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楳図かずお恐怖文庫 13 文庫 – 1996/12/1
楳図 かずお
(著)
こわい本怪物
- 本の長さ234ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日ソノラマ
- 発売日1996/12/1
- ISBN-104257720131
- ISBN-13978-4257720133
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登録情報
- 出版社 : 朝日ソノラマ (1996/12/1)
- 発売日 : 1996/12/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 234ページ
- ISBN-10 : 4257720131
- ISBN-13 : 978-4257720133
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,170,713位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年9月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
昭和40年(1965)の「半魚人」、翌41年(1966)の「ひびわれ人間」はともに少年マガジンで連載され、我々小学生の間では、毎週かなりの話題でした。特に「ひびわれ人間」。巨躯醜怪なる人造人間の、無思慮で唐突な殺人が次々と繰り返される点、当時の少年誌では初めてのことであり、その露骨さ、無残さはありえないほどの衝撃でした。もちろん、ボリス・カーロフの映画・フランケンシュタイン(1931)が本作の原典であるのは明白で、楳図先生もそこは何ら衒いがありません。しかし、その凄惨さは実は本家を凌いでいた。連載当時10歳の私は、前年までにテレビ番組「ショック!」で1931年版「フランケンシュタイン」の短縮版を視ており、慄きながらも免疫はありました。それなのに、本作誌面から発せられる楳図版の怪物の、余りにまがまがしい妖気には文字通りのショックを受け、初見の時には思わずページを閉じてしまったほどです。同級生たちも、ほとんどが同じ反応でした。それでもまた見てしまう。字義どおりの怖いもの見たさ、というやつですね。漫画、という平面二次元の媒体から、あれほどの恐怖を発し得たということが今なお驚きです。それから57年。なぜか無性にもう一度「ひびわれ人間」が読みたくなってAmazonで見つけ、購入。現代の尺度でみれば、さほどのものではないと感じる人も多いかも知れません。突っ込みどころも多いです。が、これ57年前ですよ。しかも掲載されたのがもっぱら小学生対象の週刊誌。私? 一読、幼いころの衝撃が鮮やかに蘇って来ました。そして、何度も読み返しております。楳図かずお先生、やはり天才ですね。
2014年6月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
昔読んだ漫画本そのままの話が載っていて、懐かしく読みました。
話も起承転結はっきりしていて、短編映画を3話見たような面白さです。
最近にない超個性的な漫画ゆえか(当たり前ですが)子供もたまに読んでいます。
それを見ては、私も、ふっふっふ…こわいだろー、なんてほくそ笑んでいます。。
「この人が描いたほかの本って無いの?」って聞かれます。
やっぱり抜群のインパクトですよね。
話も起承転結はっきりしていて、短編映画を3話見たような面白さです。
最近にない超個性的な漫画ゆえか(当たり前ですが)子供もたまに読んでいます。
それを見ては、私も、ふっふっふ…こわいだろー、なんてほくそ笑んでいます。。
「この人が描いたほかの本って無いの?」って聞かれます。
やっぱり抜群のインパクトですよね。
2012年5月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
絵柄からしてかなり古い作品との印象を受けました、手塚治先生の絵にかなり近いですね(笑)ですが2話以降、特に後半作品「ひびわれ人間」はホラー色満載な楳図かずお先生らしい絵柄作品となっています。今単行本「怪物」シリーズには「半漁人」「ひびわれ人間」「恐怖の首なし人間」の3作品が収められています、全234ページ。
2022年1月19日に日本でレビュー済み
怪物を主題とした、60年代半ばの少年誌に発表された作品3編を収めている。
「半魚人」
これは発表当時「少年マガジン」で見た記憶がある。半魚人。「はんぎょにん」と読ませていることにこだわりを感じる。つまり、それまでの「はんぎょじん」と違って楳図氏は「人間の最期」に思いを馳せることで、この怪物を創造したのだ。環境問題とも何ともうたっていないが、ここで提起されているのは、けっして地球は人類のために存在しているわけではないというラディカルなものだ。今では、むしろ当然の認識とも言えるが、人類が根底から反省していないことは、SDGsという発想からもうかがい知れる。今までの文明の延長に人類は生存を許されるはずだと慢心しているからだ。楳図氏の怪奇は、この人類の慢心を打ち砕くように発揮されている。つまり、狂っているのは誰かわからないという認識だ。ここにあるのは単純な正義など発動する余地がない世界だ。人間の理性は社会の良識の内側でしか発動しないのだから。口、目、水かき…「歯をのばすのとえらをこしらえることができない!」。手術で人間を半魚人に変えるという発想が楳図式の真骨頂である。
「ひびわれ人間」
これも科学者が登場する。そのおじが息絶える時「おまえの手で生命の謎をときあかすがいい」といわれた三太はおそらく小学生。妻がフランケンに襲われていると思い、「おいどうしたのだ」と言って槍をもって部屋に入ってくる夫。財産を横取りに来た義弟たちが交通事故で死んだ良彦の母である義姉を緊縛して鞭うつ。その母の金庫の鍵の隠し場所。カエルをこわがるフランケン。鞭うった義弟たちを息子に殺害させる母…。実に怖ろしい話だ。
「恐怖の首なし人間」
「探偵五郎」主演の第1作。ドクター・モローをアダプトしたものだが、「ぼくがその首なし男にあったのはうすきみわるい雨の日だった」。とはいうものの、その首なし男と読者が出会うのは、22ページ先のことであった、という怖すぎる話。
「半魚人」
これは発表当時「少年マガジン」で見た記憶がある。半魚人。「はんぎょにん」と読ませていることにこだわりを感じる。つまり、それまでの「はんぎょじん」と違って楳図氏は「人間の最期」に思いを馳せることで、この怪物を創造したのだ。環境問題とも何ともうたっていないが、ここで提起されているのは、けっして地球は人類のために存在しているわけではないというラディカルなものだ。今では、むしろ当然の認識とも言えるが、人類が根底から反省していないことは、SDGsという発想からもうかがい知れる。今までの文明の延長に人類は生存を許されるはずだと慢心しているからだ。楳図氏の怪奇は、この人類の慢心を打ち砕くように発揮されている。つまり、狂っているのは誰かわからないという認識だ。ここにあるのは単純な正義など発動する余地がない世界だ。人間の理性は社会の良識の内側でしか発動しないのだから。口、目、水かき…「歯をのばすのとえらをこしらえることができない!」。手術で人間を半魚人に変えるという発想が楳図式の真骨頂である。
「ひびわれ人間」
これも科学者が登場する。そのおじが息絶える時「おまえの手で生命の謎をときあかすがいい」といわれた三太はおそらく小学生。妻がフランケンに襲われていると思い、「おいどうしたのだ」と言って槍をもって部屋に入ってくる夫。財産を横取りに来た義弟たちが交通事故で死んだ良彦の母である義姉を緊縛して鞭うつ。その母の金庫の鍵の隠し場所。カエルをこわがるフランケン。鞭うった義弟たちを息子に殺害させる母…。実に怖ろしい話だ。
「恐怖の首なし人間」
「探偵五郎」主演の第1作。ドクター・モローをアダプトしたものだが、「ぼくがその首なし男にあったのはうすきみわるい雨の日だった」。とはいうものの、その首なし男と読者が出会うのは、22ページ先のことであった、という怖すぎる話。