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感染地図―歴史を変えた未知の病原体 単行本 – 2007/12/11
スティーヴン・ジョンソン
(著),
矢野 真千子
(翻訳)
「読売新聞」「朝日新聞」「日経新聞」「週刊文春」「SPA!」に続々と、書評掲載!
150年前のロンドンを「見えない敵」が襲った! 大疫病禍の感染源究明に挑む「壮大な実験」と「壮絶な闘い」は、やがて独創的な「地図」に結実していく……恐怖や惨劇のなかで進むスリルあふれる探偵劇から、公衆衛生の概念の転換点と、現代都市が抱える共通の問題を多面的に検証する話題作!
コレラ菌が微生物として正体を現す30年前に、大都市が襲われた脅威! 19世紀半ばのヴィクトリア時代。感染症の原因が微生物だという概念がまだなかったころ、コレラがグローバル化した交易網に乗ってやってきて、世界最大の大都会に成長していたロンドンの水源に入りこんだ。そう、このころのコレラは原因も治療法もわからない致死的な新興感染症だったのだ。
150年前のロンドンを「見えない敵」が襲った! 大疫病禍の感染源究明に挑む「壮大な実験」と「壮絶な闘い」は、やがて独創的な「地図」に結実していく……恐怖や惨劇のなかで進むスリルあふれる探偵劇から、公衆衛生の概念の転換点と、現代都市が抱える共通の問題を多面的に検証する話題作!
コレラ菌が微生物として正体を現す30年前に、大都市が襲われた脅威! 19世紀半ばのヴィクトリア時代。感染症の原因が微生物だという概念がまだなかったころ、コレラがグローバル化した交易網に乗ってやってきて、世界最大の大都会に成長していたロンドンの水源に入りこんだ。そう、このころのコレラは原因も治療法もわからない致死的な新興感染症だったのだ。
- 本の長さ299ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2007/12/11
- ISBN-104309252184
- ISBN-13978-4309252186
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商品の説明
著者について
「ニューヨーク・タイムズ・マガジン」「ディスカヴァー」「ワイヤード」など多数の雑誌に寄稿している人気コラムニスト。サイエンス、ソフトウェア、ポップカルチャー、メディアなど、専門ジャンルは多岐にわたる。著書に、『インターフェイス・カルチャー』(未訳)、『創発』、『マインド・ワイド・オープン』(以上、ソフトバンククリエイティブ刊)、『ダメなものは、ダメになる』(翔泳社刊)がある。ニューヨークのブルックリン在住。
登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (2007/12/11)
- 発売日 : 2007/12/11
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 299ページ
- ISBN-10 : 4309252184
- ISBN-13 : 978-4309252186
- Amazon 売れ筋ランキング: - 756,209位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,098位医学
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年3月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
歴史上、人類と感染症の間に相克関係を感じます。病原体は人類を滅ぼすための存在なのでしょうか? そうとも思えません。人類がいなくなってしまったら、病原体も困るはずです。公衆衛生と住環境の改善、さらに医薬品はヒトの寿命を延ばすことに成功した一面はあると思います。が、野生動物と比べてヒトが脆弱化してきた面はなかったのではないでしょうか? コレラに関してはキチン質に固着したら離れない特異な性質を持つので、今となってはミジンコが泳ぐような水を布地でろ過するだけでもコレラ禍は防御できます(Colwell女史談)。科学的な知見を持たないと人類は怯えるしかないという一つの教訓として他山の石としましょう。
2023年11月27日に日本でレビュー済み
ロンドンで大発生したコレラの発生源を追い、突き止めて感染拡大を防いだジョン・スノーという医師の話。
井戸が汚染されていたということを突き止めるまで、一人でコツコツどこから感染が広がったのか地図をたどっていくのだが、コレラをまだ見る手段がないことや、人々の恐怖からくるデマや偏見、医療関係者などの縄張り争い的な足の引っ張り合いに邪魔されてしまう。
コロナ下の世界と本当に気持ち悪いくらい一致していて、人間は何年たっても科学の進歩に比例しては進歩できていない現実がわかる。
初期のコロナ感染者で自殺してしまった方がいるが、本当に周りの偏見にさらされて行き場がなくなってしまったらしい。
これからコロナのような病気が何度流行っても、人間は同じ間違いを繰り返すのかわからないが、間違いから学び、失敗繰り返さないことが大事だと思う。それには、日常で自分の心と体の健康を作っておかないと、非常時に対応できないので、それを心がけようかなと思う。
早速運動を始めたら筋肉痛で3日ぐらい動けなくなったのはここだけの話にしておきたい。
井戸が汚染されていたということを突き止めるまで、一人でコツコツどこから感染が広がったのか地図をたどっていくのだが、コレラをまだ見る手段がないことや、人々の恐怖からくるデマや偏見、医療関係者などの縄張り争い的な足の引っ張り合いに邪魔されてしまう。
コロナ下の世界と本当に気持ち悪いくらい一致していて、人間は何年たっても科学の進歩に比例しては進歩できていない現実がわかる。
初期のコロナ感染者で自殺してしまった方がいるが、本当に周りの偏見にさらされて行き場がなくなってしまったらしい。
これからコロナのような病気が何度流行っても、人間は同じ間違いを繰り返すのかわからないが、間違いから学び、失敗繰り返さないことが大事だと思う。それには、日常で自分の心と体の健康を作っておかないと、非常時に対応できないので、それを心がけようかなと思う。
早速運動を始めたら筋肉痛で3日ぐらい動けなくなったのはここだけの話にしておきたい。
2022年4月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
当時の視点を紹介しながらロンドンで流行したコレラの原因を突き止めた歴史を紹介。
専門知識がなくても読めるのでオススメ。
専門知識がなくても読めるのでオススメ。
2019年8月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
当時のイギリスの社会環境や時代背景もしっかり記載されています。疫学を学ぶ上で、社会環境等を知ることの重要性を再認識させられました。
2020年10月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
臭いを病原とする一般認識、学者とメディアと民間療法の結びつき、そして下水道処理事業。今と異なるからこそこの本は衝撃で、スノーやホワイトヘッドが一般認識を変えなければコレラは長らく発見されずに残ったのかもしれない。
常識を疑う、科学や医学の進歩にこれからも期待したい1冊。
常識を疑う、科学や医学の進歩にこれからも期待したい1冊。
2023年7月8日に日本でレビュー済み
イギリスで生じたコロナ禍を、その発生から沈静化までを振り返っている。
当時のイギリスでは、こういった病気の流行については、瘴気説が大勢を占めていた。これは、悪い空気が病気をもたらすというものだ。臭い空気が病気のもととなる。さらには、道徳心や精神力なども素因となるとされていた。
しかしながら、これらは科学的な誤りであり、そこには反証が生まれていく。信心深い聖書朗読者が病気になったり、その臭い空気で日常的に生活している人々の低い発症率が説明しきれないのだ。
当時の都市の様子は、今のそれとは大いに異なっている。本書からいえるのは、その最大の違いは、上下水道の存否にある。当時、飲水は基本的には井戸や河川から直接得られていた。水道は多くはなかったようだ。他方で、下水道という考えはほぼなかった。汚物については、金銭的に余裕のある者は業者に依頼して運び出させていたが、そうでないものは、つまり大勢の者たちにとっては地下室にそのまま貯められるものだった。そして、それを利用する経済圏が存在していた。しかしそれでは処理に限度がある。そのため、汚物は溜まり続けていたのだ。それが当時の都市の姿であった。
瘴気説は、匂いというわかりやすさもさることながら、誰もが責任を押し付けあった結果だとも言える。空気の責任であれば、誰も責任を問われることがなかった。しかしながら、そこに対して、医師であるジョン・スノウと副牧師であるヘンリー・ホワイトヘッドによる結果としての協同調査・分析により、水が原因であるとの立場が打ち立てられたのだ。
水が原因であるとしても、それを裏付ける方法は簡単ではない。第一に、誰がどのような水源と関わりがあるのかを把握しなければならない、第二、その結果を追いかけなければならない。詳細な都市計画や資料などがない状態では、これらを把握するためには、結果として綿密な聞き込みを主体として調査を、一軒一軒進めなければならない。この地道な調査がどのように進められたのかを知ることができる本書は、事実を積み重ねることの大切さを突きつけてくる。
そして、水が原因であるとの証拠をそろえ報告書を提出したとしても、行政側の委員会や学会誌は当初それを一笑に付し、嘲笑さえした。理論が受けいれられるのは年数が経過してからだ。そして、受け入れられるときには、さも当然のように、一笑に付した当時の行政や学会の立場は存在しなかったかのように受け入れられるのは、現代にも通ずる掌の返し具合である。
当時のイギリスでは、こういった病気の流行については、瘴気説が大勢を占めていた。これは、悪い空気が病気をもたらすというものだ。臭い空気が病気のもととなる。さらには、道徳心や精神力なども素因となるとされていた。
しかしながら、これらは科学的な誤りであり、そこには反証が生まれていく。信心深い聖書朗読者が病気になったり、その臭い空気で日常的に生活している人々の低い発症率が説明しきれないのだ。
当時の都市の様子は、今のそれとは大いに異なっている。本書からいえるのは、その最大の違いは、上下水道の存否にある。当時、飲水は基本的には井戸や河川から直接得られていた。水道は多くはなかったようだ。他方で、下水道という考えはほぼなかった。汚物については、金銭的に余裕のある者は業者に依頼して運び出させていたが、そうでないものは、つまり大勢の者たちにとっては地下室にそのまま貯められるものだった。そして、それを利用する経済圏が存在していた。しかしそれでは処理に限度がある。そのため、汚物は溜まり続けていたのだ。それが当時の都市の姿であった。
瘴気説は、匂いというわかりやすさもさることながら、誰もが責任を押し付けあった結果だとも言える。空気の責任であれば、誰も責任を問われることがなかった。しかしながら、そこに対して、医師であるジョン・スノウと副牧師であるヘンリー・ホワイトヘッドによる結果としての協同調査・分析により、水が原因であるとの立場が打ち立てられたのだ。
水が原因であるとしても、それを裏付ける方法は簡単ではない。第一に、誰がどのような水源と関わりがあるのかを把握しなければならない、第二、その結果を追いかけなければならない。詳細な都市計画や資料などがない状態では、これらを把握するためには、結果として綿密な聞き込みを主体として調査を、一軒一軒進めなければならない。この地道な調査がどのように進められたのかを知ることができる本書は、事実を積み重ねることの大切さを突きつけてくる。
そして、水が原因であるとの証拠をそろえ報告書を提出したとしても、行政側の委員会や学会誌は当初それを一笑に付し、嘲笑さえした。理論が受けいれられるのは年数が経過してからだ。そして、受け入れられるときには、さも当然のように、一笑に付した当時の行政や学会の立場は存在しなかったかのように受け入れられるのは、現代にも通ずる掌の返し具合である。
2017年11月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
19世紀ロンドンで大流行したコレラ。原因が飲料水媒介による事を突き止めた無口な医者スノーと世話好き牧師のホワイトヘッド。科学者と市民の協力。彼らの貢献なくして現代の都市化はありえなかったことを実感した。
2008年3月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
新聞の書評を見て「エピデミック」と共に購入。
この物語には、致死的な細菌と、急成長する都市、そして天賦の才を持った二人の男という四つの主役が登場する。百五十年前のある一週間、底知れぬ恐怖と苦痛に見舞われたロンドン、ソーホーにあるブロード・ストリートで、この四つの主役たちは交差した。
―― 『感染地図』の「はじめに」より
と言うことで、1848年にロンドンの下町であるソーホーにあるブロード・ストリート−急成長する都市−で大発生したコレラ−致死的な細菌−の感染源を“天賦の才を持った二人の男”こと医師ジョン・スノーと牧師ヘンリー・ホワイトヘッドが画期的な統計調査で感染源を特定しついにはコレラのていくスリリングな“探偵”物語。
当時は最近やウイルスと言う概念はなく「瘴気説」という「悪い空気が病気の元」と言う説が主流だったが、ブロード・ストリートで発生したコレラをに関する情報を徹底的に収集し調べるうちにジョン・スノーは奇妙な点に気付く
・発生地区のど真ん中にあって死者が出ていないビール工場。
・三方がコレラ死亡者の家屋で囲まれていたにも係わらず、ブロード・ストリートの共同井戸ではなく市の給水と院内の井戸水を使用していたので救貧院での死者が535人中わずか5人だけだった例。
・コレラで死亡した弟の家へ来てブロード・ストリートの共同井戸の水を飲んだ兄が、翌日の夕刻に発病した例。
・ブロード・ストリートの共同井戸の水を送って貰っていた郊外の一家のコレラによる死。
そこから導かれる答えは当時としては非常に画期的なブロード・ストリートの共同井戸による「飲料水感染説」でした。
仮説を立てたスノーは立証の為にブロード・ストリートの牧師ヘンリー・ホワイトヘッドの協力を得て、まず一軒一軒の家を訪ね死亡者の発生場所を地図上に記入し、彼らの行動をつぶさに調べていくと“死者の声なき声”はブロード・ストリートの一点を指していた。
次の週、スノーとホワイトヘッドは委員会に井戸の閉鎖を提案し多数決で認められ、ブロード・ストリートで猛威を振るったコレラは収束へと向かっていくのだった。
その後の追跡調査でもコレラ感染者はこの井戸を飲用していたことが判明し汚染源が完全に特定される。
井戸のすぐ側の隣家地下の汚物溜から汚物が井戸に混入していたのだった。
「コレラは飲み水に潜んで人にうつる」かくしてスノーとホワイトヘッドは現代に通用する「疫学」の始祖となった。
コッホが病原体としてのコレラ菌を発見する35年も前に、細菌学や顕微鏡など何も効果的な武器のなかった時代に、ただ唯一の足と頭と言う武器だけで感染源を特定し、「瘴気説」と言う世の中の常識と未知の致死的な病気と戦った偉大なる先人たちの記録。
「スノーをよく知る人はみな、彼がどんな犠牲も危険もかえりみず調査を続ける男かを知っている。コレラがいるところ、つねにスノーありだった」
この物語には、致死的な細菌と、急成長する都市、そして天賦の才を持った二人の男という四つの主役が登場する。百五十年前のある一週間、底知れぬ恐怖と苦痛に見舞われたロンドン、ソーホーにあるブロード・ストリートで、この四つの主役たちは交差した。
―― 『感染地図』の「はじめに」より
と言うことで、1848年にロンドンの下町であるソーホーにあるブロード・ストリート−急成長する都市−で大発生したコレラ−致死的な細菌−の感染源を“天賦の才を持った二人の男”こと医師ジョン・スノーと牧師ヘンリー・ホワイトヘッドが画期的な統計調査で感染源を特定しついにはコレラのていくスリリングな“探偵”物語。
当時は最近やウイルスと言う概念はなく「瘴気説」という「悪い空気が病気の元」と言う説が主流だったが、ブロード・ストリートで発生したコレラをに関する情報を徹底的に収集し調べるうちにジョン・スノーは奇妙な点に気付く
・発生地区のど真ん中にあって死者が出ていないビール工場。
・三方がコレラ死亡者の家屋で囲まれていたにも係わらず、ブロード・ストリートの共同井戸ではなく市の給水と院内の井戸水を使用していたので救貧院での死者が535人中わずか5人だけだった例。
・コレラで死亡した弟の家へ来てブロード・ストリートの共同井戸の水を飲んだ兄が、翌日の夕刻に発病した例。
・ブロード・ストリートの共同井戸の水を送って貰っていた郊外の一家のコレラによる死。
そこから導かれる答えは当時としては非常に画期的なブロード・ストリートの共同井戸による「飲料水感染説」でした。
仮説を立てたスノーは立証の為にブロード・ストリートの牧師ヘンリー・ホワイトヘッドの協力を得て、まず一軒一軒の家を訪ね死亡者の発生場所を地図上に記入し、彼らの行動をつぶさに調べていくと“死者の声なき声”はブロード・ストリートの一点を指していた。
次の週、スノーとホワイトヘッドは委員会に井戸の閉鎖を提案し多数決で認められ、ブロード・ストリートで猛威を振るったコレラは収束へと向かっていくのだった。
その後の追跡調査でもコレラ感染者はこの井戸を飲用していたことが判明し汚染源が完全に特定される。
井戸のすぐ側の隣家地下の汚物溜から汚物が井戸に混入していたのだった。
「コレラは飲み水に潜んで人にうつる」かくしてスノーとホワイトヘッドは現代に通用する「疫学」の始祖となった。
コッホが病原体としてのコレラ菌を発見する35年も前に、細菌学や顕微鏡など何も効果的な武器のなかった時代に、ただ唯一の足と頭と言う武器だけで感染源を特定し、「瘴気説」と言う世の中の常識と未知の致死的な病気と戦った偉大なる先人たちの記録。
「スノーをよく知る人はみな、彼がどんな犠牲も危険もかえりみず調査を続ける男かを知っている。コレラがいるところ、つねにスノーありだった」