著者は昆虫標本商。
本書は、インドで蝶を採集・購入しているときに、野生動物保護法にひっかかって逮捕され、半年ほど拘留された際の体験談。警察の取り調べ、刑務所のひどい環境、裁判のようすなどが赤裸々に描かれている。
衝撃的な内容だが、昆虫への関心を満たしてくれるものではない。
それが2/3ほどを占め、残りは日本の昆虫コレクターたちの人物紹介。
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虫に追われて―昆虫標本商の打ち明け話 単行本 – 2009/1/17
川村 俊一
(著)
虫に魅せられて昆虫標本商になった男の世界珍道中記。珍しい蝶のメッカ、インド北部で虫を追う。ここは名うての国境紛争地帯。純粋な虫追いが、国際政治に巻き込まれ、果ては牢獄へ……? それでも虫の魅力!
- 本の長さ237ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2009/1/17
- ISBN-10430901903X
- ISBN-13978-4309019031
商品の説明
著者について
1960年生まれ。昆虫標本商。著書に『昆虫採集の魅惑』がある。
登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (2009/1/17)
- 発売日 : 2009/1/17
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 237ページ
- ISBN-10 : 430901903X
- ISBN-13 : 978-4309019031
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,219,721位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年11月30日に日本でレビュー済み
世界を旅し、虫を集める昆虫標本商の話。
彼はインドにて採集旅行をしている際法を犯してしまい、
長いあいだ刑務所に拘束されることになる。
自分の知らない言葉でまくし立てられ、強制的に刑務所に収容されたことは恐ろしかっただろう。
なぜ自分は刑務所にいれられたかも、いつになったら出られるかもわからず、悲観する日々。
日本と違い劣悪な環境の下、いつか出所できる日を思い苦しみに耐える描写には、胸のえぐられるような思いがする。
臨場感溢れるその内容に、ページをめくる手が止まらない
婚約者の支え、虫屋仲間たちとの友情、
それらなくして彼は日本に帰ることができなかったであろう。
昆虫に興味のない人にもぜひ読んで欲しい
他の方が書いているように、後半部分は失速する
彼はインドにて採集旅行をしている際法を犯してしまい、
長いあいだ刑務所に拘束されることになる。
自分の知らない言葉でまくし立てられ、強制的に刑務所に収容されたことは恐ろしかっただろう。
なぜ自分は刑務所にいれられたかも、いつになったら出られるかもわからず、悲観する日々。
日本と違い劣悪な環境の下、いつか出所できる日を思い苦しみに耐える描写には、胸のえぐられるような思いがする。
臨場感溢れるその内容に、ページをめくる手が止まらない
婚約者の支え、虫屋仲間たちとの友情、
それらなくして彼は日本に帰ることができなかったであろう。
昆虫に興味のない人にもぜひ読んで欲しい
他の方が書いているように、後半部分は失速する
2009年2月11日に日本でレビュー済み
インドでの昆虫採集を終え、或る朝ホテルのベッドでまどろんでいると、突然警官たちが雪崩れ込んで来て何の理由もなく拘束されてしまうと言う、まるでカフカの小説の一シーンのような、極めて不条理な事件に巻き込まれる事となった昆虫標本商の著者。
ダージリンでの拘束から開放までの約半年間の出来事を追った、第二章「インド獄中記」が圧倒的に面白い。この章は何処に出しても恥ずかしくないし、また多くの人に共感を持って読まれるほどの名作と言って差し支えないだろう。緊迫した現地の警察官や刑務官らとのやり取り、悲惨なほど劣悪な刑務所の環境、先が読めない絶望の収監生活、どれをとっても経験した者でなければ描写できない切迫感が溢れている。さらに、日本の関係者らの努力と現地の有能な弁護士や有力者らとの奇跡的な邂逅により、事件解決へと向かってゆく後半の希望に満ちた展開。著者の愚直なまでに「正直な」心情の吐露と、小説家を思わせる巧みな描写が、メインストーリーに小気味いいアクセントを加えている。特に「満月夜のラッサ・アプソ」のくだりは、絶品だ。
それに比べると、第三章は同じ人間が書いた文章とは思えないほどテンションが下がっていて、私には要らずもがなの蛇足に思えた。事件後、家庭的な幸福を手にした著者は、日を経るごとに何か満たされないような、隙間風が心の中を吹き過ぎるのを感じるようになり、自分はやはり危険な思いをしてでも昆虫屋としての人生を歩むしか生き甲斐を見出せない人間だと悟るのだが、それは何も著者の人生だけでなく、その文章にも表れるようで、前著の時にも指摘したが、真面目な昆虫採集にまつわる解説の章など、気の抜けたビールのように味気なく、常識的かつ退屈で、著者には似合わない。それよりも、後先も考えずに珍蝶を求めてジャングルに分け入ったり、異国で過酷な経験をして必死に脱出を試みた経験を語る時の方が、著者の文章には躍動感があって好ましい。まさに、『文は人なり』だ(H21.1.30)。
ダージリンでの拘束から開放までの約半年間の出来事を追った、第二章「インド獄中記」が圧倒的に面白い。この章は何処に出しても恥ずかしくないし、また多くの人に共感を持って読まれるほどの名作と言って差し支えないだろう。緊迫した現地の警察官や刑務官らとのやり取り、悲惨なほど劣悪な刑務所の環境、先が読めない絶望の収監生活、どれをとっても経験した者でなければ描写できない切迫感が溢れている。さらに、日本の関係者らの努力と現地の有能な弁護士や有力者らとの奇跡的な邂逅により、事件解決へと向かってゆく後半の希望に満ちた展開。著者の愚直なまでに「正直な」心情の吐露と、小説家を思わせる巧みな描写が、メインストーリーに小気味いいアクセントを加えている。特に「満月夜のラッサ・アプソ」のくだりは、絶品だ。
それに比べると、第三章は同じ人間が書いた文章とは思えないほどテンションが下がっていて、私には要らずもがなの蛇足に思えた。事件後、家庭的な幸福を手にした著者は、日を経るごとに何か満たされないような、隙間風が心の中を吹き過ぎるのを感じるようになり、自分はやはり危険な思いをしてでも昆虫屋としての人生を歩むしか生き甲斐を見出せない人間だと悟るのだが、それは何も著者の人生だけでなく、その文章にも表れるようで、前著の時にも指摘したが、真面目な昆虫採集にまつわる解説の章など、気の抜けたビールのように味気なく、常識的かつ退屈で、著者には似合わない。それよりも、後先も考えずに珍蝶を求めてジャングルに分け入ったり、異国で過酷な経験をして必死に脱出を試みた経験を語る時の方が、著者の文章には躍動感があって好ましい。まさに、『文は人なり』だ(H21.1.30)。