『おばけのババヤガー ――ロシア民話』(カロリコフ再話、カバリョーフ絵、宮川やすえ訳、岩崎書店)は、童話なのに、大人の男女の愛が直截に語られている。
「むかし むかし、かあさんをなくした 三人のむすめが いました。いちばんしたの むすめは、マリューシカといって、びじんで はたらきものでした。二人の ねえさんは、一日じゅう なにもしないで、ペタペタ おけしょうをしたり、ほおべにを ぬったり・・・。おひゃくしょうの おとうさんは、マリューシカが とても じまんでした」。父親が自慢するだけあって、マリューシカは性格がいいだけでなく、なかなかの美形である。
「マリューシカは、みんなが ねてしまうと、はねを ゆかに なげました。すると、すばらしい わかものが あらわれました。あさになると、わかものは からだを ゆかにうちつけ、たかにかわって とんでいきました。三日のあいだ、マリューシカは こうして よるになると、たかの王子さまと いっしょに すごしました。いじわるな ねえさんたちは、それに きがついて、四日めに するどい ナイフを そっと まどわくに むすびつけ、かくれて みていました。たかは とんで きましたが、なかに はいれません。きずだらけになって さけびました」。マリューシカの何とも大胆な行動には驚かされる。
「『ぼくに あいたくなったら、三ぞくの 鉄のくつを はきつぶし、三ぼんの 鉄のつえを つきへらし、三つの 鉄のぼうしが やぶれるほど とおくまで たずねておいで』。うとうとと ねむっていた マリューシカは、そのこえに はっと めがさめました。でも、たかのすがたは もう みえません」。父親に頼み込み、マリューシカは、鷹の王子に会うため、長い旅に出る。その姿の凛々しく可愛いこと!
途中、おばけのババヤガーたちに助けられ、どうにか、城で女王に眠り続けさせられている王子に会うことができたのだが、王子は目を覚まさない。
「マリューシカは わっと なきだしました。そのなみだが 『ぽとり』と 王子さまの かたに おちました。『あつい』 王子さまは 目を さましました。みると、そばに マリューシカが たっているでは ありませんか。二人は しっかり だきあって キスをしました。つぎの日、二人は 王子さまの くにに かえるしたくを しました。女王さまは おこって、みんなを あつめました。たかの王子さまは、大きなこえで いいました。『おかねで 夫を うろうとした 女の人と、とおくから たずねてきた 女の人と、どちらが ぼくを あいして いるでしょうか!!』。人びとも、マリューシカの ほうが 王子さまを あいしていることが わかりました」。
「王子さまは くににかえると、けっこんしきの 大パーティーを ひらきました。それから 二人は なかよく くらした、ということです」。ああ、よかった!
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
おばけのババヤガー: ロシア民話 (えほん・ワンダーランド 13) 大型本 – 1988/2/1
- 本の長さ28ページ
- 言語日本語
- 出版社岩崎書店
- 発売日1988/2/1
- ISBN-104265011136
- ISBN-13978-4265011131
登録情報
- 出版社 : 岩崎書店 (1988/2/1)
- 発売日 : 1988/2/1
- 言語 : 日本語
- 大型本 : 28ページ
- ISBN-10 : 4265011136
- ISBN-13 : 978-4265011131
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,721,927位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
星5つ中5つ
5つのうち5つ
1グローバルレーティング
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
イメージ付きのレビュー
5 星
童話なのに、大人の男女の愛が直截に語られているロシア民話
『おばけのババヤガー ――ロシア民話』(カロリコフ再話、カバリョーフ絵、宮川やすえ訳、岩崎書店)は、童話なのに、大人の男女の愛が直截に語られている。「むかし むかし、かあさんをなくした 三人のむすめが いました。いちばんしたの むすめは、マリューシカといって、びじんで はたらきものでした。二人の ねえさんは、一日じゅう なにもしないで、ペタペタ おけしょうをしたり、ほおべにを ぬったり・・・。おひゃくしょうの おとうさんは、マリューシカが とても じまんでした」。父親が自慢するだけあって、マリューシカは性格がいいだけでなく、なかなかの美形である。「マリューシカは、みんなが ねてしまうと、はねを ゆかに なげました。すると、すばらしい わかものが あらわれました。あさになると、わかものは からだを ゆかにうちつけ、たかにかわって とんでいきました。三日のあいだ、マリューシカは こうして よるになると、たかの王子さまと いっしょに すごしました。いじわるな ねえさんたちは、それに きがついて、四日めに するどい ナイフを そっと まどわくに むすびつけ、かくれて みていました。たかは とんで きましたが、なかに はいれません。きずだらけになって さけびました」。マリューシカの何とも大胆な行動には驚かされる。「『ぼくに あいたくなったら、三ぞくの 鉄のくつを はきつぶし、三ぼんの 鉄のつえを つきへらし、三つの 鉄のぼうしが やぶれるほど とおくまで たずねておいで』。うとうとと ねむっていた マリューシカは、そのこえに はっと めがさめました。でも、たかのすがたは もう みえません」。父親に頼み込み、マリューシカは、鷹の王子に会うため、長い旅に出る。その姿の凛々しく可愛いこと!途中、おばけのババヤガーたちに助けられ、どうにか、城で女王に眠り続けさせられている王子に会うことができたのだが、王子は目を覚まさない。「マリューシカは わっと なきだしました。そのなみだが 『ぽとり』と 王子さまの かたに おちました。『あつい』 王子さまは 目を さましました。みると、そばに マリューシカが たっているでは ありませんか。二人は しっかり だきあって キスをしました。つぎの日、二人は 王子さまの くにに かえるしたくを しました。女王さまは おこって、みんなを あつめました。たかの王子さまは、大きなこえで いいました。『おかねで 夫を うろうとした 女の人と、とおくから たずねてきた 女の人と、どちらが ぼくを あいして いるでしょうか!!』。人びとも、マリューシカの ほうが 王子さまを あいしていることが わかりました」。「王子さまは くににかえると、けっこんしきの 大パーティーを ひらきました。それから 二人は なかよく くらした、ということです」。ああ、よかった!
フィードバックをお寄せいただきありがとうございます
申し訳ありませんが、エラーが発生しました
申し訳ありませんが、レビューを読み込めませんでした
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2021年10月26日に日本でレビュー済み
『おばけのババヤガー ――ロシア民話』(カロリコフ再話、カバリョーフ絵、宮川やすえ訳、岩崎書店)は、童話なのに、大人の男女の愛が直截に語られている。
「むかし むかし、かあさんをなくした 三人のむすめが いました。いちばんしたの むすめは、マリューシカといって、びじんで はたらきものでした。二人の ねえさんは、一日じゅう なにもしないで、ペタペタ おけしょうをしたり、ほおべにを ぬったり・・・。おひゃくしょうの おとうさんは、マリューシカが とても じまんでした」。父親が自慢するだけあって、マリューシカは性格がいいだけでなく、なかなかの美形である。
「マリューシカは、みんなが ねてしまうと、はねを ゆかに なげました。すると、すばらしい わかものが あらわれました。あさになると、わかものは からだを ゆかにうちつけ、たかにかわって とんでいきました。三日のあいだ、マリューシカは こうして よるになると、たかの王子さまと いっしょに すごしました。いじわるな ねえさんたちは、それに きがついて、四日めに するどい ナイフを そっと まどわくに むすびつけ、かくれて みていました。たかは とんで きましたが、なかに はいれません。きずだらけになって さけびました」。マリューシカの何とも大胆な行動には驚かされる。
「『ぼくに あいたくなったら、三ぞくの 鉄のくつを はきつぶし、三ぼんの 鉄のつえを つきへらし、三つの 鉄のぼうしが やぶれるほど とおくまで たずねておいで』。うとうとと ねむっていた マリューシカは、そのこえに はっと めがさめました。でも、たかのすがたは もう みえません」。父親に頼み込み、マリューシカは、鷹の王子に会うため、長い旅に出る。その姿の凛々しく可愛いこと!
途中、おばけのババヤガーたちに助けられ、どうにか、城で女王に眠り続けさせられている王子に会うことができたのだが、王子は目を覚まさない。
「マリューシカは わっと なきだしました。そのなみだが 『ぽとり』と 王子さまの かたに おちました。『あつい』 王子さまは 目を さましました。みると、そばに マリューシカが たっているでは ありませんか。二人は しっかり だきあって キスをしました。つぎの日、二人は 王子さまの くにに かえるしたくを しました。女王さまは おこって、みんなを あつめました。たかの王子さまは、大きなこえで いいました。『おかねで 夫を うろうとした 女の人と、とおくから たずねてきた 女の人と、どちらが ぼくを あいして いるでしょうか!!』。人びとも、マリューシカの ほうが 王子さまを あいしていることが わかりました」。
「王子さまは くににかえると、けっこんしきの 大パーティーを ひらきました。それから 二人は なかよく くらした、ということです」。ああ、よかった!
「むかし むかし、かあさんをなくした 三人のむすめが いました。いちばんしたの むすめは、マリューシカといって、びじんで はたらきものでした。二人の ねえさんは、一日じゅう なにもしないで、ペタペタ おけしょうをしたり、ほおべにを ぬったり・・・。おひゃくしょうの おとうさんは、マリューシカが とても じまんでした」。父親が自慢するだけあって、マリューシカは性格がいいだけでなく、なかなかの美形である。
「マリューシカは、みんなが ねてしまうと、はねを ゆかに なげました。すると、すばらしい わかものが あらわれました。あさになると、わかものは からだを ゆかにうちつけ、たかにかわって とんでいきました。三日のあいだ、マリューシカは こうして よるになると、たかの王子さまと いっしょに すごしました。いじわるな ねえさんたちは、それに きがついて、四日めに するどい ナイフを そっと まどわくに むすびつけ、かくれて みていました。たかは とんで きましたが、なかに はいれません。きずだらけになって さけびました」。マリューシカの何とも大胆な行動には驚かされる。
「『ぼくに あいたくなったら、三ぞくの 鉄のくつを はきつぶし、三ぼんの 鉄のつえを つきへらし、三つの 鉄のぼうしが やぶれるほど とおくまで たずねておいで』。うとうとと ねむっていた マリューシカは、そのこえに はっと めがさめました。でも、たかのすがたは もう みえません」。父親に頼み込み、マリューシカは、鷹の王子に会うため、長い旅に出る。その姿の凛々しく可愛いこと!
途中、おばけのババヤガーたちに助けられ、どうにか、城で女王に眠り続けさせられている王子に会うことができたのだが、王子は目を覚まさない。
「マリューシカは わっと なきだしました。そのなみだが 『ぽとり』と 王子さまの かたに おちました。『あつい』 王子さまは 目を さましました。みると、そばに マリューシカが たっているでは ありませんか。二人は しっかり だきあって キスをしました。つぎの日、二人は 王子さまの くにに かえるしたくを しました。女王さまは おこって、みんなを あつめました。たかの王子さまは、大きなこえで いいました。『おかねで 夫を うろうとした 女の人と、とおくから たずねてきた 女の人と、どちらが ぼくを あいして いるでしょうか!!』。人びとも、マリューシカの ほうが 王子さまを あいしていることが わかりました」。
「王子さまは くににかえると、けっこんしきの 大パーティーを ひらきました。それから 二人は なかよく くらした、ということです」。ああ、よかった!
このレビューの画像