森見登美彦は佳穂を「俗物」と表現しているけれども、実際はその逆。
俗物からみると佳穂の憤怒は大変滑稽なものに見える。私は冒頭こそ木嶋佳苗みたいなヤバい女きたーーー!とwktkして読んでいたが、佳穂の菅原道真やかつての帝王と比類する怒りに主人公同様感銘を受けてしまった。
現代社会では怒りというのは、押さえ込まなきゃいけないみっともない感情とされており、アンガーマネージメントの対象であるが、中世の欧州社会では男らしい英雄的な感情の爆発のさせ方で、怒ることの出来る女性は高貴であるとみなされていた。
佳穂は中世の貴婦人たちの末裔たる存在で、俗物などではない。むしろその逆で高貴な姫君なのだ。
木嶋佳苗のようなエセレブの印象からジュリエット姫のような高貴な姫君の印象にイメージをびっくり返した綿矢りさは凄い。
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憤死 単行本 – 2013/3/8
綿矢 りさ
(著)
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購入オプションとあわせ買い
「命をかけてた恋が、終わっちゃったの! 」失恋して自殺未遂したと噂される女友達。見舞いに行った私に、彼女が語った恋の真相とは!? 綿矢りさの新たな魅力あふれる初の連作短篇集。
- 本の長さ170ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2013/3/8
- ISBN-104309021697
- ISBN-13978-4309021690
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商品の説明
著者について
1984年京都府生まれ。 2001年『インストール』で文藝賞を受賞しデビュー。04年『蹴りたい背中』で 芥川賞を史上最年少で、12年『かわいそうだね?』で大江健三郎賞を受賞。他の著書に『夢を与える』など。
登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (2013/3/8)
- 発売日 : 2013/3/8
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 170ページ
- ISBN-10 : 4309021697
- ISBN-13 : 978-4309021690
- Amazon 売れ筋ランキング: - 391,081位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 9,427位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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1984年京都府生まれ。早稲田大学教育学部卒業。2001年『インストール』で第38回文藝賞を受賞しデビュー。2004年『蹴りたい背中』で第130回芥川賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『勝手にふるえてろ』(ISBN-10:4163296409)が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年8月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
子どもの頃の記憶の中の、うすら怖い心象風景は私にもあるけど、それを虚実ないまぜにして鮮やかに見せてくれるのはすごい作家さんだなぁ。
そこしかない閉鎖的な学校生活で、悪目立ちしないよう、スクールカーストや自分の立ち位置を意識して、こういう風に見られようとキャラを立てたり、移動教室の時一緒に行く子を確保したり、子どももなかなか大変です。
私も人生の折り返し時点をとっくに過ぎて、人からどう思われるか、とか、失敗したらどうしよう、とか無駄なことにエネルギーや時間を使う余裕はないと気付くと共に、人生の経験値からか怖いものもなくなってきて、大人になったな、と感じます。
そこしかない閉鎖的な学校生活で、悪目立ちしないよう、スクールカーストや自分の立ち位置を意識して、こういう風に見られようとキャラを立てたり、移動教室の時一緒に行く子を確保したり、子どももなかなか大変です。
私も人生の折り返し時点をとっくに過ぎて、人からどう思われるか、とか、失敗したらどうしよう、とか無駄なことにエネルギーや時間を使う余裕はないと気付くと共に、人生の経験値からか怖いものもなくなってきて、大人になったな、と感じます。
2015年6月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
どう考えたらいいんやろう。
なんか、難しい内容やった。
でも時間がたつのを忘れて読んでいました。
なんか、難しい内容やった。
でも時間がたつのを忘れて読んでいました。
2022年7月24日に日本でレビュー済み
『トイレの懺悔室』『憤死』『人生ゲーム』3つのそれぞれのショートストーリーからただの気持ち悪さ以上の感覚を味わえた。それぞれ小学生時代のセピア色の思い出から始り3人の主人公たちと同時に年を重ねたキャストたちが再登場し不気味なやりとりが展開する。『トイレの懺悔室』では、同窓会で再会した旧友が思い出のトイレの懺悔室を乗っ取っていたことを知ることになる。旧友はかつて世話になった管理人の老人を虐待していたに違いなかった。懺悔室に閉じ込められる主人公。肉の脂、白い部分を「指で力いっぱいつぶしたくなる種類の欲望が、子どものころからあふれてきて、止まらない。」と意外な残虐性を一方的に告白される恐怖。底なし沼に落ちていくような主人公の心情を追体験し残骸が心に残された。『憤死』では「ただあの瞬間、身が焼き切れそうな怒りから逃れられればよかったの」と自分の飛び降り自殺未遂を振り返る地域限定お嬢様を見舞う主人公。かつて彼女が飼育小屋で暴れた思い出が蘇り憤死に違いないと確信する。ショートケーキを苺からむさぼる彼女を傍観しながら、皇帝を見上げるような主人公の視線に触れ笑える貧富の差をキャッチし楽しんだ。『人生ゲーム』では2人の親友がゲーム盤に謎の美少年が記したマークに予言されて自殺するストーリーは壮絶でドラマチックな展開だった。主人公は彼らに比べれば淡々と生き延びて孤独なアパートで老後を迎える。引き出しから例の人生ゲームを引っ張り出し一人でやり始めるラストシーン。そこにあの日の謎の美少年があの日のまま現れる。心温まる2人のやり取りが展開する。最後のマークから死の宣告を予見する主人公。しかし死を目前にした一般的な心情をどこかに溶かしてしまう不思議さに何となくうろたえてしまうのだった。積極的にキャッチして欲しいのはそれぞれの衝撃の結末で向き合う主人公の心情だ。飽き飽きした日常からゾワっと飛び出したい人、あるいは時計の針が早回りしていて止まらない日常を何とか力ずくでも逆回りさせたいような、そんな衝動がある人に楽しんで欲しい作品だ。
2020年5月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読み始めて、もしかしてホラーかと思いました。「トイレの懺悔室」、これが一番長いですが、すぐに先が読めます、こうはう意外に鈍感で臆病な男はいるな、という気がして、怖いというより、やっぱりね、と思いました。「憤死」はこういう原型はよくあるし、「人生ゲーム」のラストが一番好きで、意外であることがどこかうれしかったです。この内容も面白いのですが、この作家さんの、要所、要所に、「返し針」が確実に入っているような安心感はやはりすごいと思いました。
2015年6月22日に日本でレビュー済み
トイレの懺悔室がとても怖かった。幽霊じゃなくて、人の怖さがある。
最初は地蔵祭りの話から始まる。思い出話かと思った。
読み進めて行くうちにわかる、あれこれは普通の小説じゃないぞ、と。
主人公の友人ゆうすけは近所の「親父」を高校生の頃から奴隷として周りにわからないように虐待している。
最終的に主人公に言う「実は親父は風呂場に置いている、動かせない」という言葉。
ゆうすけは親父の家に我が物顔で上がりこむ。家はゴミだらけ、流しからは悪臭がしている。病気をした親父の介護を他人だがボランティアでしているのに、そんな雰囲気はない家。
ぶっちゃけ尼崎の家に上がり込んで家族を破壊していった事件を思い出して怖かった。
高校生なのに、ゆうすけは恋愛や将来よりもジジイの虐待に精を出しているところがもう既に気持ち悪い。
表現も、言い切っていない。何でもない言葉で怖くさせる。これってひょっとしてそういう意味…?という風に。
最初は地蔵祭りの話から始まる。思い出話かと思った。
読み進めて行くうちにわかる、あれこれは普通の小説じゃないぞ、と。
主人公の友人ゆうすけは近所の「親父」を高校生の頃から奴隷として周りにわからないように虐待している。
最終的に主人公に言う「実は親父は風呂場に置いている、動かせない」という言葉。
ゆうすけは親父の家に我が物顔で上がりこむ。家はゴミだらけ、流しからは悪臭がしている。病気をした親父の介護を他人だがボランティアでしているのに、そんな雰囲気はない家。
ぶっちゃけ尼崎の家に上がり込んで家族を破壊していった事件を思い出して怖かった。
高校生なのに、ゆうすけは恋愛や将来よりもジジイの虐待に精を出しているところがもう既に気持ち悪い。
表現も、言い切っていない。何でもない言葉で怖くさせる。これってひょっとしてそういう意味…?という風に。
2015年8月8日に日本でレビュー済み
こども時代の記憶や経験というものは、単純に「過去」や「現在」という時間軸に左右されないある種の特異な感覚をもたらすことがある。角田光代氏の『空中庭園』でも、本作の主題に近似した台詞がある。
ーおとななんて、こどもが大きくなっただけでしょー
おとなになって、無邪気な日常が過去となって心に翳る時、その闇が深く眼前に迫り、今の自分を呑み込もうとすることもある。また逆に、その中からこちら側を覗く技術でもって対応できる人もいるだろう。その意味で、作者は後者の立場で本作を描いていると感じる。
おとなのこと、を知りたいこども(≒おとな)は必読。
ーおとななんて、こどもが大きくなっただけでしょー
おとなになって、無邪気な日常が過去となって心に翳る時、その闇が深く眼前に迫り、今の自分を呑み込もうとすることもある。また逆に、その中からこちら側を覗く技術でもって対応できる人もいるだろう。その意味で、作者は後者の立場で本作を描いていると感じる。
おとなのこと、を知りたいこども(≒おとな)は必読。
2016年1月30日に日本でレビュー済み
綿矢りささんの本は全て読んでいますが「憤死」は個人的には好きではないです。
主題が恋であれば主人公はたいてい地味で目立たない男の子に恋をし、奇天烈な行動を取る。
この繰り返しなので正直飽きがきました。
1冊目に読むのならおもしろいかもしれないです。
主題が恋であれば主人公はたいてい地味で目立たない男の子に恋をし、奇天烈な行動を取る。
この繰り返しなので正直飽きがきました。
1冊目に読むのならおもしろいかもしれないです。