昔NHKのドラマになっていたのを観て、原作に興味を持って当時買い求めました。
弟の視点から姉清文について淡々と書かれているのですが、不思議と10代の子の日常生活が天然色で浮かび上がってきて
物語の情景はすぐに思い出すことができます。文体も清々しいです。
川の流れのようにさらさらと透き通っている文章で、たまに引っ張り出して読みたくなる本でした。
作者さんと年代が近いこともあって、思い入れのある1冊でしたが、また、多くの本を書いていただきたいです。
今回kindle版が出ていたので久しぶりに読んでみましたが、印象はやはり変わりません。
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魚のように (河出文庫 な 18-1 BUNGEI Collection) 文庫 – 1997/10/1
中脇 初枝
(著)
- 本の長さ176ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日1997/10/1
- ISBN-104309405134
- ISBN-13978-4309405131
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登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (1997/10/1)
- 発売日 : 1997/10/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 176ページ
- ISBN-10 : 4309405134
- ISBN-13 : 978-4309405131
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,444,258位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年6月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2018年2月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
あ、・・・・という間に読んでしまいます。余計な事は考えないでサッととっかかると楽しく読めるような気がしました。
2012年11月28日に日本でレビュー済み
主人公が川原を歩く。
それに失踪した姉の記憶が錯綜する。
ただそれだけのストーリー。
でもなぜか惹かれるものがある。
主人公はどこか冷めた目線で世界を語る。
姉の記憶もとても楽しいものとは言えない。
文体もさばさばしていて突き放した印象をうける。
だけど、不思議と読後感は爽やかでやわらかい。
なんでだろう。
わたしには心地よかった。
100ページほどで短いせいもあり、1度読み終わった後、またすぐ読み返したくなるような本でした。
それに失踪した姉の記憶が錯綜する。
ただそれだけのストーリー。
でもなぜか惹かれるものがある。
主人公はどこか冷めた目線で世界を語る。
姉の記憶もとても楽しいものとは言えない。
文体もさばさばしていて突き放した印象をうける。
だけど、不思議と読後感は爽やかでやわらかい。
なんでだろう。
わたしには心地よかった。
100ページほどで短いせいもあり、1度読み終わった後、またすぐ読み返したくなるような本でした。
2010年6月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ああ、純文学だなと読後しみじみと、そして爽快に思ったのを覚えている。
漱石も春樹も、これと比べれば、「ミステリ」だと思う。純粋に、文章だけで成り立たせた小説とはこういうものかと、教えてもらいました。
姉が家出をする。残された弟は姉の残した日記やノートから、姉の考えていたことや、姉と、友達の美少女「君子さん」との係わりをとらえなおそうとする。ただそれだけの話なのですが、読者に何もかもさらけ出してはしまわない弟のストイックな語りかけが、それ以上の何かを薄いきれいなベールに包まれたように見せてくれる。弟くんは、女性が書いているからか男くさくなく、極めて中性的。人間が書かれているというより、人の思想や思考の流れが透明な文体で綴られる。それが非常に気持ちがよかったです。
漱石も春樹も、これと比べれば、「ミステリ」だと思う。純粋に、文章だけで成り立たせた小説とはこういうものかと、教えてもらいました。
姉が家出をする。残された弟は姉の残した日記やノートから、姉の考えていたことや、姉と、友達の美少女「君子さん」との係わりをとらえなおそうとする。ただそれだけの話なのですが、読者に何もかもさらけ出してはしまわない弟のストイックな語りかけが、それ以上の何かを薄いきれいなベールに包まれたように見せてくれる。弟くんは、女性が書いているからか男くさくなく、極めて中性的。人間が書かれているというより、人の思想や思考の流れが透明な文体で綴られる。それが非常に気持ちがよかったです。
2008年7月30日に日本でレビュー済み
第二回坊っちゃん文学賞を受賞した作品ということで手に取った、作者17歳のデビュー作です。川下の「濁流」に「失踪」したと思しき姉を追って、川の上流へと遡っていく弟。そしてその弟を物語の視点として、その回想のなかで登場してくる姉の友人「君子」。語り手の「僕」の、限りなくユニセックスな口調で、過去と現在が縒り合わされるようにない交ぜに語られる構成ともども、その意匠は伝わってきましたが、一人一人の人物がすこしプロトタイプ過ぎるところや、方言はともかく地の文と会話文とで同じ人物が整合性に欠けて思えるところなどが、いわゆる「若書き」と感じられました。好みの問題でもありますが。全体的に、個人的に普段見る機会の多い高校演劇の閉塞感に通じているように思われたのは気のせいでしょうか。また、固有名詞や四字熟語の選び方がいかにも高校生然として微笑ましかったです。