前半は御堂筋くん復活のお話、後半は集団の力についてのお話です。
内容が充実して、面白いと思います。
1 御堂筋くん復活
全てをかけても二日目の優勝が出来なかった御堂筋くん。
一度は心が折れてしまいますが、自分にはまだ捨てられるものがあったと気づきレースに復帰します。
御堂筋くんの、その身を削ってでも勝利に邁進する姿は、見ていて少し悲しくなります。
2 集団の力
そして、インターハイ三日目がスタートしました。
本巻では、集団の威力、恐怖などが描写されています。
ロードバイク最大の減速要素は空気抵抗で、空気抵抗は速度の二乗に比例します。
だいたい、時速30kmを超える辺りで一つの壁があり、なかなか速度が上がらなくなります。
さらに、時速40km超を単独で長時間維持するのはかなり困難となります。
集団は風の抵抗を大幅に減らすことができるので、速度が劇的に上がります。
具体的には、集団の規模にもよりますが、単独走と比べて、時速6kmくらい差がでることも珍しくありません。
10分で、1km追いつくことができる、という計算です。
もっとも、集団と言っても万能ではなく、特に練度の低い市民レースの場合には、集団走行で落車が発生することは珍しくありません。
作中で、集団の内部はまるで、繭、貝のような存在だ、と説明されておりますが、市民レースレベルだと集団は安心するというより、むしろ恐怖の対象です。
集団落車に巻き込まれないよう、なるべく前の方を走りたくなります。
余談でした。
以上、ご参考までに。
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