一昨年前アメリカで大ヒットし、日本にも紹介されたTVシリーズ“ヒーローズ”を見た時しきりに思い出されたのがこの作品でした。 悲劇色がかなり強いため、連載当時、子供たちからの支持はえられなかったようですが、手塚先生のストーリーテラーとしての才能が遺憾なく発揮された、まさに隠れた名作と呼んでいい作品だと思います。 この作品をきちんと今でも出版し続けている秋田書店の姿勢には頭が下がりますね。
念力、超俊足、自己再生能力、分身―などなど、ありとあらゆる能力を持った若者たちが残虐宇宙人ゲルダン人の侵略から月を守るためにノーマン王子のもとに集められます。 中には動物を操る能力だとか、銃弾の軌道を変える能力の持ち主なんていう変り種も登場します。“俺の得意の後ろ向き撃ちだ!”なんて必殺技を使うキャラなど恐らく空前絶後でしょう。 そういった愛すべきヒーロー達が一人、また一人と倒れていくクライマックスは涙をおさえることができません。 そして過去と現在が舞台のこの作品、なんと言ってもすごいのがオープニングとエンディングが見事にリンクしている点です。 これはやはり連載開始時において、すでにエンディングが用意されていたと言うことなのでしょうか? あの名作W3(ワンダースリー)に比肩する見事な結末だと思います。 さらに地球の生物“犬”の先祖はなんとまあー! 手塚漫画の中では長らくマイナー扱いされている作品なんですが、まだ読んだことが無い人には断然お薦めです。 読み応えは保障いたします。
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ノーマン 1 (秋田文庫 1-34) 文庫 – 1995/5/1
手塚 治虫
(著)
- 本の長さ316ページ
- 言語日本語
- 出版社秋田書店
- 発売日1995/5/1
- ISBN-104253171257
- ISBN-13978-4253171250
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登録情報
- 出版社 : 秋田書店 (1995/5/1)
- 発売日 : 1995/5/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 316ページ
- ISBN-10 : 4253171257
- ISBN-13 : 978-4253171250
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,686,476位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1928年、大阪府豊中市生まれ。本名・治。大阪大学付属医学専門部を卒業後、医学博士号を取得。46年、『マアチャンの日記帳』でデビュー。翌年、ス トーリー漫画の単行本『新宝島』がベストセラーになり、注目される。以後、幅広い分野にわたる人気漫画を量産し、子どもたちに夢を与えつづけてきた。『ネ オ・ファウスト』など3作連載中の89年2月9日に胃ガンのため死去。無類の昆虫好きとして知られ、「オオムラサキを守る会」の理事や「日本昆虫倶楽部」 の初代会長を務めた(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 手塚治虫の昆虫博覧会 (ISBN-13: 978-4900963474)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年6月23日に日本でレビュー済み
初出は知らないのですが、秋田文庫で以前手に入れていましたが1巻のみでした。最近氏の「白いパイロット」を手にしましてレビューはしていませんが★3個です。「白い・・・」の胸を締め付けるラストシーンを子供時代たまたまサンデーでみていてその全貌を知りたく読んだわけですが拍子抜けの感がありました。まぁ、巨匠のレベルではありましたが。どんな作家でも出来不出来はありますよね。「ノーマン」。これはとにかくおもしろい。amazonに注文をしてまだ届いていないのですが、これはまちがいないでしょう。話がだらけない、アイデア満載。作家のやる気に満ちている。結果、画にもそれが反映してます。文句なく手塚作品に酔いしれると思います。空の、月が舞台で、今私はそのラストを予想していますが多分当たると思います。気が向けば読了後お知らせするつもりです。尚、秋田書店版1巻では、故坂口 尚氏の寄稿があり坂口氏の本作品への思い入れを強く感じさせるパワーのある作品と思います。