どう表現してよいのかわかりませんが、なんとも言えない違和感が最初からありました。
具体性に欠けているというか、展開が無理筋というか。
ファンタジーと言えばそれまでなのでしょうが、例えばおばさまが素晴らしい人である裏付けの物語も「こんな感じ」というだけで、具体性がなく説得力に欠けます。
ロリが「みもだえするほど笑ったものだ」というエピソードもどこが?というほど弱い。
ロリの序文も、こういう風に書きました、素晴らしかったのです、という説明やアピールだけ、それはいいから文章そのものを読ませてほしかったです。
ロリ、お母さん、ディミティおばさま、ビル、ビルのお父様、どのキャラも曖昧で、現実味がありません。
なんとなく、大筋が最初に決まっていて、そこに適当にキャラと話を無理やりこじつけただけというのか。
これほど感情移入できなかった作品も珍しい。
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ディミティおばさま現わる (優しい幽霊 1) (ランダムハウス講談社 ア 5-1 優しい幽霊 1) 文庫 – 2008/9/10
ナンシー アサートン
(著),
鎌田 三平
(翻訳)
米独立系ミステリ専門書店協会による20世紀ベスト・ミステリ100選出
幼い頃に大好きだった物語。
でもまさか、その主人公から遺言状が届くなんて!?
英国の小さな家が舞台のほのぼのミステリ
幼い頃、いつも母が聞かせてくれた『ディミティおばさまの物語』。
優しくて冒険心いっぱいのおばさまは、ロリのお気に入りだった。
でもまさか実在していたなんて!?
ある日突然、ディミティの遺言状を受け取ったロリは、
指示されるがままに英国のディミティ邸へ。
すると暖炉の火がひとりでに燃えたり、白紙の日記帳に文字が浮かびあがったり――。
どうやら幽霊になってもなお、おばさまは何か心の傷を抱えているらしく・・・・?
幽霊の謎に迫る、シリーズ第1弾
幼い頃に大好きだった物語。
でもまさか、その主人公から遺言状が届くなんて!?
英国の小さな家が舞台のほのぼのミステリ
幼い頃、いつも母が聞かせてくれた『ディミティおばさまの物語』。
優しくて冒険心いっぱいのおばさまは、ロリのお気に入りだった。
でもまさか実在していたなんて!?
ある日突然、ディミティの遺言状を受け取ったロリは、
指示されるがままに英国のディミティ邸へ。
すると暖炉の火がひとりでに燃えたり、白紙の日記帳に文字が浮かびあがったり――。
どうやら幽霊になってもなお、おばさまは何か心の傷を抱えているらしく・・・・?
幽霊の謎に迫る、シリーズ第1弾
- 本の長さ400ページ
- 言語日本語
- 出版社武田ランダムハウスジャパン
- 発売日2008/9/10
- ISBN-104270102292
- ISBN-13978-4270102299
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商品の説明
著者について
ナンシー・アサートン
コロラド州コロラドスプリングス在住。
好きな作家はテリー・プラチェット、P・D・ジェイムズ。
「ハリー・ポッター」シリーズの大ファンで、『指輪物語』のトールキンも崇拝している。
92年に発表した本書は、「米独立系ミステリ専門書店協会による20世紀ベスト・ミステリ100」に選出。
93年には、マカヴィティ賞の最優秀処女長篇賞にノミネートされた。
コロラド州コロラドスプリングス在住。
好きな作家はテリー・プラチェット、P・D・ジェイムズ。
「ハリー・ポッター」シリーズの大ファンで、『指輪物語』のトールキンも崇拝している。
92年に発表した本書は、「米独立系ミステリ専門書店協会による20世紀ベスト・ミステリ100」に選出。
93年には、マカヴィティ賞の最優秀処女長篇賞にノミネートされた。
登録情報
- 出版社 : 武田ランダムハウスジャパン (2008/9/10)
- 発売日 : 2008/9/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 400ページ
- ISBN-10 : 4270102292
- ISBN-13 : 978-4270102299
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,079,095位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年3月7日に日本でレビュー済み
三十歳で離婚。以前の職場は失い、お金もなく、ただ一人の家族だった母も亡くし、まさにどん底の主人公ロリ。そこに遺産相続の話がやってきた。普通ならここで飛び上がって喜び、新しいロマンスも生まれそうなものですが、心身を打ちのめされていたロリに弁護士の息子が衣服を用意したことに激怒します。
ここから早くも、はぁ?なに、これは?という頓珍漢さが生まれました。
名門の生まれらしく、さらに親子して弁護士というエリート職にありながら、三十路過ぎても女性と付き合った経験が希薄っぽいビル。これもあり得なさそうな設定です。親戚の伯母様がたがおせっかいをし、叔父様や従兄弟たちがからかい半分に遊びに誘うくらいのことはしていそうなものでしょうに。
かくしてこの本は推理小説とはいえず、幽霊が出現しながらファンタジーでもなく、スコットランドの荒涼たる邸宅に行けどもオカルトにならず、第二次大戦下のロンドンの描写(空襲による壊滅、動物園の猛獣たちの処分、パイロットたちの戦死など)に歴史を見いだせず、家系図と結婚は意味を成さず……
1つ1つの素材は良いのに、詰込みすぎ、並べただけ、組み立てが下手というか、何が何やら分からない、という本でした。
ここから早くも、はぁ?なに、これは?という頓珍漢さが生まれました。
名門の生まれらしく、さらに親子して弁護士というエリート職にありながら、三十路過ぎても女性と付き合った経験が希薄っぽいビル。これもあり得なさそうな設定です。親戚の伯母様がたがおせっかいをし、叔父様や従兄弟たちがからかい半分に遊びに誘うくらいのことはしていそうなものでしょうに。
かくしてこの本は推理小説とはいえず、幽霊が出現しながらファンタジーでもなく、スコットランドの荒涼たる邸宅に行けどもオカルトにならず、第二次大戦下のロンドンの描写(空襲による壊滅、動物園の猛獣たちの処分、パイロットたちの戦死など)に歴史を見いだせず、家系図と結婚は意味を成さず……
1つ1つの素材は良いのに、詰込みすぎ、並べただけ、組み立てが下手というか、何が何やら分からない、という本でした。
2012年12月23日に日本でレビュー済み
表紙のレジナルドに惹かれて買った一冊です。本屋さんに悲恋の修道院の方が並んでてそっちが気になったのですが続き物のようだったので1から読もうと思って読み始め、中身に引き込まれる一冊です。
最初は不幸なヒロインのように思いましたが、最後には幸せになって。白馬の王子様。よい響きですね。
最初は不幸なヒロインのように思いましたが、最後には幸せになって。白馬の王子様。よい響きですね。
2008年11月6日に日本でレビュー済み
幼い頃から母が語ってくれた物語の主人公”ディミティおばさま”が実は実在する人物で、
そのおばさまの遺言により、物語の序文を書きつつ、
母とおばさまの過去を見つけて、
また、一緒に過ごした弁護士に恋をし・・・
という、よくある話の展開ではありますが、
おばさまの家では不思議なことが起こるので、
それが話のスパイスとなって、飽きることなく楽しんで読めました。
女性向けの優しい話だと思います。
シリーズ化されているようなので、次巻も読みたいと思います。
ところで、亡くなったはずのおばさまと、ある方法で会話をするのですが、
その方法がハリー・ポッターにもあったような・・・。
よくある手段なのでしょうか?
そのおばさまの遺言により、物語の序文を書きつつ、
母とおばさまの過去を見つけて、
また、一緒に過ごした弁護士に恋をし・・・
という、よくある話の展開ではありますが、
おばさまの家では不思議なことが起こるので、
それが話のスパイスとなって、飽きることなく楽しんで読めました。
女性向けの優しい話だと思います。
シリーズ化されているようなので、次巻も読みたいと思います。
ところで、亡くなったはずのおばさまと、ある方法で会話をするのですが、
その方法がハリー・ポッターにもあったような・・・。
よくある手段なのでしょうか?
2009年9月5日に日本でレビュー済み
読むまではコージーミステリーと思ってたけど、ハートウォーミングなファンタジーみたいでした。
ディミティおばさまの遺言に従ってイギリスに足を運ぶロリを様々な出会いや冒険が待ってます。
戦時中を生きた若き頃のディミティおばさまの愛と悲しみに感動しました。
戦時中の若者ならではの苦悩が伝わってくるし、どれぐらいの若者が愛する人を残して戦争で散っていったのかと思うと考えさせられます。
話は少しそれたけど主人公ロリを通してディミティおばさんの人生を体感できる感動小説です。
表紙に載ってるうさぎのレジナルドがいいです。
ディミティおばさまの遺言に従ってイギリスに足を運ぶロリを様々な出会いや冒険が待ってます。
戦時中を生きた若き頃のディミティおばさまの愛と悲しみに感動しました。
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話は少しそれたけど主人公ロリを通してディミティおばさんの人生を体感できる感動小説です。
表紙に載ってるうさぎのレジナルドがいいです。
2008年10月8日に日本でレビュー済み
アメリカ・コロラド州在住のベテラン女流作家アサートン女史の出世作で現代のメルヘン・優しい幽霊シリーズの第一弾です。第一作の本書が1992年に発表されてからシリーズはほぼ年一冊のペースで順調に書き継がれ、来年には十四作目が出版の予定です。本書の中心人物は何と幽霊になってしまったディミティおばさまで、生前は裕福で熱心な慈善活動家で心優しいイギリスの老婦人でした。生きている物語のヒロインのロリ・シェパードは三十代のバツイチ女性で、派遣会社で苦労しながら働く内に母親の死を経験しすっかり落ち込んでいました。彼女は幼い頃からウサギのぬいぐるみのレジナルドと母が聞かせてくれたディミティおばさまの物語を愛して生きて来ましたが、突然法律事務所から呼び出されディミティの遺言状を受取り、まさか実在の人物だったなんて!とびっくりします。やがて法律事務所の息子ビルと共にイギリスの邸宅を訪れたロリは、一生忘れられない数奇な体験をする事となります。
本書の読み所として、前半ではヒロインが不幸のどん底から助け出され、一転して幸福の絶頂まで上り詰めるシンデレラ・ストーリー的な面白さと、出て来る人が皆親切で善良な人ばかりという上品な雰囲気が堪能出来ます。中盤では‘優しいおばさま’が見えない存在となって驚くべき気まぐれな悪戯を発揮する可笑しさ、最後に、ロリの母の隠された一面を知らされる場面とおばさまが若い頃戦争で体験した悲恋物語の謎が明かされる結末が胸を打ち忘れ難い余韻を残します。他にも不幸過ぎて真実を見失っていたロリが誤解を解いてビルの愛情を受け入れる感動的なラヴ・シーン等、思わず涙腺がうるみそうな見せ場が一杯あります。唯一おばさまが不機嫌だったのが心配ですので、今後ロリとの関係が上手く修復される事を願います。ミステリーというよりも温かい人間ドラマを含んだ極上のファンタジー小説の今後に期待したいと思います。
本書の読み所として、前半ではヒロインが不幸のどん底から助け出され、一転して幸福の絶頂まで上り詰めるシンデレラ・ストーリー的な面白さと、出て来る人が皆親切で善良な人ばかりという上品な雰囲気が堪能出来ます。中盤では‘優しいおばさま’が見えない存在となって驚くべき気まぐれな悪戯を発揮する可笑しさ、最後に、ロリの母の隠された一面を知らされる場面とおばさまが若い頃戦争で体験した悲恋物語の謎が明かされる結末が胸を打ち忘れ難い余韻を残します。他にも不幸過ぎて真実を見失っていたロリが誤解を解いてビルの愛情を受け入れる感動的なラヴ・シーン等、思わず涙腺がうるみそうな見せ場が一杯あります。唯一おばさまが不機嫌だったのが心配ですので、今後ロリとの関係が上手く修復される事を願います。ミステリーというよりも温かい人間ドラマを含んだ極上のファンタジー小説の今後に期待したいと思います。