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三国志 2 (潮漫画文庫) コミック – 1997/11/20
横山 光輝
(著)
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本の内容:
黄巾賊は全滅したが、最も功績のあった劉備に与えられたのは、小さな県の警察署長にすぎなかった。しかも巡察に来た役入に賄賂を贈らなかったため、虚偽の報告をされてしまう。
怒った張飛は役人を叩きのめし、官職を捨てた劉備たちは金持ちの屋敷にかくまってもらう。劉備はそこで再会した芙蓉姫と恋におちるが、その恋も捨てて再起をはかるために故郷の楼桑村へ。
そのころ、洛陽の朝廷では大事件が起ころうとしていた……。
目次:
十常侍/勅使/放浪の旅/乱兆/何進将軍の死/西涼の董卓/荊州の父子/赤兎馬/暴虐将軍/青年曹操/奸雄立つ
〔付録〕
永遠のベストセラー『三国志』 立間祥介(中国文学翻訳家)
三国志関連地図
黄巾賊は全滅したが、最も功績のあった劉備に与えられたのは、小さな県の警察署長にすぎなかった。しかも巡察に来た役入に賄賂を贈らなかったため、虚偽の報告をされてしまう。
怒った張飛は役人を叩きのめし、官職を捨てた劉備たちは金持ちの屋敷にかくまってもらう。劉備はそこで再会した芙蓉姫と恋におちるが、その恋も捨てて再起をはかるために故郷の楼桑村へ。
そのころ、洛陽の朝廷では大事件が起ころうとしていた……。
目次:
十常侍/勅使/放浪の旅/乱兆/何進将軍の死/西涼の董卓/荊州の父子/赤兎馬/暴虐将軍/青年曹操/奸雄立つ
〔付録〕
永遠のベストセラー『三国志』 立間祥介(中国文学翻訳家)
三国志関連地図
- 本の長さ408ページ
- 言語日本語
- 出版社潮出版社
- 発売日1997/11/20
- 寸法15.2 x 10.8 x 2.4 cm
- ISBN-104267014426
- ISBN-13978-4267014420
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登録情報
- 出版社 : 潮出版社 (1997/11/20)
- 発売日 : 1997/11/20
- 言語 : 日本語
- コミック : 408ページ
- ISBN-10 : 4267014426
- ISBN-13 : 978-4267014420
- 寸法 : 15.2 x 10.8 x 2.4 cm
- カスタマーレビュー:
著者について
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1934年(昭和9年)6月18日、兵庫県神戸市須磨区生まれ。銀行員、映画興行会社などを経て、55年「音無しの剣」でデビュー。56年「鉄人28号」 の連載を開始、大人気となる。2001年1月に完結した「殷周伝説」が遺作となった。91年「三国志」で漫画家協会賞優秀賞、04年「全作品」で文部科学 大臣賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『横山光輝「三国志」大研究』(ISBN-10:4267018502)が刊行された当時に掲載されていたものです)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2020年10月6日に日本でレビュー済み
黄巾の乱が一段落したところから、董卓の台頭、丁原との対立、呂布の裏切り、曹操の董卓暗殺失敗→全国への檄、というところまでが収録されています。
巨漢であったらしい董卓を、いつもの痩せた悪人顔のおじさんにしてしまったことは有名です。呂布も、とりあえず弓矢の達人として登場するのですが、たぶん演義では(正史でも)例の袁術と劉備の手打ちのあたりしか弓の話はないような。そもそも当時は弩ですし……弓馬に長けている、という表現を、そのまま解釈したのでしょうか。
曹操の呂伯奢殺しは、もちろん、最もあくどい説を採用しています。これは演義を下敷きにしているから当然ですが、巻末解説者までが、正史の第一の説は魏に遠慮してるから悪いことをかけるはずはなく……と、歴史書の「小説部分」を肯定しているのでは困りますね……。
しかし、このギラついた悪の鋭いイメージが素晴らしく、このあと横山版ではしょぼい悪役みたいになっていく曹操ですが、若いころはカッコイイです。
献帝は、この時点では立派な人物として威光があるように描かれますが、このあと、どうでもいいキャラになっていきます。吉川英治が、出だしだけ天皇陛下のイメージで書いたから、その辺を踏襲してしまったのでしょうか。献帝を最後まで素質ある人物として描いたのが、簒奪側を主役にした「蒼天航路」だけというのは皮肉ですね。
巨漢であったらしい董卓を、いつもの痩せた悪人顔のおじさんにしてしまったことは有名です。呂布も、とりあえず弓矢の達人として登場するのですが、たぶん演義では(正史でも)例の袁術と劉備の手打ちのあたりしか弓の話はないような。そもそも当時は弩ですし……弓馬に長けている、という表現を、そのまま解釈したのでしょうか。
曹操の呂伯奢殺しは、もちろん、最もあくどい説を採用しています。これは演義を下敷きにしているから当然ですが、巻末解説者までが、正史の第一の説は魏に遠慮してるから悪いことをかけるはずはなく……と、歴史書の「小説部分」を肯定しているのでは困りますね……。
しかし、このギラついた悪の鋭いイメージが素晴らしく、このあと横山版ではしょぼい悪役みたいになっていく曹操ですが、若いころはカッコイイです。
献帝は、この時点では立派な人物として威光があるように描かれますが、このあと、どうでもいいキャラになっていきます。吉川英治が、出だしだけ天皇陛下のイメージで書いたから、その辺を踏襲してしまったのでしょうか。献帝を最後まで素質ある人物として描いたのが、簒奪側を主役にした「蒼天航路」だけというのは皮肉ですね。
2011年2月24日に日本でレビュー済み
黄巾賊がようやく打倒されたのですが,その討伐に参加した劉備たちは,正規軍ではないということで,その働きに見合った恩賞をもらえることなく安喜県という小さな県の警察署長という役職しか与えられませんでした。
ここで,印象深いのは,城外に野営している劉備たちのところに使者が来て,安喜県の警察署長の役職を任命され,これまで一緒に戦ってきた仲間と別れるときに,ある農民兵士が,「それじゃおら達は,百姓に戻りますだ。」といい,それに対して,張飛が「みんな達者でくらせよ!」と叫びます。この別れのシーンは,何か人間というもののつながりを感じ取ることのできる,三国志のなかでも隠れた名場面と言えるのではないでしょうか。
これから,劉備たちは,様々な困難に立ち向かっていきます。孔明との出会いは,まだ先になりますが,三国志は,劉備以外の人物たちの動きも面白いです。この2巻の後半は,腹立たしいぐらい残虐な董卓と,人間性のない軽い呂布,自らの野心の前は,誰であろうと打ち倒していく曹操,そして,その曹操を助けた悲劇の陳宮など,多くの魅力的な人たちが出てきます。
三国志は,必読の物語です。
ここで,印象深いのは,城外に野営している劉備たちのところに使者が来て,安喜県の警察署長の役職を任命され,これまで一緒に戦ってきた仲間と別れるときに,ある農民兵士が,「それじゃおら達は,百姓に戻りますだ。」といい,それに対して,張飛が「みんな達者でくらせよ!」と叫びます。この別れのシーンは,何か人間というもののつながりを感じ取ることのできる,三国志のなかでも隠れた名場面と言えるのではないでしょうか。
これから,劉備たちは,様々な困難に立ち向かっていきます。孔明との出会いは,まだ先になりますが,三国志は,劉備以外の人物たちの動きも面白いです。この2巻の後半は,腹立たしいぐらい残虐な董卓と,人間性のない軽い呂布,自らの野心の前は,誰であろうと打ち倒していく曹操,そして,その曹操を助けた悲劇の陳宮など,多くの魅力的な人たちが出てきます。
三国志は,必読の物語です。
2007年9月18日に日本でレビュー済み
横山光輝の名作「三国志」の豪華愛蔵版第2巻です。単行本3、4巻の内容を収録。
黄巾の乱は鎮圧されたが、宮中は十常侍の専横と霊帝の崩御で混乱を極めていた。何進や袁紹の十常侍討伐は失敗し、混乱にまぎれて董卓が新皇帝を手中に収める。丁原は董卓を討とうと部下の呂布をけしかけるが、呂布は赤兎馬と恩賞につられ丁原を切り董卓に付く。董卓の暴虐ぶりに憤りを感じた曹操は、董卓暗殺計画を立てる。
漫画のほかに、井波律子氏による三国志講座や関連地図などがついています。
黄巾の乱は鎮圧されたが、宮中は十常侍の専横と霊帝の崩御で混乱を極めていた。何進や袁紹の十常侍討伐は失敗し、混乱にまぎれて董卓が新皇帝を手中に収める。丁原は董卓を討とうと部下の呂布をけしかけるが、呂布は赤兎馬と恩賞につられ丁原を切り董卓に付く。董卓の暴虐ぶりに憤りを感じた曹操は、董卓暗殺計画を立てる。
漫画のほかに、井波律子氏による三国志講座や関連地図などがついています。
2017年4月13日に日本でレビュー済み
ほかの書評で忙しいため,三国志への書評は期間が空いてしまう.
劉備一行は,武功をたてたが,義勇軍のため,何の勲章もないまま数ヶ月間を野宿で過ごした.
何もせずに過ごした劉備たちもアホだが,その野宿に何も疑問を抱かなかった城内の人たちもアホなのだろう・・・.今の日本とさほど変わらない状況だが・・・(現場であくせく働いているのに,何もしない重役が優遇される).
そして,手落ちのため,劉備の武功をたたえなかったのも仕方ないため,今から与えるとのこと.
第三者が劉備を発見しなければ功績を認められないのは今の日本と変わらない.
数年前のLED開発に貢献した人と同じじゃないか(私はしつこいので,同じ人を取り上げてしまった).
しかも,その功労に見合う(かどうかはさておき)恩賞を受け取った劉備は,今まで付き従ってきた人たちに恩賞を分配せずに,義勇軍を解散した.
その恩賞は,警察署長の地位とのことだが,現代で言えば市長のようなものか!?
その新任市長に,帝の使者が訪問したとき,その劉備を侮辱した.
その侮辱された様を張飛が怒りをあらわにして使者にぶつけた.その理由は,「自分が心からほれこんだ人物が侮辱されるということは・・・自分が侮辱されるより頭にくるもんだぜ」とのこと.
滑稽な感情というか,軽率な言動だろう.
肩書きがなく,平社員にもなれない雑兵が自分の感情で動くと言うことは,周りに迷惑を掛け,権力者をさらにのさばらせるだけでおわる.要は,デメリットしかない.
そのため,劉備は冤罪を被ることになり,逃げ出すことになった.
第三者から判断すれば冤罪だが,社会の流儀を乱した劉備に落ち度があると言える.その流儀とは,使者に賄賂を贈らなかったこと.ほんの少しだけ,その国のやり方に従えば,肩書きを失わずに済んだのに・・・.
折角手に入れた市長の座を明け渡し,指名手配犯にされることになった.
それらは,今から数千年前の話だが,あまり今と変わっていないように思う.
例えば,築地案件として働いていたときリーダから「契約金を必要以上に出しているのだからもっと頑張ってくれ」と言われたことがある.
しかし,そんな話し始めて聞いたため,いつも通りの給料しかもらっていないことを告げたら,担当の営業者や上位会社から怒られてしまった.
営業ではない人間が金の話をするなと・・・私は聞かれたから応えただけなのに・・・.
頑張ろうが頑張るまいが,金を持っている人間が正義で有り,権力を持っている人間が正義になる.
それに従わない人間は反逆者としてクビになるだけのこと.
そして,今はニートだ.
劉備も同じようにニートになった.
張飛が仕えていた劉大人のもとに今回逃げ出したからだ(前巻で出てきた).その屋敷に,数十人の放浪者が滞在していたため,そこに紛れ込む形になった.
その劉備は,逃げ出した先で前巻に出会った女性と今回恋に落ちた.それからずるずる月日が流れた.
帝の使者(?)がその屋敷を視察するとのことで,劉備一行はまたまた逃げ出すことにした.
その一方で,宮殿にいる帝は,十常侍に人形扱いされて過ごしている.
その十常侍は,帝のために,女を用意した.その女は豚殺しの妹だった.
そして,その豚殺しは,妹を帝に差し出したことで,大将軍に昇進した.
その妹は,帝との間に子供をもうけ,弁と名付けた.
また,(帝は)本来の妻との間に子供をもうけ,協と名付けた.
協の母親は,豚殺しの妹に殺されてしまった.いわば,嫉妬だ.妬みでもある.なぜか,その子供は殺す対象にはならなかったようだ.(そんな都合の良いことがあろうか?)
当の帝は,十常侍に操られ,そして老衰後に,死んだ.
また,豚殺しの大将軍は,十常侍を殺すべく,方々から各将・各大臣を集めた.
いざ,十常侍殺しを始めたところ,急に怖じ気づき,撤退した.
それから幾日かして,外部から英雄を呼び寄せる手段に,宮廷内の混乱を伝えた.
十常侍の発端である混乱を外部に知らせず,始末すれば収まるのに,外部に知らせて,さらに混乱を招こうとする.
実に滑稽に見える.
アレア品川2階から入館する場合手続きが必要だが,1階からであれば,手続きせずに共連れ入館できる.しかし,それをしないことを求人情報の一部に同意したため,働けると思った.
しかし,クビになった.
頑張って働くはずが,なぜかクビになる.
劉備より待遇は良いと思っているが・・・.
TOC有明ビルの19階で,無断入退室のために,共連れ入館をしていた頃に比べてましかもしれない・・・.
頑張っても頑張っても勤務表から勝手に勤務時間を減らされるのだからたまったものではなかった.
そんなことをしたら百姓一揆をしたくなる気持ちが分かってしまい,黄巾賊に肩入れしたくなる.
しかし,そうは問屋が卸さない.
「仕事だから」と言われて無理矢理納得させられるからだ.
すべては作業指示に従っているだけなのに・・・.
さらなる混乱に乗じた一人が董卓だ.
この漫画では,なぜか痩せている.三国志の漫画では珍しい体型だと思う.
その豚殺しは,十常侍を殺すために参内したはずなのに,なぜか殺される.
その配下は,無断入室どころか,扉を壊し,入城した.
色々あって,帝の子供たちは逃げ出した.
当然のように連れ戻されるのだが,如何せん.
董卓に連れ戻されたため,今までの帝のように人形として操られる存在にされてしまう(少しだけ時間軸がずれているか).
正確に言えば,帝の位に就く子供を殺し,本来の子供を帝に仕立てることになった.
そのときに,董卓は呂布を丁原から引き離し,引き込んだ.
最後は,曹操が陳宮を従えている場面で終わった.
しかし,陳宮は,曹操が匿ってくれた家人を皆殺しにしたことで,見限って別れたように思ったのだが・・・そうではなかった.
曹操の子供時代を説明している.
癲癇が仮病の別名だというのも分かった.
漫画の最後に「永遠のベストセラー『三国志』」立間祥介(中国文学翻訳家)が「三国志」とは何かを説明してくれている.
三国志の成り立ちから説明してくれているため,これだけでも読む価値はある.
今回は三国志についての書評だが,ゆくゆくは四大奇書に手を出そうと思う.
・三国志演義
・水滸伝
・西遊記
・金瓶梅
前回の三国志1巻のレビューからだいぶ経過した.
いま平成29年だが,前回は28年だった.どれほどの期間を空ければ良いのやら・・・.何より2巻の第1刷は,1997年に発行されている.今から20年前・・・それに比べれば,ちょっとした間でしかない.
1巻は,黄巾賊の登場から話が始まっていた.
2巻以降に劉備の母親が出てこないようなレビューを1巻でしたが,実際は今巻でも出ている.
しかも,母親の元に返ってきたのに,追い返される形になっているため,滑稽な芝居に見えてしまう.明らかに著者は劉備をお膳立てしているように・・・.
逆に言えば,母親が劉備に帰ってくるなと叱咤激励をしたのだから,次巻以降出てこないのは当たり前だろう(出たら笑って許して.今回のように).
※最初は子供向けに書かれた漫画であるためわかりやすさ(日本人向けにアレンジを加えた表現)を基本にしている.そして書き始め当初は資料も入手しづらかったため防備や服装などが時代に合っていないところもある.それを差し置いても内容をざっくり把握するのは十分だと思う.
具体的には,前巻と今巻に出てきたフヨウヒメ姫の存在がある.
次は,3巻をお楽しみください.
以上です.
劉備一行は,武功をたてたが,義勇軍のため,何の勲章もないまま数ヶ月間を野宿で過ごした.
何もせずに過ごした劉備たちもアホだが,その野宿に何も疑問を抱かなかった城内の人たちもアホなのだろう・・・.今の日本とさほど変わらない状況だが・・・(現場であくせく働いているのに,何もしない重役が優遇される).
そして,手落ちのため,劉備の武功をたたえなかったのも仕方ないため,今から与えるとのこと.
第三者が劉備を発見しなければ功績を認められないのは今の日本と変わらない.
数年前のLED開発に貢献した人と同じじゃないか(私はしつこいので,同じ人を取り上げてしまった).
しかも,その功労に見合う(かどうかはさておき)恩賞を受け取った劉備は,今まで付き従ってきた人たちに恩賞を分配せずに,義勇軍を解散した.
その恩賞は,警察署長の地位とのことだが,現代で言えば市長のようなものか!?
その新任市長に,帝の使者が訪問したとき,その劉備を侮辱した.
その侮辱された様を張飛が怒りをあらわにして使者にぶつけた.その理由は,「自分が心からほれこんだ人物が侮辱されるということは・・・自分が侮辱されるより頭にくるもんだぜ」とのこと.
滑稽な感情というか,軽率な言動だろう.
肩書きがなく,平社員にもなれない雑兵が自分の感情で動くと言うことは,周りに迷惑を掛け,権力者をさらにのさばらせるだけでおわる.要は,デメリットしかない.
そのため,劉備は冤罪を被ることになり,逃げ出すことになった.
第三者から判断すれば冤罪だが,社会の流儀を乱した劉備に落ち度があると言える.その流儀とは,使者に賄賂を贈らなかったこと.ほんの少しだけ,その国のやり方に従えば,肩書きを失わずに済んだのに・・・.
折角手に入れた市長の座を明け渡し,指名手配犯にされることになった.
それらは,今から数千年前の話だが,あまり今と変わっていないように思う.
例えば,築地案件として働いていたときリーダから「契約金を必要以上に出しているのだからもっと頑張ってくれ」と言われたことがある.
しかし,そんな話し始めて聞いたため,いつも通りの給料しかもらっていないことを告げたら,担当の営業者や上位会社から怒られてしまった.
営業ではない人間が金の話をするなと・・・私は聞かれたから応えただけなのに・・・.
頑張ろうが頑張るまいが,金を持っている人間が正義で有り,権力を持っている人間が正義になる.
それに従わない人間は反逆者としてクビになるだけのこと.
そして,今はニートだ.
劉備も同じようにニートになった.
張飛が仕えていた劉大人のもとに今回逃げ出したからだ(前巻で出てきた).その屋敷に,数十人の放浪者が滞在していたため,そこに紛れ込む形になった.
その劉備は,逃げ出した先で前巻に出会った女性と今回恋に落ちた.それからずるずる月日が流れた.
帝の使者(?)がその屋敷を視察するとのことで,劉備一行はまたまた逃げ出すことにした.
その一方で,宮殿にいる帝は,十常侍に人形扱いされて過ごしている.
その十常侍は,帝のために,女を用意した.その女は豚殺しの妹だった.
そして,その豚殺しは,妹を帝に差し出したことで,大将軍に昇進した.
その妹は,帝との間に子供をもうけ,弁と名付けた.
また,(帝は)本来の妻との間に子供をもうけ,協と名付けた.
協の母親は,豚殺しの妹に殺されてしまった.いわば,嫉妬だ.妬みでもある.なぜか,その子供は殺す対象にはならなかったようだ.(そんな都合の良いことがあろうか?)
当の帝は,十常侍に操られ,そして老衰後に,死んだ.
また,豚殺しの大将軍は,十常侍を殺すべく,方々から各将・各大臣を集めた.
いざ,十常侍殺しを始めたところ,急に怖じ気づき,撤退した.
それから幾日かして,外部から英雄を呼び寄せる手段に,宮廷内の混乱を伝えた.
十常侍の発端である混乱を外部に知らせず,始末すれば収まるのに,外部に知らせて,さらに混乱を招こうとする.
実に滑稽に見える.
アレア品川2階から入館する場合手続きが必要だが,1階からであれば,手続きせずに共連れ入館できる.しかし,それをしないことを求人情報の一部に同意したため,働けると思った.
しかし,クビになった.
頑張って働くはずが,なぜかクビになる.
劉備より待遇は良いと思っているが・・・.
TOC有明ビルの19階で,無断入退室のために,共連れ入館をしていた頃に比べてましかもしれない・・・.
頑張っても頑張っても勤務表から勝手に勤務時間を減らされるのだからたまったものではなかった.
そんなことをしたら百姓一揆をしたくなる気持ちが分かってしまい,黄巾賊に肩入れしたくなる.
しかし,そうは問屋が卸さない.
「仕事だから」と言われて無理矢理納得させられるからだ.
すべては作業指示に従っているだけなのに・・・.
さらなる混乱に乗じた一人が董卓だ.
この漫画では,なぜか痩せている.三国志の漫画では珍しい体型だと思う.
その豚殺しは,十常侍を殺すために参内したはずなのに,なぜか殺される.
その配下は,無断入室どころか,扉を壊し,入城した.
色々あって,帝の子供たちは逃げ出した.
当然のように連れ戻されるのだが,如何せん.
董卓に連れ戻されたため,今までの帝のように人形として操られる存在にされてしまう(少しだけ時間軸がずれているか).
正確に言えば,帝の位に就く子供を殺し,本来の子供を帝に仕立てることになった.
そのときに,董卓は呂布を丁原から引き離し,引き込んだ.
最後は,曹操が陳宮を従えている場面で終わった.
しかし,陳宮は,曹操が匿ってくれた家人を皆殺しにしたことで,見限って別れたように思ったのだが・・・そうではなかった.
曹操の子供時代を説明している.
癲癇が仮病の別名だというのも分かった.
漫画の最後に「永遠のベストセラー『三国志』」立間祥介(中国文学翻訳家)が「三国志」とは何かを説明してくれている.
三国志の成り立ちから説明してくれているため,これだけでも読む価値はある.
今回は三国志についての書評だが,ゆくゆくは四大奇書に手を出そうと思う.
・三国志演義
・水滸伝
・西遊記
・金瓶梅
前回の三国志1巻のレビューからだいぶ経過した.
いま平成29年だが,前回は28年だった.どれほどの期間を空ければ良いのやら・・・.何より2巻の第1刷は,1997年に発行されている.今から20年前・・・それに比べれば,ちょっとした間でしかない.
1巻は,黄巾賊の登場から話が始まっていた.
2巻以降に劉備の母親が出てこないようなレビューを1巻でしたが,実際は今巻でも出ている.
しかも,母親の元に返ってきたのに,追い返される形になっているため,滑稽な芝居に見えてしまう.明らかに著者は劉備をお膳立てしているように・・・.
逆に言えば,母親が劉備に帰ってくるなと叱咤激励をしたのだから,次巻以降出てこないのは当たり前だろう(出たら笑って許して.今回のように).
※最初は子供向けに書かれた漫画であるためわかりやすさ(日本人向けにアレンジを加えた表現)を基本にしている.そして書き始め当初は資料も入手しづらかったため防備や服装などが時代に合っていないところもある.それを差し置いても内容をざっくり把握するのは十分だと思う.
具体的には,前巻と今巻に出てきたフヨウヒメ姫の存在がある.
次は,3巻をお楽しみください.
以上です.
2009年2月4日に日本でレビュー済み
督郵様、十常侍、つまんない役人がどどっと登場してきますよ。
取り澄ました物言い、今日のおエライ方々、元祖Mr.渡りみたいな人たち。
支配される民と支配する官。
世の定めにて笑える自由があるだけ、今日は「まぁいいか」。
今宵はぬるめの燗で一杯、肴は炙ったイカだ。
若い曹操も蒼くて、ニヒルで悪くて、「強い」って感じ。
もてるよネ、このタイプ。
取り澄ました物言い、今日のおエライ方々、元祖Mr.渡りみたいな人たち。
支配される民と支配する官。
世の定めにて笑える自由があるだけ、今日は「まぁいいか」。
今宵はぬるめの燗で一杯、肴は炙ったイカだ。
若い曹操も蒼くて、ニヒルで悪くて、「強い」って感じ。
もてるよネ、このタイプ。
2004年7月16日に日本でレビュー済み
中国の魏呉蜀(180年頃) 劉備 曹操 諸葛亮を中心にした壮大な物語。
桃園の誓い、赤壁の戦い、天下三分の計、秋風五丈原など、
義を重んじる時代背景の中、策略が入り乱れとても面白い
桃園の誓い、赤壁の戦い、天下三分の計、秋風五丈原など、
義を重んじる時代背景の中、策略が入り乱れとても面白い
2019年2月10日に日本でレビュー済み
世界史の超大作、特に横山光輝さんの『三国志』はマンガで分かりやすく中国の歴史が初めての日本人にも持って来いですね!中国の歴史の壮大さを伝えながら、劉備玄徳を中心にその時々を生きた人たちのドラマを感動的に描いています。
3人の英雄とそこに集まる志あふれる義勇軍の志士たち、臨場感あふれる歴史を勉強しながら
戦うことへの勇気を与えてもらえる啓発書のバイブル。
サイズが大きくなって読みやすくなり、まさに「豪華愛蔵版」にふさわしい1冊
巻末に年表や写真があって参考にしながら読むと更に理解が深まりますね
3人の英雄とそこに集まる志あふれる義勇軍の志士たち、臨場感あふれる歴史を勉強しながら
戦うことへの勇気を与えてもらえる啓発書のバイブル。
サイズが大きくなって読みやすくなり、まさに「豪華愛蔵版」にふさわしい1冊
巻末に年表や写真があって参考にしながら読むと更に理解が深まりますね