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憂鬱と官能を教えた学校 単行本 – 2004/9/11
- 本の長さ361ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2004/9/11
- ISBN-104309267807
- ISBN-13978-4309267807
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商品の説明
著者について
1963年、千葉県銚子市生。音楽家、文筆家、音楽講師。1984年プロデビュー後、山下洋輔グループ、ティポグラフィカ、グラウンドゼロ等の活動の傍ら、膨大なスタジオワークを経験。現在主宰するグループに、菊地成孔クインテット・ライヴダブ、デートコース・ペンタゴン・ロイヤルガーデン、Spank Happyがある。また、私塾ペンギン音楽大学の他、東京大学教養学部、アテネ・フランセ映画美学校でも教鞭を執る。
著書に『スペインの宇宙食』、『歌舞伎町のミッドナイト・フットボール~世界の9年間と、新宿コマ劇場裏の6日間』(ともに小学館)。双子座のAB型。
大谷能生(おおたに よしお)
1972年生。青森県八戸育ち。現在は横浜在住。批評家、音楽家。1996~2002年まで「複製技術を前提とした音楽製作に対応する批評の確立」を目的とした音楽批評誌『Espresso』を編集・執筆。日本のインディペンデントな音楽シーンに深く関わる。
演奏家としてはmas/『turn』(flyrec)、feep/『the great curve』(mao)などに参加。その他さまざまなセッション、グループで演奏を行っている。蟹座のO型。
登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (2004/9/11)
- 発売日 : 2004/9/11
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 361ページ
- ISBN-10 : 4309267807
- ISBN-13 : 978-4309267807
- Amazon 売れ筋ランキング: - 340,353位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 881位音楽学・音楽教育学
- カスタマーレビュー:
著者について
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1972年生まれ。批評家、音楽家。96年~02年まで音楽批評誌「Espresso」を編集・執筆。様々な雑誌、webへの執筆・寄稿を行い日本のインディペンデントな音楽シーンに深く関わる。
2004年9月、菊地成孔との共著『憂鬱と官能を教えた学校 【バークリー・メソッド】によって俯瞰される20世紀商業音楽史』(河出書房新社刊)を上梓。2004、2005年と同氏と共に東京大学教養学部にて講義 を担当。『東京大学のアルバート・アイラー 歴史編』『同 キー ワード編』(菊地成孔・大谷能生/メディア総合研究所)として書籍化される。他に、『日本の電子音楽』(川崎弘二著 大谷能生協力/愛育社)、『200CDジャズ入門200音楽書シリーズ』(200CDジャズ入門編纂委員会編/学習研究社刊)等。2007年9月に月曜 社から初の単独批評単行本『貧しい音楽』刊行予定。音楽家としては、sim、masなど多くのグループに参加。2006年12月にはソロ・アルバム『「河 岸忘日抄」より』(原作:堀江敏幸)をHEADZからリリース。その他さまざまなセッションで演奏を行っている。
2007年には待望の第一批評集『貧しい音楽』(月曜社)を上梓。
2008年には 菊地成孔と共著で待望の『M/D マイルス・デューイ・デイヴィスIII世研究』(エスクアイア マガジン ジャパン)を発表。
また、2008年には 第二批評集『散文世界の散漫な散策 二〇世紀の批評を読む』(メディア総合研究所)も発表された。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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を自覚する必要があるという面から
ジャズの演奏を志す人には必読の書と断言できます。
20世紀の半ばに発生したバークリー音楽大学 の音楽理論
アヴェイラブル・ノート・スケール Available Note Scale を中心とした
いわゆるバークリー・メソッド Berklee Method が
現代のポピュラー音楽界において、どのような理由で
急激な普及を見せ絶大な影響力を持つにいたったか?
そして音楽界にどのような弊害をもたらし
理論としての限界をあらわにしはじめたのか? について
これほど明快に“腑に落ちる”説明に出会ったのは
自分にとっては初めてであり
まさしく“目からうろこが落ちる”思いを体験しました。
赤瀬川原平氏が主宰する「映画美学校」で
菊地成孔氏と大谷能生氏行った「音楽美学講座」
全12回(1回3時間)を文章化したものなので
内容的にはかなりのボリュームがあります。
しかも話題がジャズだけではなく
クラシックから現代音楽やブルーズやファンク、ロック、ハウスやクラブ、
音楽以外にも美術や現代思想、精神分析や言語学にまで及ぶので
読みながら色々なことを調べざるを得なく
その意味でも非常に勉強になりました。
バークリー音楽大学 Berklee College Of Music について
自分はこれまで先輩の演奏者たちから
「ジャズを演奏したいのならば一度は行ってみるべき。」
「バークリーで音楽を学ぶことは恥ずべきことにほかならない。」
と肯定と否定の相反する意見を聞かされてきました。
バークリー・メソッド Berklee Method の考え方をあえて一言で表現するならば
「音楽が持つ音響的な側面は対象とせずに、
音韻的側面のみを取り上げて記号的な解釈を行う。」
ということになります。
フェイク・ブックに収められた
メロディとコードのみを記した楽譜であるリード・シートに
バークリー・メソッド Berklee Method の考え方が端的に現れていると思います。
音楽をコード進行 Chord Changes と
それに対応するScale スケールのルールで記し
演奏の場で再現可能な記号の体系として捉える
バークリー・メソッド Berklee Method の考え方は
即興演奏を主体とするジャズの世界で
ビ・バップ Be-Bop 以降に顕著になった傾向のようです。
20世紀以降に資本主義経済の発展に伴って出現した
劇場や映画、テレビなどの伴奏に使われる商業音楽の市場において
バークリー・メソッド Berklee Method は
音楽量産の方法論として非常に好都合だったのです。
書いてある話自体は興味深いものだが、講義の録音のテープ起こしなので文が些か冗長に感じる。
たとえば「えー」とか「んで」とかそういった全く意味のない口語がバンバン出てくる。
起こす際にある程度は整理しても良かったのではないかと思う。
ドミナント−トニックぐらいしか知らない私にとっては、面白そうだった。面白そうだったというのは、匂いだけかいで食べられなかった気分。やっぱり、音楽の話は音がないとどうにもならない。コーダルの方はなんとか想像がついたけど、モーダルの方はよく分からなかった。例に挙がっている曲も、ジャズばかりで(ま、当たり前か)知らない曲ばかりと言うのはつらかった。ポップスはこの辺が堕落した(楽理的にですよ)ものだから、ジャズファンでなくても分かると面白いと思うんだけどなあ。
しかも、本書は講義をテープ起こししたもので、読み物としてはかなり冗長だ。これが、実際に音であれば、非常に良かっただろうにと思う。今や、iTunes ででも配信すれば不可能でないので、いよいよそう思う。音楽も30秒あれば最低の紹介は出来るだろう。それなら、iTunes のお試しと同じ長さで、著作権の方も何とかなるのではないだろうか。
かの有名なバークリー音楽院で何を教えてるか、なぜ、ジャズのインプロビゼーションが可能であるか、なんてことがある程度分かったのは収穫だが、読んでてなんとなく欲求不満がたまってくる本だった。
音楽の素養ゆえの同胞的感覚からかと想像される前出レビューのお二方の「音楽への愛情」という言及は、だからあまりぴんときませんが、著者の、自分の知識をどう伝えるかというより、相対する者への尊厳を損なうことなくいかにそれが伝わり得るかという態勢のようなもの、次世代への期待もしくは愛なるものが音楽をすなる人間自体に向かっていることを感じます。いまさらといえば、東大講義録の前に読めばよかったなと。
今まで何冊かの音楽理論書を読んできましたが、今ひとつモヤモヤした状態で音楽理論というモノをとらえていました。
この本では他の本にはないくらいあらゆる音楽ができあがるまでの過程を事細かに説明されていて
ひとつひとつ自分の中での謎がどんどん切り開いていく感覚になりました。
楽理の一般的な解説書が少ない中で音楽理論を本音で語り類を見ない良品。バークリーメソッドに止まらず楽典全般に亘る解説に好感。著者の広範囲な知識と音楽に対する愛情を感じる。
音楽を習ったのは義務教育までの私にも、それだけの知識で十分理解できる内容である。