『デルトラクエスト』(以下デルトラ)とは、『影の大王』(敵の総大将)によって奪われた“護石”や“国民”、“故郷”を取り戻すため
『リーフ』(主人公)・『バルダ』(ドジッ子)・『ジャスミン』(ヒロイン)を中心に、人々が悪の軍団に立ち向かう物語です。
本作は“魔境に散らばった7つの護石を探す第1章”の4巻目で、宝石『ラピスラズリ』奪還までの変遷を描いています。
ハチを使役する果樹園の老婆やリスメアの競技大会で出会う仲間キャラ(一部悪党)の面々、そしてその大会の裏に隠れる大王との繋がりに
『うごめく砂』に巣くう砂丘の怪物や“大いなる力”との精神と知恵の攻防---3巻でチラッと登場したジョーカーを筆頭に
ガラは悪いが誇りを重んじる戦士『グロック』、狡賢い女戦士『ネリダ』、レジスタンス所属の少年『デイン』といった後の章でも度々登場する
キャラ達が一気に出てきた感じです、彼らの存在を記憶に留めておけば、この先の展開がより楽しく見れると思います。
ところで今回の舞台となる『うごめく砂』で現れる砂丘の怪物－名を『テレオクティ』と言うのですが
【個人的デルトラ各章の悍ましい“モノ”ランキング】にて第１章で最も印象に残る怪物でした。
表紙を飾る容姿の通り、昆虫型(カミキリムシとカマキリ?)の見た目のキツさも然る事、作中で描写される嫌悪感フルスロットルな“お食事”ぶりは
「気持ち悪っ!!」に尽きる悍ましさです。
色々な伏線やら謎解きが目白押しですが、ページ数自体は200以内、文章は大きめで構成されいるのでサラサラ読みやすいのが特徴です。
第1章の全巻は最終巻を除いてそんな構成なので、各巻を読み終えるのは案外早いと思います。(翻訳も良好)
児童小説ではありますが、高校生時代に私は熱中し、母親と兄上(8歳年上)も同様に楽しめる程に面白い要素がタップリ込められた冒険譚です。
今でも時々読み直すデルトラシリーズ、気合を入れておススメさせていただきます。
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