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アート・ヒステリー ---なんでもかんでもアートな国・ニッポン 単行本 – 2012/9/26
大野 左紀子
(著)
「アート=普遍的に良いもの」ですか? そこから疑ってみませんか?
『アーティスト症候群』から4年、「アート」の名の下にすべてが曖昧に受容される現在を、根底から見つめ、その欲望を洗い出す。
【!!こんな人に読んでほしい!!】
1:互いの作品を批判せずなんとなく褒め合っているガラスのハートの美大生。
2:「個性と創造性が重要」と「図工って何の役に立つの?」の間で困っている先生たち。
3:「アートは希望」「今こそアートの力が必要とされている」と訴えたい業界回りの人。
4:「普通」を選んでいるにもかかわらず「ちょっと謎めきたい願望」を抱く社会人。
『アーティスト症候群』から4年、「アート」の名の下にすべてが曖昧に受容される現在を、根底から見つめ、その欲望を洗い出す。
【!!こんな人に読んでほしい!!】
1:互いの作品を批判せずなんとなく褒め合っているガラスのハートの美大生。
2:「個性と創造性が重要」と「図工って何の役に立つの?」の間で困っている先生たち。
3:「アートは希望」「今こそアートの力が必要とされている」と訴えたい業界回りの人。
4:「普通」を選んでいるにもかかわらず「ちょっと謎めきたい願望」を抱く社会人。
- 本の長さ269ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2012/9/26
- 寸法13 x 1.7 x 18.9 cm
- ISBN-104309021336
- ISBN-13978-4309021331
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商品の説明
著者について
1959年、名古屋生まれ。東京藝術大学美術学部彫刻科卒業。現在、名古屋芸術大学、トライデントデザイン専門学校非常勤講師。著書に『アーティスト症候群』『「女」が邪魔をする』などがある。
登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (2012/9/26)
- 発売日 : 2012/9/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 269ページ
- ISBN-10 : 4309021336
- ISBN-13 : 978-4309021331
- 寸法 : 13 x 1.7 x 18.9 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 334,386位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 216位社会心理学 (本)
- - 63,345位ノンフィクション (本)
- - 95,954位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2018年9月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
美術作家の経験則と、抜けた執筆力が混ざり合って、言葉がとても伝わってきました。
2020年11月17日に日本でレビュー済み
現代アートが分からなくて、"アートは分からなくて当然"という見方からつづられている本書に興味を持ちました。
読みやすい書き方で丁寧に、なぜ(特に日本において)アートは分かりにくいのか説明されています。
以下は個人的に納得したことです。(少々飛躍しているかもしれませんが)
1.アートとはそもそも"異物" ー アートとは既存の美術を破壊し生まれるものだから。
2.見方を知らないと美術は楽しめない
3.美術の見方すら教えず、「個性的であれ、自由であれ」と子供に説いてきた日本の美術教育
4.3の結果、最近生み出されるアートの多くがただの"承認欲求の塊"
5.現代アートの一部は投資の対象となり、高値が付くがゆえに価値があることになり、実態のないままアートの価値がふくれあがる
この本を読んでもアートがわかるようにはなりません。
ただアートとは何か非常に考えさせられるし、またアートが分からない自分に納得がいくようになります。
読みやすい書き方で丁寧に、なぜ(特に日本において)アートは分かりにくいのか説明されています。
以下は個人的に納得したことです。(少々飛躍しているかもしれませんが)
1.アートとはそもそも"異物" ー アートとは既存の美術を破壊し生まれるものだから。
2.見方を知らないと美術は楽しめない
3.美術の見方すら教えず、「個性的であれ、自由であれ」と子供に説いてきた日本の美術教育
4.3の結果、最近生み出されるアートの多くがただの"承認欲求の塊"
5.現代アートの一部は投資の対象となり、高値が付くがゆえに価値があることになり、実態のないままアートの価値がふくれあがる
この本を読んでもアートがわかるようにはなりません。
ただアートとは何か非常に考えさせられるし、またアートが分からない自分に納得がいくようになります。
2012年12月11日に日本でレビュー済み
「アート」の概念が限界に達した現代の日本における
アートの受容のされ方を批判的に考察する。
とはいっても,「日本人は何も分かっていない」とか
「現代アートは芸術とは呼べない」とか,そういう類のカタい本ではない。
親しみやすくユーモアを混じえた文体でありながら,
筆者自身はかなりの勉強好き,説明好きとみえて,
フロイト,ラカン,ボードリヤール,ブルデュー,サイードなども引き合いに出して,
かなり手広く論じている。
論じる内容もきちんとアップデートされているのもすばらしい。
基調となす第1章では,
アーティストと鑑賞者双方にとっての現代アートの難しさを,
文化的側面のみならず,経済的・社会的側面からも分析している。
第3章は,
インテリア・アートという矛盾,承認を求める現代人のメンタリティ,村上隆のセルフオリエンタリズムに関する
とても興味深い考察がなされている。
SNSのプロフィールで「なぜかサラリーマンをしています」とむだに「なぜか」をつけてしまう人がいる,
という件は特に面白かった。
アートの受容のされ方を批判的に考察する。
とはいっても,「日本人は何も分かっていない」とか
「現代アートは芸術とは呼べない」とか,そういう類のカタい本ではない。
親しみやすくユーモアを混じえた文体でありながら,
筆者自身はかなりの勉強好き,説明好きとみえて,
フロイト,ラカン,ボードリヤール,ブルデュー,サイードなども引き合いに出して,
かなり手広く論じている。
論じる内容もきちんとアップデートされているのもすばらしい。
基調となす第1章では,
アーティストと鑑賞者双方にとっての現代アートの難しさを,
文化的側面のみならず,経済的・社会的側面からも分析している。
第3章は,
インテリア・アートという矛盾,承認を求める現代人のメンタリティ,村上隆のセルフオリエンタリズムに関する
とても興味深い考察がなされている。
SNSのプロフィールで「なぜかサラリーマンをしています」とむだに「なぜか」をつけてしまう人がいる,
という件は特に面白かった。
2013年4月7日に日本でレビュー済み
日本を代表する芸大で西洋美術を修め、帰郷後画家として作品創造に苦吟しながら、大学で芸術を講義しながらも 絵筆を折った著者が、日本において世界の芸術界で評価される作家を輩出できない背後を既存研究を駆使しながら、平易に解説した著書。平明で読みやすいが、指摘されている観点は、実証的で鋭利、流石に作家出身の批評家のシャープさが活きている。
言葉と芸術作品との関係性を、名付けの問題でわかりやすく説明 無題の意味を説く。同様に芸術の創造性とオリジナリティの問題にも言及。芸術作品の存在論をハイデガーとは異なって、作家の立場、教師の立場、はたまたArt worldというアート専門家が形成する独自性会に置ける、知と欲望と市場のイデオロギーにも言及。
芸術家養成大学がありながらも、欧米芸術と自国芸術の理論的距離感を錯誤させることで芸術教育の意義、芸術自体の意義が世界に開かれない故に 真に想像(創造)的な作家を輩出しえない知的風土が隔離してない近代日本の文化的貧困をも橋下大阪市長の愚考を分析して、喝破した名著。
言葉が平易なだけにアンダーブローはよく効くのだが、日本の政治家や行政官僚にまずはご高覧願いたい。
言葉と芸術作品との関係性を、名付けの問題でわかりやすく説明 無題の意味を説く。同様に芸術の創造性とオリジナリティの問題にも言及。芸術作品の存在論をハイデガーとは異なって、作家の立場、教師の立場、はたまたArt worldというアート専門家が形成する独自性会に置ける、知と欲望と市場のイデオロギーにも言及。
芸術家養成大学がありながらも、欧米芸術と自国芸術の理論的距離感を錯誤させることで芸術教育の意義、芸術自体の意義が世界に開かれない故に 真に想像(創造)的な作家を輩出しえない知的風土が隔離してない近代日本の文化的貧困をも橋下大阪市長の愚考を分析して、喝破した名著。
言葉が平易なだけにアンダーブローはよく効くのだが、日本の政治家や行政官僚にまずはご高覧願いたい。
2021年1月31日に日本でレビュー済み
視点があまりに浅いポストモダン的ダメさの詰まった本。「アートはアーティストの欲望への欲望、結晶作用に過ぎない」「橋下徹が音楽助成を廃止したのは芸術が日本に根付かなかったから」とアート崇拝を批判する一方、印象派やラッセンにハマる日本の大衆や「オレ様化する若者」も批判する。相対主義は一切を批判できるが認識の根拠を決められない。だからフロイトの疑似科学がやたら援用される。芸術史が「父殺し」なら若者がオレ様化して何が悪い。芸術が商業に過ぎないなら軽薄なイラストが流行して何が悪い。矛盾の末路があとがきのポエムだろう
2014年1月30日に日本でレビュー済み
日本人のアートが分からない、という話を元に日本人が明治以来どのようにアートを受け入れてきたかを論じています。一章ではデュシャン以降の現代美術をアートビジネスを営む人のインサイダー取引だと述べている点が面白かったです。また三章ではヒロ・ヤマガタ、ラッセン、村上隆などに対する日本人の反応を下にこれからのアートのあり方について書かれていました。
全体的に難しいところが多かったですがアートを経済や政治的側面から分析している点は楽しく読めました。
全体的に難しいところが多かったですがアートを経済や政治的側面から分析している点は楽しく読めました。
2020年2月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
"必要なのは、『アート=普遍的に良いもの』という信仰から、できる限り遠ざかることです。アートの世界で喧伝される『可能性』や『豊かさ』という幻想から離れる。むしろ『可能性』という名の不可能性、『豊かさ』という名の貧しさを見つめる。そこから、今まで目に映っていたのに意識されなかった風景も見えてくるのではないかと思います。"2012年発刊の本書は廃業アーティストがアート島を外側から眺めて提言した【何でもかんでもアートな国】ニッポンへ向けた一冊。
個人的には、著者の本は"誰もが承認欲求を満たす為に自称する"ことを指摘した『アーティスト症候群』に続き2冊目として手にとりましたが。
帯に【ガラスのハートの美大生】【困っている(美術)の先生】【今こそアートが必要!と訴えたい業界関係者】【普通と違う願望を抱く社会人】に読んで欲しい!と割と刺激的なキャッチコピーが並んでいる通り。前作に続いて、割とアート関係の集まりで【馬鹿正直に発言すると煙たがられる】だろう一方で、そもそも【外側、あるいはマージナルな場所から】日本のアート界隈を10年以上眺めている私にとっては【事実認識に近いと感じる事】を容赦なく指摘していて。苦笑いしつつも、まさにアートが都合よく【万能薬的にさらに使われる現在】変わらず異物的であっても、やはり必要な本ではないかと思いました。
また、こちらは私にとっては勉強不足であった【明治期からの日本の美術教育の変遷】について。エーリッヒ・フロムの『自由からの闘争』ではないが、アート=自由と何度も時代毎に安易に結び付けられる中で義務教育に生じている、自由や個性の前提となる【社会性の獲得機会の欠如】に警鐘が鳴らされていて。アートというか教育全体については、アクティブラーニングや教育改革で【自分の頭で考える】事が求められていく流れには私は肯定的ですが。その前提となる【違う他者と共存していく】認めるスキルというか【民主主義の根本を支える】土台的精神の大切さが、容易く他者をブロック(排除できる)SNS時代の現在、益々おざなりになっている危険性について、あらためて考える機会を与えてくれました。
前述のようにアートに関わっている学生や教育関係者、業界関係者はもちろん、とにかく前提として肯定的に語られる【アートに違和感や気持ち悪さ】を覚えている人にオススメ。
個人的には、著者の本は"誰もが承認欲求を満たす為に自称する"ことを指摘した『アーティスト症候群』に続き2冊目として手にとりましたが。
帯に【ガラスのハートの美大生】【困っている(美術)の先生】【今こそアートが必要!と訴えたい業界関係者】【普通と違う願望を抱く社会人】に読んで欲しい!と割と刺激的なキャッチコピーが並んでいる通り。前作に続いて、割とアート関係の集まりで【馬鹿正直に発言すると煙たがられる】だろう一方で、そもそも【外側、あるいはマージナルな場所から】日本のアート界隈を10年以上眺めている私にとっては【事実認識に近いと感じる事】を容赦なく指摘していて。苦笑いしつつも、まさにアートが都合よく【万能薬的にさらに使われる現在】変わらず異物的であっても、やはり必要な本ではないかと思いました。
また、こちらは私にとっては勉強不足であった【明治期からの日本の美術教育の変遷】について。エーリッヒ・フロムの『自由からの闘争』ではないが、アート=自由と何度も時代毎に安易に結び付けられる中で義務教育に生じている、自由や個性の前提となる【社会性の獲得機会の欠如】に警鐘が鳴らされていて。アートというか教育全体については、アクティブラーニングや教育改革で【自分の頭で考える】事が求められていく流れには私は肯定的ですが。その前提となる【違う他者と共存していく】認めるスキルというか【民主主義の根本を支える】土台的精神の大切さが、容易く他者をブロック(排除できる)SNS時代の現在、益々おざなりになっている危険性について、あらためて考える機会を与えてくれました。
前述のようにアートに関わっている学生や教育関係者、業界関係者はもちろん、とにかく前提として肯定的に語られる【アートに違和感や気持ち悪さ】を覚えている人にオススメ。