本書の前書きに「企画されたものではなく、偶発的なものだ」と書いてあるように、
野田努をはじめとしたライターが、ゼロ年代が終わるまさに今、感じていることを纏めた本であるため、
一貫性があるとは言い辛いし、賞味期限が長いタイプの本ではない。
雑誌の特集のような印象で読んで頂くのが、一番合っているのかもしれない。
本書に漂う閉塞感は、ミュージシャンとの対談を行わずに、
ディスクレビューが大半を占めているということに尽きる。
本書でも取り上げられている前野健太やS.L.A.C.K.などを招いていれば、
次の世代に何かを提示する事は出来たであろうし、
少なくとも自分は彼らの今の声を聞いてみたかった。
一方で高く評価出来るのは、ジャパニーズヒップホップへの言及が比較的多いという点。
この手のリーディングマガジンは広義でのロックとダンスミュージックで総括してしまう感があるので、
ゼロ年代後半になって更に盛り上がってきた本ジャンルを討論しているのは興味深い。
未来を描いた本ではないと言う事を頭に置きつつ(これは音楽が音楽である以上当然のことなのだが)
読み進めていけば、現状分析としては優れている書であると感じた。
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ゼロ年代の音楽---壊れた十年 単行本 – 2010/1/23
「スタジオボイス」「remix」でシーンをリードしてきた論者たちが音楽を中心に2000年代を総括。音楽・政治・ドラッグ、そしてカルチャーを論じながら00年代を問う。
- 本の長さ191ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2010/1/23
- ISBN-104309271618
- ISBN-13978-4309271613
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登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (2010/1/23)
- 発売日 : 2010/1/23
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 191ページ
- ISBN-10 : 4309271618
- ISBN-13 : 978-4309271613
- Amazon 売れ筋ランキング: - 932,705位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 81,169位エンターテイメント (本)
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トップレビュー
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2010年3月19日に日本でレビュー済み
2016年1月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
野田さん信者ではないけど、いくつになってもミューマガみたく老害化しないのがすごい。
緊張感とともにふらふらとにやけたユーモアがある。
緊張感とともにふらふらとにやけたユーモアがある。
2015年11月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
説明通りで、配達もちゃんと予定通りに来ました。
良かったですよ。
良かったですよ。
2013年2月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
他のディスクガイド本とは少し違った選盤がされていて面白いです。
この本のおかげでまた新しく魅力的な音楽と出会えました。
感謝!
この本のおかげでまた新しく魅力的な音楽と出会えました。
感謝!
2015年11月1日に日本でレビュー済み
2010年発行。 ゼロ年代(2000年~2009年)の音楽(主にロック、テクノ、ヒップホップ)
について書かれた本。
4人くらいの評論家が色々と意見を述べたり、対談しているしている。 10年という
長いスパンで考えるというのは、とても面白い。
ネットが普及して音楽がデータになって、かなり様変わりしたこの10年。僕も
CDを買わなくなった。
これからもずっと、音楽を聴き続けていきたいと思います。
について書かれた本。
4人くらいの評論家が色々と意見を述べたり、対談しているしている。 10年という
長いスパンで考えるというのは、とても面白い。
ネットが普及して音楽がデータになって、かなり様変わりしたこの10年。僕も
CDを買わなくなった。
これからもずっと、音楽を聴き続けていきたいと思います。
2010年2月20日に日本でレビュー済み
なぜか、この手の本は、村社会での自己顕示になってしまう。
細分化した音楽には、それぞれの村ができてしまっている。
それを、後付けで、分析する。
これらの文章を読んで、音に向かう気持ちは喚起されない。
残念ながら。
批評としての独立的な意義も感じない。
音楽の提示より、自己顕示臭が漂う。
細分化した音楽には、それぞれの村ができてしまっている。
それを、後付けで、分析する。
これらの文章を読んで、音に向かう気持ちは喚起されない。
残念ながら。
批評としての独立的な意義も感じない。
音楽の提示より、自己顕示臭が漂う。
2010年3月22日に日本でレビュー済み
あちこちの音楽雑誌で特集されていたゼロ年代の音楽というテーマ。私自身は1978年生まれという事もありゼロ年代は就職〜三十代へ突入という時間でした。私はゼロ年代という言葉自体が前からピンとこなかったので本書を読んでうっすらとこの10年の音楽の空気を感じる事が出来ました。内容的にはやっぱり日本のヒップホップの隆盛を凄く感じましたがどうしても時代の空気から逃げられない事に正直やや憂うつさが見られます。他の時代と比較すると面白いとは思いますがこれだけヒップホップが日本に定着するとは思わなかったし 働いているサラリーマンにはうけとりづらい音楽かなとは思うけど10年を総括する本としては参考として興味深いんではないでしょうか。洋楽ロック オアシスやレッチリ また70 80年代ロックをここ10年聴いていた私としてはある意味本書は浦島太郎的な体験で良かったです。(なぜか邦楽はさけていた私の10年間)ゼロ年代の音楽は私には無かったにも等しいんだなという事にも気づかされゼロ年代という言葉がしっくりこない謎も氷解された気がしました。今は落ち着きましてボニーピンクやUA 曽我部さんなんかをたまに聴いております。