ファン歴30年以上。
綺麗な絵と世界観はバイブルみたいなもの。
「暁の回廊」以後は読み切りばかりで
より幻想的というか儚い感じで雑誌掲載されても存在感は薄いですね。
ミスボはこの為に毎号チェックしています。
絶版と聞き、ショックはいまだに続いてます
作品描かれる限りは付いて行きます
秋田書店様、宜しくお願いします。

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
華麗なる愛の歴史絵巻 しらしらし: ボニータ・コミックス (ボニータコミックス) コミック – 2016/6/16
長岡 良子
(著)
- 本の長さ186ページ
- 言語日本語
- 出版社秋田書店
- 発売日2016/6/16
- 寸法18 x 12.8 x 2.2 cm
- ISBN-104253262449
- ISBN-13978-4253262446
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2022年11月23日に日本でレビュー済み
他のレビューアさんたちのコメントを読んで、やっぱりみなさん、飛鳥や天平時代を舞台にした「古代幻想ロマンシリーズ」のような歴史大作を望んでいらっしゃるんだなあと思いました。「華麗なる愛の歴史絵巻」シリーズ以降、きれいだけれど軽い話ばかりになってしまったのが残念です。
最近、萩尾望都先生のレビューにも書いたのですが、年を重ねると重厚で深いものがしんどくて描けなくなるのでしょうか。それとも、深刻なものはもういい・・という心境になるのでしょうか。
平安時代を舞台にした作品は、正直どれも似たようなものが多く、記憶に残らないというかどれがどれかわからなくなってしまいました。
けれどこの「しらしらし」に入っている4編はわりとよかったです。時代がさらに先に進んでいます。
特に気に入ったのは江戸初期らしい「百千鳥」。男歌舞伎の一座と京の遊女の恋物語。敗北した大坂方(豊臣?)と江戸方(徳川?)の事情に、戦がなくなって平和になり町人階級が勃興していく時代が感じられます。
「三千歳の花」室町時代と中国の西王母伝説をからませたストーリーが斬新。寺に預けられている少年の事情は源義経が鞍馬寺預けになっていたことをヒントにされたのかも?こちらもめずらしい時代背景で新鮮でした。
これらは2015年から16年の作ですが、アマゾンで検索する限りでは以後の作品が出てきません。なんだかんだ書きましたが、これからもずっと描いていっていただきたいです。長岡先生の作品は先生でなければ描けないものばかりですから。
最近、萩尾望都先生のレビューにも書いたのですが、年を重ねると重厚で深いものがしんどくて描けなくなるのでしょうか。それとも、深刻なものはもういい・・という心境になるのでしょうか。
平安時代を舞台にした作品は、正直どれも似たようなものが多く、記憶に残らないというかどれがどれかわからなくなってしまいました。
けれどこの「しらしらし」に入っている4編はわりとよかったです。時代がさらに先に進んでいます。
特に気に入ったのは江戸初期らしい「百千鳥」。男歌舞伎の一座と京の遊女の恋物語。敗北した大坂方(豊臣?)と江戸方(徳川?)の事情に、戦がなくなって平和になり町人階級が勃興していく時代が感じられます。
「三千歳の花」室町時代と中国の西王母伝説をからませたストーリーが斬新。寺に預けられている少年の事情は源義経が鞍馬寺預けになっていたことをヒントにされたのかも?こちらもめずらしい時代背景で新鮮でした。
これらは2015年から16年の作ですが、アマゾンで検索する限りでは以後の作品が出てきません。なんだかんだ書きましたが、これからもずっと描いていっていただきたいです。長岡先生の作品は先生でなければ描けないものばかりですから。
2016年6月17日に日本でレビュー済み
「華麗なる愛の歴史絵巻」シリーズの1つ手前の『うたかたの曜(ひかり)』に至る作品が絶版に処され、秋田書店のHPからデータが全部削除されて無の状態になって以降、最初の1冊になる。
表紙
→ 「三千歳の花」の扉絵
しらしらし◆ミステリーボニータ2015年1月号
百千鳥(ももちどり)◆ミステリーボニータ2015年5月号
風の声◆ミステリーボニータ2015年11月号
三千歳(みちとせ)の花◆ミステリーボニータ2016年4月号
「しらしらし」
→ 毒キノコにあたって死んだ盗賊の父親に育てられた血の繋がりのない兄弟。伯王、仲丸、あぐり。参拝客で賑わう東国の大きな町。女性的な容貌のあぐりを町一番の長者の行方不明の姫として送り込み長者の財宝を盗むという偽りの計画を伯王は義弟2人に吹き込むが、あぐりを実の両親である長者夫婦に返すのが真の目的だった。しかし、勝手に決めて横暴でも優しく人一倍孤独を怖れる寂しがり屋の伯王を1人にしてはいけないと両親の許しを得て、あぐりは伯王と一緒に生きることを選ぶ。堅苦しい暮らしを嫌がる仲丸だが、次妻の娘であぐりの異母姉である姫と恋仲になり、彼女は絶対に離さないとしがみつく。長者は当初は伯王を娘婿にと考えて彼に打診していたが、絶対に仲丸でなければ嫌だと叫ぶ姫に彼を娘婿に据える気まんまんだ。あぐりと両親を引き裂いた元凶の次妻だったが、身寄りのない遊女で同じ遊女の仲間に置き去りにされた過去ゆえに長者夫婦に念願の子供が誕生したら自分達は捨てられるのではと不安のあまり魔が差し、あぐりを盗賊の養父に始末しろと言ってしまったのだった。
ところで、雑誌掲載時は「次妻(うわなり)」だったのがコミックスでは「次妻(じさい)」になっていた。3兄弟を拾い育てた盗賊はゴツい顔の割に小心者で血を見るのが怖いということだった。病弱な子供を女児として育てるということはよく聞くが、あぐりは神経質で食が細くて、すぐ泣く、すぐ熱を出して伯王は本気で末弟として育ったあぐりを捨てようかと思ったが、あぐりの実母によれば産まれた時もあぐりは産声をあげられなかった程だった。
「百千鳥」
→ 皆に「唱(うた)」と呼ばれる菊屋の遊女・唱寿(しょうじゅ)は父親に勘当された「扇子(おうぎ)屋」の若旦那・小四郎(こしろう)に夫婦になってくれと請われるが、白髪の老婆になるまで面白おかしく生きて地獄に落ちるのだと相手にしようとしない。そんな唱が惹かれた「野を駆ける風のように、大空を舞う鳥のように自由に舞いたい。」と語る和歌集歌舞伎の「鴨座」の少年・花鶏(アトリ)は関ヶ原の戦で取り潰しに遭った大名の若君であり、座長の鶴丸太夫と仲間はお家再興の悲願に燃える遺臣だった。大坂(大阪)方と通じていることを突き止めた役人に追われ彼らが去って数年後、許されて「扇子屋」を継いだ小四郎と所帯を持った唱との間には息子か娘かは不明だが、幼い子供が生まれていた。
「風の声」
→ 亡き紀伊(き)の守の遺児・春王は相次いで両親を失い、財産を奪おうと企む父親の後妻に命を狙われて音人と桂の夫婦に匿われ、爺やの決死の訴えに可愛い甥の窮状を知った京の叔父が駆けつけて刺客どもを追い払います。女狐め、首を洗って待っておれと怒り心頭吠え立てる叔父の姿に、その家臣は血迷って後妻に同情しそうになったことだろう。紀伊の国のお家騒動で命を失いかけた春王を叔父の元に逃がすことが出来た際、一卵性双生児の兄弟だと思われた少年の魂は別人であることが発覚する。なにしろ春王の片割れは姫君だったため、二卵性双生児の兄妹か姉弟のどちらかだった。では、あの少年の幽鬼は何者か? 消えた時に「父さん」と囁いた少年の声と自身の着物に秋の七草の1つ「女郎花」があったことで、彼は我が子だったことに気づく。生まれて来れずに失った我が子、しかし、小さな亡骸を秋の「女郎花」の咲き乱れる野原に葬ったということなので、おそらくは死産だったと思われる。別れ話かと思いきや妻の話とは、2人の孤児を引き取って育てたいということだった。
「三千歳の花」
→ 将軍は猜疑心が強くて酷薄で背いた者・意に従わぬ者を許さず、息子にすら無情に捨て去る横暴な将軍に両親と幼い弟・松若(まつわか)を殺された紹葩(しょうは)はなんとか将軍家お抱えの絵師になり、家族の仇討ちをと将軍に賄賂を贈ることに腐心する中納言に取り入り虎視眈々と復讐の機会を窺う。その矢先、住職・猷済(ゆうさい)の寺で父親に捨てられた初千代(はつちよ)に出会う。彼は10数年前の政変で母親が命を落とし、自身は「西王母の苑」に迷い込んだため、父親である現将軍に疎まれてしまう。
妻を現将軍に奪われても将軍に媚び諂う輩と紹葩は中納言を蔑むが、中納言の心の奥底には紹葩とて足元に及ばぬ程に激しい怨嗟の炎が燃えていた。中納言自身も屋敷も彼が恨み抜いた将軍と世継ぎの君(初千代の弟)を惨殺して灰燼に帰す。残されたのは復讐を捨てた紹葩と忘れられていた初千代だった。その帰還を願っていた伯父である重臣・細川(ほそかわ)は、初千代を新たな将軍として迎える。
世の中が徐々に落ち着く一方で、紹葩が修繕した屏風に殆ど時間のズレが起きていない元の世界に紹葩と初千代を戻した方士・東方朔の姿があった。西王母の桃を盗み食いして長寿を得たお調子者という伝説の方士だと住職が語った直後、にんまりと絵の中の笑うのだった。
表紙
→ 「三千歳の花」の扉絵
しらしらし◆ミステリーボニータ2015年1月号
百千鳥(ももちどり)◆ミステリーボニータ2015年5月号
風の声◆ミステリーボニータ2015年11月号
三千歳(みちとせ)の花◆ミステリーボニータ2016年4月号
「しらしらし」
→ 毒キノコにあたって死んだ盗賊の父親に育てられた血の繋がりのない兄弟。伯王、仲丸、あぐり。参拝客で賑わう東国の大きな町。女性的な容貌のあぐりを町一番の長者の行方不明の姫として送り込み長者の財宝を盗むという偽りの計画を伯王は義弟2人に吹き込むが、あぐりを実の両親である長者夫婦に返すのが真の目的だった。しかし、勝手に決めて横暴でも優しく人一倍孤独を怖れる寂しがり屋の伯王を1人にしてはいけないと両親の許しを得て、あぐりは伯王と一緒に生きることを選ぶ。堅苦しい暮らしを嫌がる仲丸だが、次妻の娘であぐりの異母姉である姫と恋仲になり、彼女は絶対に離さないとしがみつく。長者は当初は伯王を娘婿にと考えて彼に打診していたが、絶対に仲丸でなければ嫌だと叫ぶ姫に彼を娘婿に据える気まんまんだ。あぐりと両親を引き裂いた元凶の次妻だったが、身寄りのない遊女で同じ遊女の仲間に置き去りにされた過去ゆえに長者夫婦に念願の子供が誕生したら自分達は捨てられるのではと不安のあまり魔が差し、あぐりを盗賊の養父に始末しろと言ってしまったのだった。
ところで、雑誌掲載時は「次妻(うわなり)」だったのがコミックスでは「次妻(じさい)」になっていた。3兄弟を拾い育てた盗賊はゴツい顔の割に小心者で血を見るのが怖いということだった。病弱な子供を女児として育てるということはよく聞くが、あぐりは神経質で食が細くて、すぐ泣く、すぐ熱を出して伯王は本気で末弟として育ったあぐりを捨てようかと思ったが、あぐりの実母によれば産まれた時もあぐりは産声をあげられなかった程だった。
「百千鳥」
→ 皆に「唱(うた)」と呼ばれる菊屋の遊女・唱寿(しょうじゅ)は父親に勘当された「扇子(おうぎ)屋」の若旦那・小四郎(こしろう)に夫婦になってくれと請われるが、白髪の老婆になるまで面白おかしく生きて地獄に落ちるのだと相手にしようとしない。そんな唱が惹かれた「野を駆ける風のように、大空を舞う鳥のように自由に舞いたい。」と語る和歌集歌舞伎の「鴨座」の少年・花鶏(アトリ)は関ヶ原の戦で取り潰しに遭った大名の若君であり、座長の鶴丸太夫と仲間はお家再興の悲願に燃える遺臣だった。大坂(大阪)方と通じていることを突き止めた役人に追われ彼らが去って数年後、許されて「扇子屋」を継いだ小四郎と所帯を持った唱との間には息子か娘かは不明だが、幼い子供が生まれていた。
「風の声」
→ 亡き紀伊(き)の守の遺児・春王は相次いで両親を失い、財産を奪おうと企む父親の後妻に命を狙われて音人と桂の夫婦に匿われ、爺やの決死の訴えに可愛い甥の窮状を知った京の叔父が駆けつけて刺客どもを追い払います。女狐め、首を洗って待っておれと怒り心頭吠え立てる叔父の姿に、その家臣は血迷って後妻に同情しそうになったことだろう。紀伊の国のお家騒動で命を失いかけた春王を叔父の元に逃がすことが出来た際、一卵性双生児の兄弟だと思われた少年の魂は別人であることが発覚する。なにしろ春王の片割れは姫君だったため、二卵性双生児の兄妹か姉弟のどちらかだった。では、あの少年の幽鬼は何者か? 消えた時に「父さん」と囁いた少年の声と自身の着物に秋の七草の1つ「女郎花」があったことで、彼は我が子だったことに気づく。生まれて来れずに失った我が子、しかし、小さな亡骸を秋の「女郎花」の咲き乱れる野原に葬ったということなので、おそらくは死産だったと思われる。別れ話かと思いきや妻の話とは、2人の孤児を引き取って育てたいということだった。
「三千歳の花」
→ 将軍は猜疑心が強くて酷薄で背いた者・意に従わぬ者を許さず、息子にすら無情に捨て去る横暴な将軍に両親と幼い弟・松若(まつわか)を殺された紹葩(しょうは)はなんとか将軍家お抱えの絵師になり、家族の仇討ちをと将軍に賄賂を贈ることに腐心する中納言に取り入り虎視眈々と復讐の機会を窺う。その矢先、住職・猷済(ゆうさい)の寺で父親に捨てられた初千代(はつちよ)に出会う。彼は10数年前の政変で母親が命を落とし、自身は「西王母の苑」に迷い込んだため、父親である現将軍に疎まれてしまう。
妻を現将軍に奪われても将軍に媚び諂う輩と紹葩は中納言を蔑むが、中納言の心の奥底には紹葩とて足元に及ばぬ程に激しい怨嗟の炎が燃えていた。中納言自身も屋敷も彼が恨み抜いた将軍と世継ぎの君(初千代の弟)を惨殺して灰燼に帰す。残されたのは復讐を捨てた紹葩と忘れられていた初千代だった。その帰還を願っていた伯父である重臣・細川(ほそかわ)は、初千代を新たな将軍として迎える。
世の中が徐々に落ち着く一方で、紹葩が修繕した屏風に殆ど時間のズレが起きていない元の世界に紹葩と初千代を戻した方士・東方朔の姿があった。西王母の桃を盗み食いして長寿を得たお調子者という伝説の方士だと住職が語った直後、にんまりと絵の中の笑うのだった。
2016年7月6日に日本でレビュー済み
いつもそうだ。失われた絆を取り戻そうとする誰かがいる。
切ない、愛しい 、苦しい、寂しい人の心と心が、
ある時は人ならぬものが、纏わり付いて離れない、忘れられない、
執着と怨嗟、愛着と煩悶、懊悩と思慕。様々な思いと結びつきが
あえかな香気を漂わせているような、そんな歴史物語の一コマ。
昔のようなシリーズ物の壮大で巧緻な物語を描いて欲しいけれど、
お互い年だし、贅沢を望むのはよした方が良いのかな。
なさぬ仲でも他生の縁でも大切にしたいからこそ、物語は生まれ語り継がれる。
親子もきょうだいも夫婦も恋人も、神仙さえも輪になって。
今回は淡い落ち着いた表紙、いつもの長岡良子の世界、古典の言霊に守られ導かれたような
不思議な世界を堪能することができる。
佳きかな。
切ない、愛しい 、苦しい、寂しい人の心と心が、
ある時は人ならぬものが、纏わり付いて離れない、忘れられない、
執着と怨嗟、愛着と煩悶、懊悩と思慕。様々な思いと結びつきが
あえかな香気を漂わせているような、そんな歴史物語の一コマ。
昔のようなシリーズ物の壮大で巧緻な物語を描いて欲しいけれど、
お互い年だし、贅沢を望むのはよした方が良いのかな。
なさぬ仲でも他生の縁でも大切にしたいからこそ、物語は生まれ語り継がれる。
親子もきょうだいも夫婦も恋人も、神仙さえも輪になって。
今回は淡い落ち着いた表紙、いつもの長岡良子の世界、古典の言霊に守られ導かれたような
不思議な世界を堪能することができる。
佳きかな。