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「悪」と戦う 単行本 – 2010/5/17

4.1 5つ星のうち4.1 32個の評価

商品の説明

著者について

少年は旅立った。サヨウナラ、「世界」――衝撃のデビュー作『さようなら、ギャングたち』から29年。著者自身「いまの自分には、これ以上の小説は書けない」と語った傑作がついに刊行!

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 河出書房新社 (2010/5/17)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2010/5/17
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 288ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4309019803
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4309019802
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 32個の評価

著者について

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高橋 源一郎
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1951年、広島県生まれ。81年、『さようなら、ギャングたち』で第4回群像新人長編小説賞優秀作を受賞しデビュー。88年、『優雅で感傷的な日本野球』で第1回三島由紀夫賞、02年、『日本文学盛衰史』で第13回伊藤整文学賞を受賞。著書に『いつかソウル・トレインに乗る日まで』『一億三千万人のための小説教室』『ニッポンの小説―百年の孤独』他多数ある。10年5月には、『「悪」と戦う』も刊行された。

カスタマーレビュー

星5つ中4.1つ
5つのうち4.1つ
32グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2018年9月20日に日本でレビュー済み
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当初、私は、本のタイトルから、検察の特捜部が巨悪を追及し暴くような筋書きを予想していた。しかし、実際は、父親が、お腹の中の子供に胎教を語るという予想外の書き出しで、子供に対する親の暴力や学校でのいじめという不条理な暴力を題材としていることが段々に理解され、引き込まれて、一気に読んでしまった。

エピローグには、下記の記述(大意)があり、本書の主題となっている。

人は、他の「世界」のことを知らずに生きているだけでなく、それぞれの「世界」で、なにかと戦っている。もし、その「世界」の誰かが戦いをやめれば、すべての「世界」、「世界」そのものが滅び去ってしまうからだ、と。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年1月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最初にジョンレノン対火星人を読んで、ぶっ飛んだインパクトを受けた。「悪」と戦うも、同じくぶっ飛んでおり、独特の表現と想像もしていなかった展開は、好奇心をそそられ、場合によっては不快感を感じる事もあったが、やはり引き込まれてしまった。
いわゆる見た目の「悪」はどこにも見当たらない。カタチや実体としての「悪」はない。でも明らかに、確実にそこに「悪」がいる事を感じられた。暴力以上に暴力的な「悪」がそこにはあった。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2014年6月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 号泣した。
 高橋源一郎氏の作品で、号泣したのははじめてだった。
 本作の上梓当時は、特段、興味がなかったので、評論家達に如何に評価されたかはわからないが、現在、インターネットで本作の評判を検索しても、《泣いた》という方がほとんどいなくて喫驚した。
 西暦二〇〇一年九月一一日、某ブッシュ大統領がフロリダの小学校で教科書の読み聞かせをしている最中、同国紐育では、ハイジャックされた二機の旅客機がビルに突撃していた。同時に、全人類にはひとつの《宿題》が提出された。《「悪」とはなにか、考えなさい》。某ブッシュ大統領による、この問題への解答が、《イラク戦争》だった。高橋源一郎氏による、同問題への解答は、――デビューから一貫しての解答は――《答えはでないけれど、考える》だった。
 本作の梗概は、単純である。言語IQの超絶した三歳児ランちゃんと、言語障碍児の一歳児キイちゃんという兄弟のもとに、ミアちゃんという不思議な少女が登場すると同時に、キイちゃんは行方不明になり、世界から全人類が消滅する。混乱するランちゃんのもとに、謎の少女マホさんが登場し、《キイちゃんは世界の鍵で、世界を壊すために、「悪」の手先ミアちゃんに誘拐された》というようなことをいう。ランちゃんは《KUMO》にのって、《「悪」と戦う》ために、いくつかの試練を超克してゆく。
 それぞれの《試練》が《九一一》や《環境問題》《動物愛護》などの象徴であることは明白であり、《予想どおりの面白さ》で牽引してくれた。筆者は、源一郎文學を見縊っていた。最終的に、ランちゃんは《「悪」の巣窟》である《空飛ぶ巨大な哺乳瓶》に到達するのだが、《なんで、此処で哺乳瓶が出てくるのか》という疑問が溶解してゆくとともに、筆者は、源一郎氏が《「悪」について、此処まで考えるか》と衝撃をうけて、「悪」の正体達が背負った運命に《号泣》したのである。《きみ、生きているの?》という――。
 高橋源一郎氏の初期三部作、『さようなら、ギャングたち』『ジョン・レノン対火星人』『虹の彼方に』が現代日本文學の傑作であることは、評論家も一般読者も諒承していることであろうが、以後の源一郎文學の衰退も同様であった。だから、筆者も源一郎文學から逃避して、現在の源一郎文學を《見縊って》いた。本作は、往年の源一郎文學の復活であるのみならず、初期三部作をも凌駕する《最高到達点》といっても過褒ではないだろう。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2011年7月3日に日本でレビュー済み
僕は、高橋源一郎さんの単行本を初めて読みました。
新潮に掲載された「お伽草紙」を見て興味を持ったからです。
そして、「お伽草紙」にも出てきたランちゃんとキイちゃんが出てくるお話。

正直1回読んだだけではうまく理解はできませんでした。
なにが、「悪」なのか、ランちゃんは何と戦っているのか。

でも、物語の中のランちゃんもきっと、そう思っていたはずです。
「善」と「悪」ではなく、正しい「悪」と正しくない「悪」。
こどもにはわからない、おとなだってわからないかもしれない。

あまり難しい言葉もなく、字数もそんなに多くはないので
早く読めますが、考えてしまうことがたくさんあります。

もう1度繰り返して読んでみようと思います。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2010年6月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「『いつかソウル・トレイン〜』はわかりやすすぎる!わかってほしいって感じがおじさんっぽくてやだ!」と思ってたら、この小説はよくわからない!
 もちろんとてもわかりやすい言葉で書かれているから、「あれっ」と思う間に読み終わってしまって、さて「悪」って何だったんだろう。次々に登場する別の「ミアちゃん」は全て同じ「ミアちゃん」なの?「マホさん」は誰なの?と、ちょっとバタバタです。ツィッター見ればいいんだけど、IT環境が悪くて読めません……。
 ……って、ダメぢゃん「どうやって戦うのか。『悪』がどこにいるのか」「自分で見つけなきゃなんないの」って言われたぢゃん、マホさんに。
 で、これは自分で見つけた答えなんだけど(間違ってるかも)、作者は今までずっと戦ってきたんだと思う。それこそいつも「何が悪なのか」を考えながら。時代が変わっても、いつも「何が悪なのか」を見据えて戦ってきたんだろう、「言葉」を武器にして。「言葉」で表せない何ものか(たとえば胸がしめつけられるような感情とか、ものすごい衝撃とか。この小説で言うと、最初にミアちゃんが登場するところとか、いろいろ)を何とか「言葉」で表して。じゃ、作者の「言葉」が届かない人には「戦い」はわかってもらえないのか?じゃ「言葉」にたどりつかないキイちゃんは戦えないのか。その問いが作品の末尾にある感動的な多世界観の悟り(「不意に、わたしは、世界は一つでなく、たくさん、いや、無数にあるのではないかと思いました。そしてどの「世界」にも、わたしに似た「わたし」や(略)がいて、他の「世界」のことを知らずに生きているのだと」……ああっこの先はぜひ読んでください)に繋がって行く……
 高橋源一郎の小説を読むことはいつも「たどり着けるのか……」と思い続けることで
(どこに?……そこに)、その「戦い」はとうとう場外乱闘にまで(どこかの「世界」)持込まれるってこと?
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2017年6月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
『さよならギャングたち』のあのポップな感じの文章が無性に読みたくなって、Kindleで唯一あった高橋源一郎の作品、『「悪」と戦う』を読む。本作の内容としては、小説家の息子ランちゃん(3歳)が悪の手に落ちたキイ(鍵)ちゃん(1歳半)を救うために「悪」と戦う物語。「悪」と戦うと聞いて真っ先に思い浮かんだのは、「悪」の不可能性。「悪」の不可能性とは、冷戦構造が終わって以降、明確な悪は存在しなくなり、「悪」も「正義」も一つのシステムの中に組み込まれ、見えなくなってしまったというお話。途中、パラレルワールドのような同じ登場人物が違う役割で登場する世界でランちゃんが「悪」と対峙する。ただ、ランちゃんには「悪」を倒すつもりも「悪」と戦うことも全くなく、「悪」はどの世界でも自分で勝手に命を絶ってしまう。最後も「悪」と対峙しようとしないランちゃんにかわりそのお姉ちゃんが急遽「悪」と戦うことを引き受けて話は終わる。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2010年5月22日に日本でレビュー済み
初めて高橋源一郎氏の「さようなら、ギャングたち」を読み終えたその日、僕の『世界』はひっくり返りました。天井が廊下となり、廊下が天井になりました。僕は地球ではなく、月を歩いていました。メタファーだけど。本当です。

それから約10ヶ月の年月が経ちました。

僕は9ヶ月目に僕は月を歩いているということに初めて気づきました。いや、気づかされたのです。僕は落ちていきました。気づいてしまったその瞬間からみるみる落ちていきました。

「もうここには居られないんだよ。」

お月様が僕に向かって言いました。

僕は、激しく狼狽し、必死に地上(天井)にしがみつきました。

『世界』は僕に言いました。

「サヨウナラ。」

僕は意を決して『世界』に言いました。

「さようなら、『世界』」

僕は落ちていきました。

落ちる 落ちる 落ちる

僕は ただ落ちてゆく

何日も 何週間も 何年も 何百年も
何千年も・・・・・・・・・・・・

目が覚めると僕は地球に帰ってきていました。

天井は天井として、廊下は廊下として正しく存在する世界に。

彼らは僕に言いました。

天井や廊下「おかえり。」

僕「ただいま。」

とても素敵な言葉です。

月は月として遠くから優しく僕に微笑みかけていました。そんな気がしただけなのですがそれでいいのです。

ただいま。世界。

前よりずっと美しい世界。

この本はそんな僕とよく似ています。もしかしたら、或る意味では、同じなのかもしれません。
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2013年7月20日に日本でレビュー済み
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高橋源一郎にとって悪とは何かがまったく理解できない。
どうしてこんなプロットになるかについても分からなかった。
こまかな描写もまるで出鱈目な気がする。
どうにも高橋さんらしくない作品だった。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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