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フィッシュマンズ---彼と魚のブルーズ 単行本 – 2011/2/19

4.0 5つ星のうち4.0 15個の評価

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僕の目の前にくっきりと立ち現れた90年代の日々。
ただひたすらフィッシュマンズの音楽に集中していた。

今よりもゆっくりと流れていた日々の中で、
僕らが見てきた景色や空気感が、ここに実に鮮やかに甦っている。

佐藤伸治が生前描いてきた世界の中にある「何か」に対して、
これ程までに的確な表現力で紐解かれた文章を僕は知らない。
フィッシュマンズ 茂木欣一

あの頃、確かに流れていた、あの音楽ーー
故・佐藤伸治のいちばん間近で取材を続けていた著者による、
デビューからラストシングルまで、90年代のバンドの軌跡を追った初評伝。
デビュー20周年記念出版。

はじめに
第1章 90年12月「きょうは、シンジは、いません」
「ラママ」での出会い/バンドブーム/「ひこうき」
第2章 91年 らしくない大器、デビュー
こだま和文/『チャッピー、ドント・クライ』/初インタヴュー/『コーデュロイズ・ムード』/フリッパーズ・ギター解散
第3章 92年 涙ぐむような音楽
「100ミリちょっとの」/佐藤伸治の作詞術/『キング・マスター・ジョージ』
第4章 92年 ラジオ・デイズ
「アザラシアワー にじますナイト」/〈現音舎〉の横田さん/音楽漬けの日々
第5章 93年 新しいヤンキーたちの夜明け
『ネオ・ヤンキーズ・ホリデイ』/初の〈ZOO〉出演/〈米国音楽〉創刊/「いかれたBaby」/渋谷系のはじまり
第6章 94年1月〜6月 渋谷は燃えているか?
〈SLITS〉/小山田圭吾と佐藤伸治の邂逅/2枚のマキシ・シングル/マリマリ・リズムキラー・マシンガン
第7章 94年6月〜12月「夕焼けの色だよ」
小嶋謙介脱退/『ORANGE』/小沢健二『LIFE』/渋谷系ブーム爛熟
第8章 95年「まだ夏休みは終わってない」
『オー! マウンテン』/阪神・淡路大震災/地下鉄サリン事件/ポリドール移籍/〈ワイキキ・ビーチ・スタジオ〉開設/「ナイトクルージング」
第9章 96年 空中のシーズン
『空中キャンプ』/〈STUDIO VOICE〉の表紙/旅の終わり/『LONG SEASON』
第10章 97年〜98年 残響の彼方へ
『宇宙 日本 世田谷』/〈ワイキキ・ビーチ・スタジオ〉閉鎖/『8月の現状』/最後のインタビュー/『男達の別れ』
第11章 99年3月15日
それから
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商品の説明

著者について

1965年生まれ。88年『ロッキング・オン』誌にてライター・デビュー。93年、発行人としてインディー・マガジン『米国音楽』を創刊。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 河出書房新社 (2011/2/19)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2011/2/19
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 432ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4309272363
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4309272368
  • 寸法 ‏ : ‎ 13 x 3.1 x 19 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.0 5つ星のうち4.0 15個の評価

著者について

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川崎, 大助
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上位レビュー、対象国: 日本

2013年4月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
インタビューやエピソードが面白く、時代背景もわかり、
佐藤さんがどんな生き方をしていたか思い浮かべることができます。
読み終わると、フィッシュマンズにとても影響を受けた著者の存在を感じます。
佐藤さんにとっても著者は大事な存在だったことを窺えます。
「フィッシュマンズ全書」もよかったけど、
この本も佐藤さんを知るための貴重です。
完成させるのに苦労したことと思います。
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2016年9月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
音楽ライターで『米国音楽』の編集長でもあり、佐藤伸治と仲が良かった著者が
『米国音楽』の記事をまとめ、大幅に書き足したフィッシュマンズについての本。
全425ページの力作。

佐藤伸治と自宅も近く、日ごろから親しくしていた著者ならではの日常的な
エピソードが多くて興味深かった。 佐藤伸治が小山田圭吾や小沢健二に
ついてディスってた事実なども面白い。

レコード会社の移籍が円満なものではなかった事実も知らなかった。

フィッシュマンズについての部分も面白いのだが、著者の音楽が好きで
レコード屋巡りが日常な日々についての部分もとても楽しめた。 音楽への
愛の深さ、人生への影響の大きさが読んでいて嬉しかったです。

著者はこのあと長編小説なども書いているようで、文章はとても読みやすい
です。

フィッシュマンズは初期からずっと素晴らしかったという著者には申し訳ないが、
僕は世田谷三部作以外は何度聴いても好きになれない。 ゆるすぎるし、歌詞
もピンとこない。 やっぱりメランコリックで死の匂いが漂う、サイケデリックな
『空中キャンプ』以降が素晴らしいと思います。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年12月22日に日本でレビュー済み
よかったこと
・時代背景が面白い
・佐藤本人とのインタビュー記事がのっていて、彼の雰囲気がつかめる

悪かったこと
・写真が数枚小さく白黒でのっているのみ
・作者の持論がおおすぎ。見当違いの解説が多い。こういう意見もあるんだな程度でながし読みするのがいいと思う。

他のフィッシュマンズの本を読んだことないので比較できないが、入門書というかフィッシュマンズの雰囲気やその取り巻きの流れをつかむには結構いい本だと思う。
作者の持論が臭くもなってくる。英訳しやすい歌詞=いい歌詞ってどういうこと?ただ、実際骨だけの音楽っていうのは同感だし、かなり近くで関わってきた人なのでそこに価値はある。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年3月1日に日本でレビュー済み
まだ途中までしか読んでいないのですが‥‥
前の方の「初歩的な誤認というか間違い」というところに、私は異論があります。
たぶん前の方は、シングル盤の歌詞カードや、カラオケの字幕から「Stay together」だと思われたようですが、私は著者の川崎さんと同じように聞こえていました。
オリジナル録音の「ナイトクルージング」では、「Say together」と言っていますよ。
「セイ」の「セの音」はありますが、「ステイ」の「スの音」がありませんし、
また「テ」の元になる「Tの音」が「イの音」の前にありません。
聞き取りにくいですが、これは「ステイ」ではなく、「セイ」だと、私はずっと思っていました。
たとえば、『男達の別れ』では「セイ・トゥゲザー」と、かなり聞きやすく歌われています。
でも『8月の現状』では、「ステイ〜」とはっきり歌っていますよね。歌詞カードにも「ステイ・トゥゲザー」となっていました。『宇宙』に収録のデモ・トラックでも、「ステイ」と歌われていました。
その時々で、佐藤さんは歌い変えていたのかな?と思うのですが、私が「セイ」と聞こえるときには、そこの部分、歌詞カードには何も書いていませんでした(空中キャンプも)。
「ステイ」と聞こえるときには、その通りに書いてありましたけど。
『空中キャンプ』に入っている「ナイトクルージング」の話でしたので、この本の書き方は間違いではないと思います。あれは「セイ」ですので、聞き取ってみてはいかがでしょう?
また、間違いを指摘されるのであれば、はっきりとその内容を書くべきでは?
(もしかしたら、私がここで反応していることすら、元々のご意見と違うところを書いているのかもしれませんし‥‥)
正しい指摘であれば、他の読者の役にも立つと思います。
そうでなく、あいまいだと、つまらない本のように思えてしまう‥‥
読み疲れする本ですが、がんばって終わりまで読みたくなる本だと思います。
17人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年3月6日に日本でレビュー済み
数あるフィッシュマンズに関する本でも、まずは手にとるならこれではないでしょうか。
フィッシュマンズだけに対象を狭めることなく、背景となったあの頃の渋谷や世田谷の風景が描写してあるせいか、90年代の音楽シーンの空気が鮮やかに蘇ってくるようでした。
個人的にフィッシュマンズが好きすぎて、しばらく彼らの音楽を聞くことができなかったし、この本を読むこともかなり躊躇したのですが、パラパラめくってそんな思いは吹き飛びました。
複雑なファン心理を柔らかく包みこんでくれるような力をこの本は持っています。
佐藤伸治さんが亡くなって12年、ようやく彼らの音楽、あの時代を振り返ることができました。
気心が知れている川崎さんが相手だからなのか、佐藤さんの照れやはぐらかしがない、音楽に対する率直な気持ちが伝わってくるインタビューが収録されているのもいいですね。
かつてフィッシュマンズを好きだった人へ、今好きになった人へ。
かなりおすすめです。
32人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年11月14日に日本でレビュー済み
当時の様子について、詳しく書かれている点は面白く読めました。リリース前後のフィッシュマンズがどんな状態だったかなどは特に。

ただ、全体的に著者の自分語りが多く、感想文を読まされているような部分が多いです。
もう少しページ数は少なくできたんじゃないでしょうか。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年6月25日に日本でレビュー済み
FMでやっていた『あざらしアワー』をリアルタイムで聞いていたので、その章では時間が止まったような感覚がした。 あざらしアワーで佐藤伸治と共にDJをしていた著者だけに、デビュー前のライブから最後の電話まで、リアルとしか言いようのない興味深いエピソードが詰まっている。その中でも、特にグラビア撮影の話では涙が出てしまった。 著者とフィッシュマンズとの関わり、フィッシュマンズの音楽の分析、そしてその当時の音楽業界や社会情勢が綴られているが、ノンフィクションとは思えないような、まるで一つの映画のような展開をみせる。 あの時代の空気が蘇り、同時に、日本も世界も自分も、今では何かが変わってしまったのだと考えさせられた。
22人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年1月9日に日本でレビュー済み
佐藤伸治の熱烈なファンです。
佐藤さんのことだけ知りたくて読んだけど、90年代がどうだったとかどうでもいいことが多く書かれててがっかりした。
作者のフィッシュマンズの曲解釈もつまらなくてどうでも良すぎて飛ばして読んだ。
ナイトクルージングの歌詞のstayをsayと間違えてたりしていたのもマイナスだ。
宇宙 ベスト・オブ・フィッシュマンズのレアトラックのナイトクルージングを聞けばstayとはっきり言っていると分かるはず。
コーネリアスのファンタズマに対して、フィッシュマンズはバンドだからっていう佐藤さんの言動は感動した。
でも、すばらしいフィッシュマンズの本で既にそのエピソード読んだので新鮮味が無い。
作者の川崎さんならもっと佐藤さんのエピソード知ってるだろうし、もっとおもしろい本にできたと思う。
佐藤さんの死の場面についてもはぐらかして書いてあってがっかりだ。
佐藤さんの死についてフィッシュマンズ関係者は隠し過ぎだと思う。この姿勢にはっきり言って怒りを覚える。
今だに誰も一切語ろうとしない。
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