企業再生のプロとして名高い三枝匡氏の三部作がある中、改革のプロとしての筆者の本著作を読む意義は何処にあるだろうか。1つには公共部門の改革の事例および筆者の過去の経験から得られた問題現象の事例など、公共部門の改革に身をおく個人が多くの示唆をえるために役立つだろう。また、一般企業の改革において、再生に限らず、改革の実現を担う役割にある個人が示唆を得るにも役立つと思う。ここでは公共部門の視点ではなく、一般企業を想定した場合に筆者の主張のどこに価値があるかについて感じたことを簡単に紹介したい。
筆者によれば、改革の成否は設計段階で決まり、正しい課題設定、正しいタイミング、正しい仲間と行うことが重要であるという。私は彼の主張の中では、「正しい仲間」の部分に他にはない興味深い視点があると感じている。筆者は、改革とはリーダーだけでなく、現場レベルで顧客に価値を届ける人々の努力がなければ改革は成功しないと述べている。多くの他の著作がリーダーとしてどのような問題をどう解くかにフォーカスを当てているのに対し、筆者の著作は、どのような仲間を集めるべきか、他にも、既存部門から借りてきたメンバーを既存部門の上司に評価してもらうためにプロジェクトリーダーはどう振舞うべきかなど実務者であるからこそ一歩踏み込んだ部分にまで記載がなされている点が他には無い価値ある点だと感じた。
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だから、改革は成功する 単行本 – 2005/10/29
上山 信一
(著)
今や改革の担い手は、カルロス・ゴーン氏のようなカリスマ型リーダーだけではない!
小さなところ、身近なところで改革に挑む意欲のある“個人”もその主役だ!
大企業・ベンチャー企業・中央省庁から役場、そして動物園にいたるまで、40件を超える改革を手がけてきた「プロの改革屋」が説く、成功する改革の具体的ノウハウが惜しげもなく詰め込まれた、この時代に生きる、すべての社会人必読の書!
小さなところ、身近なところで改革に挑む意欲のある“個人”もその主役だ!
大企業・ベンチャー企業・中央省庁から役場、そして動物園にいたるまで、40件を超える改革を手がけてきた「プロの改革屋」が説く、成功する改革の具体的ノウハウが惜しげもなく詰め込まれた、この時代に生きる、すべての社会人必読の書!
- 本の長さ186ページ
- 言語日本語
- 出版社ランダムハウス講談社
- 発売日2005/10/29
- ISBN-104270001038
- ISBN-13978-4270001035
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商品の説明
著者からのコメント
慶應義塾大学教授(大学院 政策・メディア研究科)。
1957年大阪市生まれ。京都大学法学部卒、米プリンストン大学修士(公共経営学)。旧運輸省、マッキンゼー(共同経営者)、米ジョージタウン大学研究教授を経て現職。専門は企業再生と行政改革。近年は地域再生も手がける。大阪市立大学特任教授(大学院創造都市研究科)、大阪府特別顧問等を兼務。主な著書に『「政策連携」の時代』(日本評論社、第1回NPO学会賞、第5回フジタ未来経営賞受賞)、『横浜市 改革エンジンフル稼働』(東洋経済新報社、共著)、『「行政評価」の時代』(NTT出版)、『新・行財政構造改革工程表』(ぎょうせい、共著)、『ミュージアムが都市を再生する』(日本経済新聞社、共著)など。
1957年大阪市生まれ。京都大学法学部卒、米プリンストン大学修士(公共経営学)。旧運輸省、マッキンゼー(共同経営者)、米ジョージタウン大学研究教授を経て現職。専門は企業再生と行政改革。近年は地域再生も手がける。大阪市立大学特任教授(大学院創造都市研究科)、大阪府特別顧問等を兼務。主な著書に『「政策連携」の時代』(日本評論社、第1回NPO学会賞、第5回フジタ未来経営賞受賞)、『横浜市 改革エンジンフル稼働』(東洋経済新報社、共著)、『「行政評価」の時代』(NTT出版)、『新・行財政構造改革工程表』(ぎょうせい、共著)、『ミュージアムが都市を再生する』(日本経済新聞社、共著)など。
登録情報
- 出版社 : ランダムハウス講談社 (2005/10/29)
- 発売日 : 2005/10/29
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 186ページ
- ISBN-10 : 4270001038
- ISBN-13 : 978-4270001035
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,060,653位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 797位企業革新
- - 2,845位オペレーションズ (本)
- - 60,139位投資・金融・会社経営 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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慶應義塾大学総合政策学部教授。専門は、企業の経営改革、行政評価、行政経営。京都大学法学部卒業、プリンストン大学大学院(公共経営学修士)修了。運輸省(現・国土交通省)、マッキンゼー(共同経営者)、米ジョージタウン大学研究教授、慶應義塾大学特別研究教授等を経て2007年より現職。大阪府・市特別顧問、愛知県政策顧問、新潟市都市政策研究所長、国土交通省政策評価会座長等を兼務。主要著作に、『「政策連携」の時代』(日本評論社、2002年、第1回日本NPO学会賞受賞)など(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『公共の経済・経営学―市場と組織からのアプローチ (ISBN-10: 4766419634)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
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2013年8月11日に日本でレビュー済み
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2019年1月5日に日本でレビュー済み
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改革チームメンバーの最悪の構成
人事、管理、企画畑を歩いてきた法学部卒の男性エリート管理職だけのチームは必ずといっていいほど失敗する。これはナイトメアだ。
大笑いww
多様性が重要ですね。
人事、管理、企画畑を歩いてきた法学部卒の男性エリート管理職だけのチームは必ずといっていいほど失敗する。これはナイトメアだ。
大笑いww
多様性が重要ですね。
2010年3月31日に日本でレビュー済み
日本における改革の第一人者の著者。
マッキンゼーの多くのプロジェクトに参画後、公共部門の改革に重点をおいて取り組んでいる著者。
最近だと大阪府の橋本知事のブレーンとして有名か。
この本は改革プロフェッショナルの秘伝書である。
改革プロフェッショナルとのプロフェッショナリズム、スキル、マインドセットが網羅されている。
具体的実践的なスキルも当然有用である、が一方でこの本に流れる著者のプロフェッショナリズムにこそこの本の価値があると思う。
全てのビジネスマンにお勧めできる本。
マッキンゼーの多くのプロジェクトに参画後、公共部門の改革に重点をおいて取り組んでいる著者。
最近だと大阪府の橋本知事のブレーンとして有名か。
この本は改革プロフェッショナルの秘伝書である。
改革プロフェッショナルとのプロフェッショナリズム、スキル、マインドセットが網羅されている。
具体的実践的なスキルも当然有用である、が一方でこの本に流れる著者のプロフェッショナリズムにこそこの本の価値があると思う。
全てのビジネスマンにお勧めできる本。
2013年4月20日に日本でレビュー済み
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改革に必勝法はないが、ある程度、なぜ成功し、なぜ失敗するかの経験則のようなものはあると思う。本書は、特に公共部門の改革を成功に導くための経験則を知るのに最適だと思う。
2005年12月17日に日本でレビュー済み
成功する改革、失敗する改革は、どこが違うのか?改革の進め方、改革チームの構成方法・運営方法、リーダーだけでなく、改革チーム(プロジェクトチーム)のメンバーになったとき、どう行動すれば良いか?「改革屋」になるには、日々どのような訓練をつめば良いか、自分自身を改革していくには、等が書かれています。筆者のコンサルタントとしての経験をもとにした、事例も掲載されています。
薄めで読みやすい本です。
改革の手順や重要性、その技法を中心に説く本と違い、人と人の関係、人の役割や必要な能力等を中心に説いている印象でした。
薄めで読みやすい本です。
改革の手順や重要性、その技法を中心に説く本と違い、人と人の関係、人の役割や必要な能力等を中心に説いている印象でした。
2006年6月8日に日本でレビュー済み
母校の先生になった方の本です。
「改革」とは何かからはじまり、改革に立ち向かう準備、改革に必要なチーム作り、改革に必要なスキル、そして、意志。そういったところを体系的にまとめてあり、コンサルタント出身の人だけあり非常に分かりやすい本です。
これまでは改善だけでよかったのかもしれないけど、これからまさに改革が必要な場は増え続けると思いし、改革を担当する人も増えると思います。
そのときには必ず役に立つと思います。
「改革」とは何かからはじまり、改革に立ち向かう準備、改革に必要なチーム作り、改革に必要なスキル、そして、意志。そういったところを体系的にまとめてあり、コンサルタント出身の人だけあり非常に分かりやすい本です。
これまでは改善だけでよかったのかもしれないけど、これからまさに改革が必要な場は増え続けると思いし、改革を担当する人も増えると思います。
そのときには必ず役に立つと思います。
2006年1月9日に日本でレビュー済み
改革は難しい。あとがきを読むと、著者が最近までかなりの事例でその改革をコンサルティングしたところで、軋轢を生じさせていたことがよくわかる。その上での成功体験であるから、そこに学ぶ意義は大きい。
しかし、「一将功成り万骨枯る」とはよくいったものだ。
松永真理著「Iモード事件」(角川文庫)もあわせ読むほうが本書の真価がはっきりするように思う。
しかし、「一将功成り万骨枯る」とはよくいったものだ。
松永真理著「Iモード事件」(角川文庫)もあわせ読むほうが本書の真価がはっきりするように思う。
2005年11月3日に日本でレビュー済み
なぜ改革が成功しないか?その問題点がよく整理されています。
また、成功した企業の5つの事例が紹介されており、そこから
成功への共通要素がまとめられています。
”早すぎると不発に終わり、遅すぎるとやる意味がない”
”改革の成否は設計段階で決まる”
どんなタイミングで、どの様なメンバーを集めればよいのか?
改革を成功に導くコツが学べます。
”改革を行う者の成長に合わせて、改革のレベルは進化する。”
レベル1、2、3の進化の法則とは?
改革をプロデュースされる方にとって、いろいろとヒントを与えて
くれる、お勧めの一冊です。
また、成功した企業の5つの事例が紹介されており、そこから
成功への共通要素がまとめられています。
”早すぎると不発に終わり、遅すぎるとやる意味がない”
”改革の成否は設計段階で決まる”
どんなタイミングで、どの様なメンバーを集めればよいのか?
改革を成功に導くコツが学べます。
”改革を行う者の成長に合わせて、改革のレベルは進化する。”
レベル1、2、3の進化の法則とは?
改革をプロデュースされる方にとって、いろいろとヒントを与えて
くれる、お勧めの一冊です。