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朝比奈隆 ベートーヴェンの交響曲を語る ペーパーバック – 1998/12/10
- 本の長さ242ページ
- 言語日本語
- 出版社音楽之友社
- 発売日1998/12/10
- ISBN-104276223326
- ISBN-13978-4276223325
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登録情報
- 出版社 : 音楽之友社 (1998/12/10)
- 発売日 : 1998/12/10
- 言語 : 日本語
- ペーパーバック : 242ページ
- ISBN-10 : 4276223326
- ISBN-13 : 978-4276223325
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,136,790位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 405位演奏家・指揮者・楽器の本
- - 48,789位楽譜・スコア・音楽書 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年10月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ベートーヴェンが好きでフルトヴェングラーを源流とする人、指揮者として何か迷っていたり成長したい人、買うべし。
2021年3月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
すばらしいと思います。交響曲に取り組むつど、その交響曲の部分を読みたいと思います。
2020年12月25日に日本でレビュー済み
①朝比奈隆指揮、大阪フィルの演奏を聴いたのは1回のみ、彼が亡くなる年であった。ブルックナーの交響曲が聴きたかったが、演奏されたのはベートーベンの交響曲第7番とピアノ協奏曲第5番「皇帝」て、ソリストには伊藤恵が迎えられた。この2曲の演奏は素晴らしく、感動的であった。
②その理由は、朝比奈隆が常に新たな表現を模索していたからである。名古屋で録音された最後のブルックナー交響曲第8番は、柔軟でしなやか、しかも味わい深い感動的な名演であった。ベートーベンもブルックナーも録音が多数ある朝比奈の演奏は、毎回表現が異なる。朝比奈はその都度表現や解釈を微妙に変えている。
③どのオケでも同じ演奏であったヴァントとは異なり、朝比奈はいつでも新しさを模索していた。そこに朝比奈の偉大さがあると思う。朝比奈の演奏に完成形はない。
聖フローリアンのブルックナー第7番は、最高の歴史的名演である。
④本書で朝比奈はベートーベンの第9「合唱」でバリトンが歌う「フロイデ(喜びよ)!」は体制批判を込めた「フライハイト(自由よ!)」の意味であると述べている。
⑤この言葉で思い出したのは、べるりんの壁崩壊を記念してバーンスタインが東西ドイツのオーケストラ合同で指揮した第9の演奏(ドイツグラモフォン盤)である。バーンスタイン最後の第9録音となった合唱でバリトンは「フロイデ(喜びよ)!」ではなく、「フライハイト(自由よ)!」と叫んでいた。
⑥体制批判を込めてそのまま「フライハイト(自由よ)!」と叫ぶことは出来ないから「フロイデ(喜びよ)!」に替えたのだ。
この歌詞に最初は違和感を感じたが、本来は「フライハイト(自由よ)!)が正しかったのだ。
⑦朝比奈とバーンスタインの慧眼に今さらながら驚いた。朝比奈の第9は1991年の大阪フィルの録音が好きである。エネルギッシュで速めのテンポを取り、実に感動的な名演である。
⑧朝比奈のレパートリーはベートーベンとブルックナーが中心であった。しかし、これだけでも充分過ぎるくらいである。
朝比奈のベートーベンをコレクションして、聴き比べをしてみるのは楽しい。変化が楽しめる。本人曰く「愚直なまでに」まっすぐなベートーベンではなく、「愚直なまでに」<新しさ>をスコアで模索したのが朝比奈であった。
CD だけでなく、本書も永久保存版である。
②その理由は、朝比奈隆が常に新たな表現を模索していたからである。名古屋で録音された最後のブルックナー交響曲第8番は、柔軟でしなやか、しかも味わい深い感動的な名演であった。ベートーベンもブルックナーも録音が多数ある朝比奈の演奏は、毎回表現が異なる。朝比奈はその都度表現や解釈を微妙に変えている。
③どのオケでも同じ演奏であったヴァントとは異なり、朝比奈はいつでも新しさを模索していた。そこに朝比奈の偉大さがあると思う。朝比奈の演奏に完成形はない。
聖フローリアンのブルックナー第7番は、最高の歴史的名演である。
④本書で朝比奈はベートーベンの第9「合唱」でバリトンが歌う「フロイデ(喜びよ)!」は体制批判を込めた「フライハイト(自由よ!)」の意味であると述べている。
⑤この言葉で思い出したのは、べるりんの壁崩壊を記念してバーンスタインが東西ドイツのオーケストラ合同で指揮した第9の演奏(ドイツグラモフォン盤)である。バーンスタイン最後の第9録音となった合唱でバリトンは「フロイデ(喜びよ)!」ではなく、「フライハイト(自由よ)!」と叫んでいた。
⑥体制批判を込めてそのまま「フライハイト(自由よ)!」と叫ぶことは出来ないから「フロイデ(喜びよ)!」に替えたのだ。
この歌詞に最初は違和感を感じたが、本来は「フライハイト(自由よ)!)が正しかったのだ。
⑦朝比奈とバーンスタインの慧眼に今さらながら驚いた。朝比奈の第9は1991年の大阪フィルの録音が好きである。エネルギッシュで速めのテンポを取り、実に感動的な名演である。
⑧朝比奈のレパートリーはベートーベンとブルックナーが中心であった。しかし、これだけでも充分過ぎるくらいである。
朝比奈のベートーベンをコレクションして、聴き比べをしてみるのは楽しい。変化が楽しめる。本人曰く「愚直なまでに」まっすぐなベートーベンではなく、「愚直なまでに」<新しさ>をスコアで模索したのが朝比奈であった。
CD だけでなく、本書も永久保存版である。
2002年5月17日に日本でレビュー済み
こんなタイトルを付けると朝比奈ファンから叱られそうだが、実際そうなのだ。もちろん、スコアがしっかり読め、さらに根気と時間に余裕があるなら、もっとストイックに追えばいい。朝比奈指揮の当該CDを聴きながらスコアを追っていくのもいいだろう。しかし、そこまで堅苦しく考えなくとも、この本は充分に楽しめる。曲をまったく知らないというのでは、さすがにまずいだろうが、読む前に一度聴いておけば、「ああ、あそこのことを言っているのだな」とある程度わかるだろうし、そこでまた興味が湧いて、スコアを買ってみるとかひっぱりだしてみるとか、そういった柔らかなつきあい方でもいいように思える。
この本は朝比奈の演奏論、それも実際的な見地からみた演奏の各論だが、同時に作品論にもなっている。朝比奈と、聞き手である東条碩夫もそういっているが、といって裃をつけているような窮屈さとは無縁で、これはやはり対話という形式でできているのと、それから、語り口の柔らかさ、気取りのなさがきいていると思う。
例えば、ベートーヴェンの『五番』の出だしの話でいうと、フルトヴェングラーの指揮はわかりづらいので有名だったが、向こうに行ったとき、朝比奈はベルリン・フィルのメンバーに聞いたという。そうしたら
「大先生の方は、何かムニャムニャやってるんですって。そのうち顔色が変わってきて、自分たちもだんだん盛り上がってきて、このへんではないかというのでエイッとでると……」
こういったざっくばらんな言い方だから、こちらもふむふむと、自然と惹きつけられてしまうのだ。おそらく、人柄から来るものだろう。
ともかく、これは、素晴らしい音楽書である。読んでいて、とても気持ちがいい。
この本は朝比奈の演奏論、それも実際的な見地からみた演奏の各論だが、同時に作品論にもなっている。朝比奈と、聞き手である東条碩夫もそういっているが、といって裃をつけているような窮屈さとは無縁で、これはやはり対話という形式でできているのと、それから、語り口の柔らかさ、気取りのなさがきいていると思う。
例えば、ベートーヴェンの『五番』の出だしの話でいうと、フルトヴェングラーの指揮はわかりづらいので有名だったが、向こうに行ったとき、朝比奈はベルリン・フィルのメンバーに聞いたという。そうしたら
「大先生の方は、何かムニャムニャやってるんですって。そのうち顔色が変わってきて、自分たちもだんだん盛り上がってきて、このへんではないかというのでエイッとでると……」
こういったざっくばらんな言い方だから、こちらもふむふむと、自然と惹きつけられてしまうのだ。おそらく、人柄から来るものだろう。
ともかく、これは、素晴らしい音楽書である。読んでいて、とても気持ちがいい。
2022年11月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ベートーヴェンの九つの交響曲について、演奏・解釈の核心を第一人者が語り尽くす。スコアと実際の演奏にもとづく詳細な分析と独特の話術によって、不朽の名作の深奥へと誘う。演奏論であると同時に作品論であり、鑑賞の手引きとしても音楽愛好家必携の一冊。