まだ途中なのですが、あまりに面白いので。
いっぱしの大人になろうとしても、なりきれない主人公がイタいです。
ところどころに出てくる陳腐な風景描写も、背伸びしようとして見事に失敗してる感がいいですね。
誰も、どの人物にも共感できないと思います。
特に男性は「男のこと、わかってねえよな」といらだつと思います。
ですが、この本の面白いところは、
「女性作家が女性の感性のままで(勝手な想像で)男性視点の小説を書いた」
点です。
セックスを取り上げた小説のほとんどは、男性が女性について想像で書いたものばかりです。
この小説は、そういう「男流文学」への風刺ともとれるでしょう。
物事のとらえ方とその描写は「思わず嫉妬したくなる程の才能」という評価は正しいと思います。
※追記※
読み終わりました。
ユリの夫と「オレ」の違いの示し方が面白く、その後の展開も自然に読めました。
ちなみに、ユリさんの性格や行動の理由は考えなくてもいい気がします。
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人のセックスを笑うな 単行本 – 2004/11/20
山崎 ナオコーラ
(著)
19歳のオレと39歳のユリ。歳の離れたふたりの危うい恋の行方は? 年上の女性との恋愛をまったく新しい文体で描いたせつなさ100%の恋愛小説。全選考委員がその才能を絶賛した第41回文藝賞受賞作!
「山崎ナオコーラ氏には、天賦の文才が宿る。思わず嫉妬したくなる程の才能。」
(田中康夫氏)
「この作品について書くべきことはほとんどない。わたしは読んでいて、ひたすら楽しかった。」(高橋源一郎氏)
「山崎ナオコーラ氏には、天賦の文才が宿る。思わず嫉妬したくなる程の才能。」
(田中康夫氏)
「この作品について書くべきことはほとんどない。わたしは読んでいて、ひたすら楽しかった。」(高橋源一郎氏)
- 本の長さ120ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2004/11/20
- ISBN-104309016847
- ISBN-13978-4309016849
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登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (2004/11/20)
- 発売日 : 2004/11/20
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 120ページ
- ISBN-10 : 4309016847
- ISBN-13 : 978-4309016849
- Amazon 売れ筋ランキング: - 221,416位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 5,620位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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目標は、「誰にでもわかる言葉で、誰にも書けない文章を書きたい」。
Twitter → @naocolayamazaki
山崎ナオコーラ(やまざき なおこーら)
作家。
性別非公表。
好きなコーラはダイエットコーラ。
寛容な社会で読書生活を続けたい。
近著に、
デビュー20周年記念 火星の山を登るか降りるか ゆるSF長編『あきらめる』
現代社会の中で源氏物語を楽しみたい『ミライの源氏物語』
性別で体をくくる時代は変わっていくかもしれない小説集『肉体のジェンダーを笑うな』
「時短」「考えない」の逆の革命を起こすエッセイ 『むしろ、考える家事』
容姿差別に立ち向かう社会派エッセイ 『ブスの自信の持ち方』
無職礼賛小説 『趣味で腹いっぱい』
時給マイナス千円、新感覚の経済小説 『リボンの男』
がんと共に生きる、病院小説 『美しい距離』
結婚エッセイ 『かわいい夫』
育児エッセイ 『母ではなくて、親になる』 などがあります。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年4月20日に日本でレビュー済み
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2018年7月18日に日本でレビュー済み
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歳の差恋愛を描いています。
ここでは男性の方が若く、男性目線なんだけど、ハッキリ言って女性から見た男性目線ww
男性ならこうは考えないなあって個所が多数あった。
でも、逆に言えば、女性は男性をこんな風に見ているのかと思わされる。
そういう意味では興味深かった。
文章は平易だけど、洒落ていて書こうとしてもなかなかこうは書けないだろうなと思われる。
ここでは男性の方が若く、男性目線なんだけど、ハッキリ言って女性から見た男性目線ww
男性ならこうは考えないなあって個所が多数あった。
でも、逆に言えば、女性は男性をこんな風に見ているのかと思わされる。
そういう意味では興味深かった。
文章は平易だけど、洒落ていて書こうとしてもなかなかこうは書けないだろうなと思われる。
2021年7月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一言で言うと、男子学生と美術教師の不倫のお話。
ただ、それを男子生徒側から描くことで、不倫というよりは恋に見せることに罪悪感や後ろめたさを全く感じさせない構成になっているのかなと思いました。読みやすい文章は、あまり記憶に残らない。ふわふわとした読了感が残る小説です。
ただ、それを男子生徒側から描くことで、不倫というよりは恋に見せることに罪悪感や後ろめたさを全く感じさせない構成になっているのかなと思いました。読みやすい文章は、あまり記憶に残らない。ふわふわとした読了感が残る小説です。
2021年9月9日に日本でレビュー済み
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映画を何年も前から好きで何度も繰り返し観ていました。小説は初めて読んで衝撃でした。
文章がとてもおしゃれで綺麗です。本当に二十歳くらいの男の子の目線がよくわかるというか、まだ拙い、恋愛を初めて知っていく感じ。痛みとか、寂しさとか、初見、という感じの新鮮さ。リアリティ。
本当に素敵な文章です。だいすきです。
文章がとてもおしゃれで綺麗です。本当に二十歳くらいの男の子の目線がよくわかるというか、まだ拙い、恋愛を初めて知っていく感じ。痛みとか、寂しさとか、初見、という感じの新鮮さ。リアリティ。
本当に素敵な文章です。だいすきです。
2016年10月6日に日本でレビュー済み
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若い学生との年の差交際。
甘ったるくて、地に足のついていない物語でした。
甘ったるくて、地に足のついていない物語でした。
2008年9月17日に日本でレビュー済み
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非常に短い小説で二、三時間もあれば読めてしまう。読み終わったら、付属の短編も読んでみても良いのではないでしょうか?
あとがきでの評価や他の方のレビューでも言われているセンスですが、どの辺を見てそう言っているのかは正直に言ってわからない。ですが、「簡単で短い文章に強烈なメッセージを込める」という意味ではその評価は妥当だと思います。
タイトルは鮮烈ですが、中身はふわふわするような温かい感じです。そのギャップがいいのかもしれません。
私の印象は、「文脈も言葉も一つずつが全部軽い」ということで、不倫につきまとう社会悪や罪悪感を全く感じさせない(私は元から悪いとは思っていませんが…)ところが巧いのかなと思いました。と、いうよりもむしろワイドショーでこき下ろされるネタを正義とまではいかないが、誰もが「まぁ、そういうのもありなんじゃない」と思えるようなところまで持っていく構成は素晴らしいと思う。
それから、解りやすい言葉のせいかシーンをイメージしやすかった。読書が初めてな人なら読書の楽しさがわかる本だと思うし、読書家の人も軽い気持ちで呼んだ割にはいい気分になれる本ではないでしょうか。
あとがきでの評価や他の方のレビューでも言われているセンスですが、どの辺を見てそう言っているのかは正直に言ってわからない。ですが、「簡単で短い文章に強烈なメッセージを込める」という意味ではその評価は妥当だと思います。
タイトルは鮮烈ですが、中身はふわふわするような温かい感じです。そのギャップがいいのかもしれません。
私の印象は、「文脈も言葉も一つずつが全部軽い」ということで、不倫につきまとう社会悪や罪悪感を全く感じさせない(私は元から悪いとは思っていませんが…)ところが巧いのかなと思いました。と、いうよりもむしろワイドショーでこき下ろされるネタを正義とまではいかないが、誰もが「まぁ、そういうのもありなんじゃない」と思えるようなところまで持っていく構成は素晴らしいと思う。
それから、解りやすい言葉のせいかシーンをイメージしやすかった。読書が初めてな人なら読書の楽しさがわかる本だと思うし、読書家の人も軽い気持ちで呼んだ割にはいい気分になれる本ではないでしょうか。
2015年11月12日に日本でレビュー済み
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映画を見てから本を購入。
オレという主人公みるめは、客観的に人を見ていて
若いのにどこか達観しているような諦めているような不思議な魅力がある子。
ユリが飲み会の帰りにみるめに話すシーン
“私、君のこと好きなんだよ。知ってた?〜
興味あるの。君の考えていること”
物語を全部読むと、20も年は離れているけれど、みるめの言葉にしない内にある部分を知りたくてたまらなくなるのがよくわかる。
純粋に興味があって、それを恐れずにぶつけられる相手だということがよくわかる。
だからこそ、この本の物語はみるめがなにより魅力的であると感じました。
“人生ってすばらしいな”と思うことや、“ふがいない”と思うこと。
“寂しさというものは、ユリにも他の女の子にも、埋めてもらうようなものじゃない。
無理に解消しようとしないで、じっと抱えて過ごしていこう。
この寂しさやストレスはかわいがってお供にする。
一生ついてきたっていいよ。”
人間らしくていとおしい。
映画ではユリの魅力満載。
だけどみるめも猪熊さんもえんちゃん堂本も、愛しくてそれぞれの一対一を楽しめます。
オレという主人公みるめは、客観的に人を見ていて
若いのにどこか達観しているような諦めているような不思議な魅力がある子。
ユリが飲み会の帰りにみるめに話すシーン
“私、君のこと好きなんだよ。知ってた?〜
興味あるの。君の考えていること”
物語を全部読むと、20も年は離れているけれど、みるめの言葉にしない内にある部分を知りたくてたまらなくなるのがよくわかる。
純粋に興味があって、それを恐れずにぶつけられる相手だということがよくわかる。
だからこそ、この本の物語はみるめがなにより魅力的であると感じました。
“人生ってすばらしいな”と思うことや、“ふがいない”と思うこと。
“寂しさというものは、ユリにも他の女の子にも、埋めてもらうようなものじゃない。
無理に解消しようとしないで、じっと抱えて過ごしていこう。
この寂しさやストレスはかわいがってお供にする。
一生ついてきたっていいよ。”
人間らしくていとおしい。
映画ではユリの魅力満載。
だけどみるめも猪熊さんもえんちゃん堂本も、愛しくてそれぞれの一対一を楽しめます。