すっごいお薦め。
中篇。映画やドラマを観る感覚。没入したら2時間も掛からないで読める。
『唆界(さかい)』ってなんなんだよ?
『唆界(さかい)』「爛界」「批界」って言葉は仏教かなにかに本当にあるのかと調べたら筒井康隆の造語だった。この世界観から創ってるんだ・・・それが驚愕だわ・・・
この小説おもしろいぞーーー。
自分は何のために生きているんだろう?
そんな死生観や哲学を問い質してくる。
最後の1p.がヨダレが出るくらいに素晴らしい。
おねえさんは「唆界」に降りていくのか昇っていくのかが明らかにされていない。
もしくは平行移動もあるのかもしれないな。その世界がどんなのかは分からないけど。
舞台設定・美しく歯切れがいい文章・グロテスクな毒・展開・収束。
筒井康隆、キレッキレだぞ。

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驚愕の曠野 単行本 – 1988/2/1
筒井 康隆
(著)
- 本の長さ158ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日1988/2/1
- ISBN-104309004962
- ISBN-13978-4309004969
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登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (1988/2/1)
- 発売日 : 1988/2/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 158ページ
- ISBN-10 : 4309004962
- ISBN-13 : 978-4309004969
- Amazon 売れ筋ランキング: - 498,753位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 11,825位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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1934(昭和9)年、大阪市生れ。同志社大学卒。
1960年、弟3人とSF同人誌〈NULL〉を創刊。この雑誌が江戸川乱歩に認められ「お助け」が〈宝石〉に転載される。1965年、処女作品集『東海道戦争』を刊行。1981年、『虚人たち』で泉鏡花文学賞、1987年、『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、1989(平成元)年、「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、1992年、『朝のガスパール』で日本SF大賞をそれぞれ受賞。1997年、パゾリーニ賞受賞。他に『家族八景』『邪眼鳥』『敵』『銀齢の果て』『ダンシング・ヴァニティ』など著書多数。1996年12月、3年3カ月に及んだ断筆を解除。2000年、『わたしのグランパ』で読売文学賞を受賞。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年12月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2014年8月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
特に筒井ファンではないのですが、これはもう物凄く好きです。何度読み返したかわかりません。
幻想、SF、オカルト、この辺が好きな方はこれを読まないと人生損してます。
文庫にも収録されているようですが、この単行本で読まないとおそらく魅力半減なのではないでしょうか。
出来る事ならあの世や来世にも持って行きたいくらいの名作です。
幻想、SF、オカルト、この辺が好きな方はこれを読まないと人生損してます。
文庫にも収録されているようですが、この単行本で読まないとおそらく魅力半減なのではないでしょうか。
出来る事ならあの世や来世にも持って行きたいくらいの名作です。
2023年8月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
筒井康隆は昔ずいぶんはまって読んでいたのですが、ほとんど家族からの借り物でした。自分で買うようになってからこちらの作品に出会いましたが、なんだかある種の世界観があり、時々読み直したいと思い、再度購入しました。みにくい世界の描写もありますが、思い出すと、心の中で共鳴するような風景も思い浮かびます。
2002年8月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
以前持っていて、貸したっきり帰ってこないのです。
すごく良いです。
出だしから、話の途中なのです。
すばらしいです。
ほとんど描写されていないのに
全貌が見えます。
すごく良いです。
出だしから、話の途中なのです。
すばらしいです。
ほとんど描写されていないのに
全貌が見えます。
2003年7月21日に日本でレビュー済み
一度読んだだけではこの物語の全体像が判らずに錯乱したまま終わってしまうかも知れません。「訣界」で死んだものが来る世界が影二たちの住む「唆界」で、死んで魔物になるごとに「爛界」「披界」へと進んでいく、この世とあの世の織り成す重層的な物語です。冒頭、物語を子供たちに読んで聞かせているおねえさん =(イコール) 五英 = 五英猫 = 玉 = ネズシ 。そしてそれを聞いていた子供の一人が「元」という老齢の登場人物になり、と。。
書物を見つけた登場人物がその書物をめくり始めると次の物語が展開していきますが、最後の方では書物が風に飛ばされたためか、その紙片の表側と裏側(←それを表すようにほぼ同数の字数)が断片的に綴られていきます。そして最後の断片には物語を読んでいたおねえさんと子供たちさえ。。
常に死と隣り合わせの環境に居る居心地の悪さに怯えつつも、死ねばあの世での生になる。今生きてる世では前世での死の微かな記憶、潜在的な記憶を持ち合わせている。仏教の古典、またそれを逆に地獄・魔界へと裏返した本作品は、実際の私達が生きているこの世の儚さを描いているようでもあります。
1988年刊行作品。
書物を見つけた登場人物がその書物をめくり始めると次の物語が展開していきますが、最後の方では書物が風に飛ばされたためか、その紙片の表側と裏側(←それを表すようにほぼ同数の字数)が断片的に綴られていきます。そして最後の断片には物語を読んでいたおねえさんと子供たちさえ。。
常に死と隣り合わせの環境に居る居心地の悪さに怯えつつも、死ねばあの世での生になる。今生きてる世では前世での死の微かな記憶、潜在的な記憶を持ち合わせている。仏教の古典、またそれを逆に地獄・魔界へと裏返した本作品は、実際の私達が生きているこの世の儚さを描いているようでもあります。
1988年刊行作品。
2012年11月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
筒井康隆さんの小説は好きでよく読みます。これも何年か前に読んでいたのですが、
また読み直したいと思い購入しました。
筒井さんらしい構想と世界のお話で、いっきに読めましたが、できればもう少し
長い小説にしていただけたらもっと読みがいがあったように思います。
輪廻転生のような世界が途中からはじまり、その途中で終わっている感があり、
それが魅力でもあるのですが…。
こういう世界の話はだらだら書いても駄目なのかもしれませんが、もう少し
読んでいた小説でした。
また読み直したいと思い購入しました。
筒井さんらしい構想と世界のお話で、いっきに読めましたが、できればもう少し
長い小説にしていただけたらもっと読みがいがあったように思います。
輪廻転生のような世界が途中からはじまり、その途中で終わっている感があり、
それが魅力でもあるのですが…。
こういう世界の話はだらだら書いても駄目なのかもしれませんが、もう少し
読んでいた小説でした。
2001年6月28日に日本でレビュー済み
SF・スラップスティック作家というイメージとは裏腹に、『旅のラゴス』『白い猿』『佇む人』など、筒井氏の著作にはへたな「自称」文学作家よりもはるかに叙情性を湛えた作品が多くある。そのなかでも珠玉の出来としか言い様のないのが本書だ。 生きるためには悪行をも重ねなければならない世界で、死と再生を相繰り返すそれぞれの登場人物たち。彼らは死のたびに、よりひどい世界に生まれ変わる宿命だ。騙しあい、疑りあい、殺し合い、食べあう。人間が次の世界では人間ではなくなる。 そんななか、まだましな世界だった前世・前々世のかすかな幸福の記憶が各登場人物の胸のうちで、小さな蝋燭の炎のようにゆらめく様。それは、生きとし生けるものの存在の儚さ、悲しさの象徴のようで、言いようのない悲しみを覚えさせられる。筒井康隆の一番のお薦めを一冊挙げろと言われたら、私は迷わず本書を選ぼう。