今後、縮小していく都市に対してどのような問題が生じ、そしてどのように対応するべきであるかが、多彩な専門家によって語られている。対策は基本的に著者である大野先生のファイバー・シティが主軸となっているが、このファイバー・シティを理解していないと、各人の話は多少見えにくいかもしれない。全般的に、本として主張するような骨のある考えは大野先生のファイバー・シティ以外はなく、各人がそれぞれの専門の立場からいろいろと意見を述べたり、興味深そうな取り組み事例を紹介しているだけであり、それはそれで内容は面白いのだが、その多くはシンポジウムでの発表を編集したものということもあり、これは雑誌もしくはムックで出すべき内容であったと思われる。単行本で出すほど、その賞味期限は長いものではないだろう。
縮小問題はこれから長期的に、我々が取り組み考えなくてはいけない課題ではあるのだが、その点は妙にぼかされている。フィリップ・オスワルトの立ち位置もこの本だと見えにくい。ちょこっとだけ紹介するのであれば、むしろ除外した方がよかったのではないだろうか。シンポジウムであれば、このように整理されていない情報がどんどん出てくるのは歓迎である。自分で編集することができるからだ、しかし、単行本として出すのであればしっかりと出版社が編集を考えるべきであっただろう。というか、やはりこの内容は雑誌、ムックにすべきであったと思われる。内容自体は面白いだけに逆に残念である。
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シュリンキング・ニッポン: 縮小する都市の未来戦略 単行本 – 2008/8/1
大野 秀敏
(編集)
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付属資料:DVD-VIDEO(1枚)
- 本の長さ253ページ
- 言語日本語
- 出版社鹿島出版会
- 発売日2008/8/1
- ISBN-104306045080
- ISBN-13978-4306045088
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商品の説明
抜粋
本書は縮小する都市に対する、私たちの提案「ファイバー・シティ」が喚起した議論を集めたもので、この議論がさらに深まり広がることを願ってつくられたものである。今後、日本の都市を五十年単位で考えると確実に人口減少をこうむる。一世紀単位で考えると、環境問題のために物質的成長が難しくなる。いずれも、今までのように成長や発展を前提にすることができなくなる。そのような逆風に対して、成長の余地がないかを探るとしても、縮小が避けられないのであれば、それを逆手にとって災いを福とする策がないかどうかを探ることも必要であろう。これが本書の関心である。といっても、まだ縮小は始まったばかりであり、決定打満載というわけにはいかない。本書に登場する人たちは必ずしも縮小問題を解決しようとして毎日活動しているわけではないが、成長の世紀であった二〇世紀とは違った思考をする人たちである。本書は、同時に、都市にかかわる彼らの活動の記録でもある。
(序論 縮小する都市の未来)
(序論 縮小する都市の未来)
著者について
大野秀敏(おおの・ひでとし)
東京大学大学院教授
1975年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修士課程修了、97年工学博士(東京大学)、76~83年槇総合計画事務所、83~88年東京大学助手、88年東京大学教授(大学院工学系研究科建築学専攻)、98年デルフト工科大学客員研究員、99年より現職。著作や寄稿には「香港超級都市 Hong Kong : Alternative Metrpolis」(雑誌『SD』92年3月号特集)、『建築のアイディアをどのようにまとめてゆくか』(彰国社、2000年)など。建築作品はNBK関工園 事務棟・ホール棟、茨城県営松代アパート、YKK滑川寮、旧門司税関改修、鵜飼い大橋など。作品ではJIA新人賞、日本建築学会作品選奨、中部建築賞、ベルカ賞、BCS賞など受賞。
登録情報
- 出版社 : 鹿島出版会 (2008/8/1)
- 発売日 : 2008/8/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 253ページ
- ISBN-10 : 4306045080
- ISBN-13 : 978-4306045088
- Amazon 売れ筋ランキング: - 488,615位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 759位都市開発・都市問題 (本)
- - 1,152位建築・土木工学
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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2009年8月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2009年1月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人口減少という未曾有の状況の中、拡大することを前提としたかつての政策・計画に警鐘を鳴らしている。
縮小する日本における政府・民間の役割を塚本由晴氏をはじめ最前線で活躍する建築家が意見を述べ、最後に未来戦略の一つとして、大野秀敏氏の推進するファイバーシティを紹介しいる。
ファイバーシティでは、E・ハワードの田園都市のような一定のコミュニティを創造し、その中で最大限の恩恵を得られることこそが、未来都市の在り方だと述べている。さらに氏はそこから深化させ、「街の皺」として各々のコミュニティの均質化・抑揚のない都市空間に場所性や歴史性を生かした特徴あるものを提案するなど、数々の提案は興味深く読ませていただいた。
200年住宅など長寿命化や環境問題だけが騒がれているが、ただ寿命を延ばすだけでなく、社会資産として残していけるような良好な計画が今求められているのではないか。ということを教えてもらった気がしました。
ただ、1点気になったことが、このファイバーシティに対する考察がなく、この提案を軸に展開していっても良いのではないかと思いました。
縮小する日本における政府・民間の役割を塚本由晴氏をはじめ最前線で活躍する建築家が意見を述べ、最後に未来戦略の一つとして、大野秀敏氏の推進するファイバーシティを紹介しいる。
ファイバーシティでは、E・ハワードの田園都市のような一定のコミュニティを創造し、その中で最大限の恩恵を得られることこそが、未来都市の在り方だと述べている。さらに氏はそこから深化させ、「街の皺」として各々のコミュニティの均質化・抑揚のない都市空間に場所性や歴史性を生かした特徴あるものを提案するなど、数々の提案は興味深く読ませていただいた。
200年住宅など長寿命化や環境問題だけが騒がれているが、ただ寿命を延ばすだけでなく、社会資産として残していけるような良好な計画が今求められているのではないか。ということを教えてもらった気がしました。
ただ、1点気になったことが、このファイバーシティに対する考察がなく、この提案を軸に展開していっても良いのではないかと思いました。