吉野朔実は、シネマガイドを数冊、読書ガイドも数冊出版している。本が好きで映画が好き。もちろんマンガも好きな人なんだろう。
で。彼女の読書ガイドが、わたしには恐ろしいまでに役に立たなかった。ものすごく、わたしと趣味が合わないのである。わたしの趣味は、どちらかというと通俗で、彼女の趣味は、いわゆる「趣味人」のものである。
恐ろしいほど完璧に一人の人間の趣味と合わないということは、すなわち、彼女の趣味が非常にはっきりしている証明だと、わたしは思う。
このシネマガイドも、読書ガイドと同質の、明確な趣味に貫かれていることが、一読、誰にでもご理解いただけるだろう。
通俗な趣味とほど遠いので、彼女と趣味の合わない人は多いだろう。
しかし、読書と違って映画は、おおよそ2時間しんぼうすれば、どんなに趣味の合わない物語も一通り確認することができるのだ。
たまには、自分と異なる物に魅力を感じるすぐれた鑑賞者の意見を聞いてみれば、全く別の世界が広がるのではないだろうか。
この本で、マンネリな映画観賞生活に、ちょっとした驚きを導入していただきたい。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
こんな映画が、: 吉野朔実のシネマガイド (河出文庫 よ 6-1) 文庫 – 2008/1/5
吉野 朔実
(著)
- 本の長さ269ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2008/1/5
- ISBN-104309408842
- ISBN-13978-4309408842
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (2008/1/5)
- 発売日 : 2008/1/5
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 269ページ
- ISBN-10 : 4309408842
- ISBN-13 : 978-4309408842
- Amazon 売れ筋ランキング: - 676,887位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
星5つ中4.1つ
5つのうち4.1つ
全体的な星の数と星別のパーセンテージの内訳を計算するにあたり、単純平均は使用されていません。当システムでは、レビューがどの程度新しいか、レビュー担当者がAmazonで購入したかどうかなど、特定の要素をより重視しています。 詳細はこちら
11グローバルレーティング
虚偽のレビューは一切容認しません
私たちの目標は、すべてのレビューを信頼性の高い、有益なものにすることです。だからこそ、私たちはテクノロジーと人間の調査員の両方を活用して、お客様が偽のレビューを見る前にブロックしています。 詳細はこちら
コミュニティガイドラインに違反するAmazonアカウントはブロックされます。また、レビューを購入した出品者をブロックし、そのようなレビューを投稿した当事者に対して法的措置を取ります。 報告方法について学ぶ
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2008年1月2日に日本でレビュー済み
吉野さんのまんがが大好きで「月下の一群」以来読み続けているので、
書評や映画評も洩れなく目を通しているのですが、
正直なところ書籍・映画の好みはかなりズレています。
厳密に言えば、かなり同じものを読んだり観たりしているにも拘らず、
読みどころ・観どころ・気に入る/入らないところが見事に違う。
だから絵にするところも「え? ここ?」って感じなんですよ。
感覚が滅茶苦茶!合う人の御意見を、
「そうそう、そうなのよ!」と膝打ちつつ読むのも楽しいですが、
首傾げつつ読むのもまた一興です。わはは♪
書評や映画評も洩れなく目を通しているのですが、
正直なところ書籍・映画の好みはかなりズレています。
厳密に言えば、かなり同じものを読んだり観たりしているにも拘らず、
読みどころ・観どころ・気に入る/入らないところが見事に違う。
だから絵にするところも「え? ここ?」って感じなんですよ。
感覚が滅茶苦茶!合う人の御意見を、
「そうそう、そうなのよ!」と膝打ちつつ読むのも楽しいですが、
首傾げつつ読むのもまた一興です。わはは♪
2007年5月12日に日本でレビュー済み
吉野朔実さんはいいですね〜。ホント、いいですね〜。センスいいし、文章綺麗だし。これは漫画ではないのですが、かなり彼女のイラストが満遍なく入っているので、彼女の漫画が好きな方も非常に楽しめます。
彼女が書いている本の書評シリーズ「犬は本よりも電信柱が好き」とかのシリーズもいいですが映画の方もいいですね〜。
彼女が書いている本の書評シリーズ「犬は本よりも電信柱が好き」とかのシリーズもいいですが映画の方もいいですね〜。
2011年1月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
なんてお得な映画ガイドなのかしら。1作品見開き1ページ。綺麗な絵とさっと読める文章から構成されている。吉野朔美さんの選択眼は非常に確かだと思います。あこがれます。巻頭の文章もいい。まず「映画に貴賎はない」と宣言される。特撮からドキュメンタリーまで興味を引くものを見渡し、さらに「こんなに面白いのに、みんな知らないんじゃないか?」を選択基準としながらも、冷静に「おもしろかったのは私だけかも」「おもしろくないと思ったなら、なぜか知りたい」と独り善がりにならない。自分のダイレクトな感想を前面に出す分、ネタばれなく、読んだだけで映画を見た気にさせられることもない。ただ、紹介されている映画の多くは他者と鑑賞後に感想を共有したくなるものばかり。1人鑑賞してカタルシスというより、2人で鑑賞後にレストランでお互いに感想を述べ合う。それを面白がれるかどうか、そこがポイントに思えます。
2002年9月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
手元において参照したい本。レンタル・ビデオ店がここまで肥大し、煌々と明るい店内でさあどれを借りようかと迷うのは楽しいけど、信頼できる水先案内人がいればそれに越したことはない。このガイドは信頼できる。見て、見て、見まくって、ほんとに心に残ったものだけを、さすがのイラストを添えた、かっちりした文章で紹介してくれる。ここに出てくる作品なら、はずれはありえない! ぼくはじつは疎くて、吉野朔実が熱狂的ファンのいる、しかもぼくと同世代の漫画家なんだということをぜんぜん知らなかった。ごめん。『ECCENTRICS』というすごい傑作の作者なんだということをある僧侶から聞かされたが、いまはそれを読むのを楽しみにしているところ。もちろん、本書にあげられた作品でも見ていないもののほうがずっと多いので、楽しみは当分続き、彼女の名前は机のそばにはばたくことになるだろう。さて、いろんな作品を見るにはどうしてもビデオということになるが、著者自身はぜんぶでっかいスクリーンで見ている。しかも! 彼女は「ちょっと時間が空いたんで映画見て来ちゃった」というせりふが絶対にいえない性分なんだそうだ。前の日から心づもりをして、そのためだけに家を出る人。ぼくらはよろこんで後塵を拝することにしよう。「映画は今の自分とはまったく違う世界に連れて行ってくれるどこでもドアです。座ったまま出来る冒険、起きたまま見る夢です。違う視点で世界を見る方法を教えてくれます。(......)たった2時間で今まで考えたこともないようなことを考えさせてくれます。」もしきみが18歳で、目ざめている時間の使い方がわからなければ、とりあえずこの本をガイドにして、起きたまま見る夢の見方を学んでみたらどうだろう。すると映画が、視力を鍛えてくれる。めちゃくちゃに遠くまで見えるようになる。そのときには、もう座ってなんかいられなくなる。
2002年10月13日に日本でレビュー済み
読書好きな著者らしいレビューも魅力ですが、彼女の描くイラストも同様に楽しめます。レビューもダメだしする批評ではなく、紹介する作品もヒット作品の王道ものからミニシアター系のものと多種多様。1回見たものでも彼女の感想を読んだらまた観なおしてみたくなるそんな本です。