初めて読んだのは高校生の時。
長野さんの著書はほぼ読んできたけれど、
あれから10年以上経ったいまでも、
ことあるごとに棚から取り出すのはこの作品です。
景色や音、におい、
文章を追っているだけなのに、
それが目の前に鮮明に浮かんでくる。
長野さんの美しい世界を堪能できる、
特にこれからの季節、夏の夜長にぴったりの本です。
今回は新装版での復刻とのこと。
個人的には最初の装丁(兄弟ふたりの顔が描かれている)の
印象が強く、あのまま出してもらえたらな、と思いましたが、
新装丁でのイラストも楽しみです。
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夜啼く鳥は夢を見た 単行本 – 2009/9/10
長野 まゆみ
(著)
少年は夢見るように微笑みながら沼の中へと消えた……従兄の草一を訪ねた紅於と頬白鳥の兄弟。彼らの瑠璃色の愛を描いた初期傑作! カラーイラスト入りオリジナル単行本を、新装版で待望の復刻。
- 本の長さ153ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2009/9/10
- ISBN-104309019390
- ISBN-13978-4309019390
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商品の説明
著者について
1959年東京生まれ。女子美術大学卒業。『少年アリス』で文藝賞受賞。以後『天体議会』『賢治先生』『新世界』他数々のベストセラーで10代の少女たちを中心に熱狂的に支持されている。
登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (2009/9/10)
- 発売日 : 2009/9/10
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 153ページ
- ISBN-10 : 4309019390
- ISBN-13 : 978-4309019390
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,642,960位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 405,370位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2004年10月11日に日本でレビュー済み
私が読んだ後、すでにこの本を読んでいた友人と感想を
言い合ったのですが、お互いだした第一の感想は、
「沼に沈みたい!!!」でした。
そう思ってしまうほど、すごく美しく魅惑的で、甘美な世界です。
眠るときに、横になり、少し沼に沈む感覚がどんなのだろうと
想像したりします。
弟にも見せたのですが、
弟も不思議な魅力に見入ってしまったようで、
お気に入りになっています。
言い合ったのですが、お互いだした第一の感想は、
「沼に沈みたい!!!」でした。
そう思ってしまうほど、すごく美しく魅惑的で、甘美な世界です。
眠るときに、横になり、少し沼に沈む感覚がどんなのだろうと
想像したりします。
弟にも見せたのですが、
弟も不思議な魅力に見入ってしまったようで、
お気に入りになっています。
2003年6月8日に日本でレビュー済み
子供たちが沈んでいる、と云われる美しい沼のほとりに建つ一軒の家。そこで祖母と二人きりで暮らしている従兄の草一を、紅於(べにお)と頬白鳥(ほおじろ)の兄弟が訪ねる。沼の底へと誘う青い鳥を追って消えた少年たちの愛を描く水紅色の物語。
言葉がとてもきれいなんです。それは漢字や少し古めかしい文字、ルビを巧みに使っているからなんですが、情景がリアルに伝わってきて何故だか懐かしさを感じます。夏になると読みたくなる一冊。
言葉がとてもきれいなんです。それは漢字や少し古めかしい文字、ルビを巧みに使っているからなんですが、情景がリアルに伝わってきて何故だか懐かしさを感じます。夏になると読みたくなる一冊。
2019年11月19日に日本でレビュー済み
期待通りの長野ワールド。風景描写に選ぶ言葉が綺麗だったり、色白少年と日焼け少年が出てきたり、どこか現世とは思えない土地描写だったり、と満足は満足。
だが、言い回しがす少しく、くどい。キーアイテムやキーフレーズの強調なんだろうが、読んでてくどいと思うくらいにはくどい。
舞台は夏なのに冷やっとする筆運びは、"離宮"や"雨更紗"に通じる雰囲気がある。
だが、言い回しがす少しく、くどい。キーアイテムやキーフレーズの強調なんだろうが、読んでてくどいと思うくらいにはくどい。
舞台は夏なのに冷やっとする筆運びは、"離宮"や"雨更紗"に通じる雰囲気がある。
2003年1月24日に日本でレビュー済み
子供たちが沈んでいるという沼のほとりの家を舞台に、
少年たちの夏が、仄かに白く、幽かに青く紡がれてゆく物語。
「水」と「におい」。
このふたつが、この作品世界を支配している、と思う。
沼に沈みたいと願ってやまない頬白鳥と、
沼を恐れただ沈黙を守る草一と、
そんなふたりに何故か苛立ちを覚える紅於。
その世界の中に、時折立ち込める水蜜桃の甘いにおい。
読みながら、幻想的な夏に引き込まれ、
気づくと沼の底に沈んでしまっているような、
不思議な感覚に囚われることができます。
うだるように暑い、夏の夜に読むのをおすすめします。
少年たちの夏が、仄かに白く、幽かに青く紡がれてゆく物語。
「水」と「におい」。
このふたつが、この作品世界を支配している、と思う。
沼に沈みたいと願ってやまない頬白鳥と、
沼を恐れただ沈黙を守る草一と、
そんなふたりに何故か苛立ちを覚える紅於。
その世界の中に、時折立ち込める水蜜桃の甘いにおい。
読みながら、幻想的な夏に引き込まれ、
気づくと沼の底に沈んでしまっているような、
不思議な感覚に囚われることができます。
うだるように暑い、夏の夜に読むのをおすすめします。