遅まきながら、震災とキリスト教をめぐる書籍がいくつか刊行されている。とりわけ原発事故に翻弄され続ける福島の、被災直後から今日までの状況を、地元に住む信徒や牧師自身の声によって克明に記録したのが本書。
今回の震災が、同じ県内でも広範囲にわたってさまざまな苦難をもたらしたことをまざまざと浮かび上がらせる。そこには難解な神義論もなければ、上辺を取り繕った感動的な証しもない。ただただ、怯え、惑い、取り乱し、それでも歩み続けるキリスト者たちの「叫び」に似た告白があるのみ。
中でもある牧師による次のような述懐は胸に迫る。「近所の家では水が出なくなっており、本当は助けてあげなければならなかったと思うのですが、(教会も自宅も)水が出ることを積極的に教えて助けてあげる気持ちになれず、…結局黙っていました」「教会員のある方から、『…先生は教会と教会員を見捨てて、自分の家族だけで逃げた』と言われました」。
「危険」と「安全」の狭間で葛藤を繰り返してきた福島は、2年経った今もなお、これらの痛みとともにある。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
フクシマのあの日・あの時を語る~石ころの叫び~ 単行本(ソフトカバー) – 2013/3/4
福島県キリスト教連絡会(FCC)
(編集)
東日本大震災から2年近くが経ち、多くの人の記憶からあの衝撃的な出来事が薄れ始めている。このことを決して風化させてはいけない、記憶にとどめなければいけないという思いをもつ福島に住むキリスト者たちが、福島と日本の未来を築くためにと、あの日のことを綴る。 震災後の混乱、正常な判断ができなかった時期の悩み、様々な情報に翻弄された体験などが赤裸々に語られる。
- 本の長さ296ページ
- 言語日本語
- 出版社いのちのことば社
- 発売日2013/3/4
- ISBN-104264030730
- ISBN-13978-4264030737
商品の説明
著者について
《16人の著者》 越山健蔵/布山真理子/久場祥子/大田尾達三/上代安子/佐藤健/後藤一子/金成孝悟/船田肖二/佐藤綾子/鈴木牧人/平山紀雄/石黒素枝/住吉英治/高橋拓男/木田惠嗣
登録情報
- 出版社 : いのちのことば社 (2013/3/4)
- 発売日 : 2013/3/4
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 296ページ
- ISBN-10 : 4264030730
- ISBN-13 : 978-4264030737
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,469,131位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 38,063位宗教 (本)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
星5つ中4つ
5つのうち4つ
全体的な星の数と星別のパーセンテージの内訳を計算するにあたり、単純平均は使用されていません。当システムでは、レビューがどの程度新しいか、レビュー担当者がAmazonで購入したかどうかなど、特定の要素をより重視しています。 詳細はこちら
1グローバルレーティング
虚偽のレビューは一切容認しません
私たちの目標は、すべてのレビューを信頼性の高い、有益なものにすることです。だからこそ、私たちはテクノロジーと人間の調査員の両方を活用して、お客様が偽のレビューを見る前にブロックしています。 詳細はこちら
コミュニティガイドラインに違反するAmazonアカウントはブロックされます。また、レビューを購入した出品者をブロックし、そのようなレビューを投稿した当事者に対して法的措置を取ります。 報告方法について学ぶ