602895
- ISBN-13978-4199602894
登録情報
- 出版社 : 徳間書店 (2005/6/25)
- 発売日 : 2005/6/25
- 言語 : 日本語
- ISBN-10 : 4199602895
- ISBN-13 : 978-4199602894
- Amazon 売れ筋ランキング: - 26,331位ボーイズラブコミックス
- カスタマーレビュー:
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2005年7月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2005年7月5日に日本でレビュー済み
もうすでに、読み終わったのですが、読みかえしてました。
この作品は、本当、引きずられて行きます。
なだれこんで行くとも感じますが。
言葉も削ぎ落とされていて、それが、返って登場人物たちが、それぞれ、
お互いに感じ思い巡らすような…。
でも、最後は、久保田誠人という、底に、連れて行かれるのだろうなと。
この巻は、氷山の一角のように感じます。
峰倉さんの作品では、これが1番好きです。”らしさ”がでているようで。
この作品は、本当、引きずられて行きます。
なだれこんで行くとも感じますが。
言葉も削ぎ落とされていて、それが、返って登場人物たちが、それぞれ、
お互いに感じ思い巡らすような…。
でも、最後は、久保田誠人という、底に、連れて行かれるのだろうなと。
この巻は、氷山の一角のように感じます。
峰倉さんの作品では、これが1番好きです。”らしさ”がでているようで。
2008年3月4日に日本でレビュー済み
久々に漫画を読んでボロボロに泣いた作品です。ラストの久保田のモノローグは、本当に泣けました。また時任の健気さと純粋さに感動しました(元々、時任大好きですが益々好きになりました)。言葉について考えさせる内容だと思いました。もぐりが色々と時任に助言をし、アンナが彼に久保田を救って…と託すシーン、確かに時任にとって久保田は重要な存在だけど、逆に久保田も時任が重要である。けど、すれ違いが生じた切なさが過ぎった。
2005年8月4日に日本でレビュー済み
鵠に「おつかい」を頼まれた先で殺人事件に巻き込まれた久保田は、時任に「しばらく家に戻るな」と伝えるが、突然のことに時任は理由がわからず…。
ドラッグW・Aの謎からは少し離れますが、久保田と時任の心の繋がり(言い回しが綺麗すぎる気がしますが)を腐女子がグっとくるポイント突いて描いてます(笑)。
カッコイイ男を書かせたら、峰倉かずやはスゴイですよ。
ドラッグW・Aの謎からは少し離れますが、久保田と時任の心の繋がり(言い回しが綺麗すぎる気がしますが)を腐女子がグっとくるポイント突いて描いてます(笑)。
カッコイイ男を書かせたら、峰倉かずやはスゴイですよ。
2005年6月27日に日本でレビュー済み
久保ちゃんの過去が少しずつ出されてきています。自分の知らない久保田の過去にイライラする時任が可愛くて仕方ないです。
それにしてもこの漫画は峰倉先生の作品の中でも特に言葉が強い作品だと思います。台詞もモノローグも一つ一つ深く考えられて作られた言葉なのだというのが伝わってきますね。
でも一番好きだったのは久保田が時任の方に寄りかかる見開きの文字の無いページなんですけど(笑)もう、開いた瞬間鳥肌たちました!
それにしてもこの漫画は峰倉先生の作品の中でも特に言葉が強い作品だと思います。台詞もモノローグも一つ一つ深く考えられて作られた言葉なのだというのが伝わってきますね。
でも一番好きだったのは久保田が時任の方に寄りかかる見開きの文字の無いページなんですけど(笑)もう、開いた瞬間鳥肌たちました!