不味い人間も100年育てるとおいしくなる、という伝説を信じて、あやかしが100年不味い人間と暮らす話です。
盗賊の娘のパイエの胸が痛くなるお話の巻です。この作者のお話は胸が痛くなる話が多くて、いつも感嘆してしまいます。チキタ以外の化け物も人間も自分の境遇をあっけらかんと受け入れていて、チキタだけが他人のために泣きます。でも、チキタ自身だって恵まれているわけではないのです。また、他人を思いやって行動しても、それが幸福な結末につながりもしません。でも、どうすればよかったのかなあと考えさせられます。
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