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短歌の友人 (河出文庫) 文庫 – 2011/2/4
穂村 弘
(著)
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現代短歌はどこから来てどこへ行く?? 短歌の「面白さ」を通じて世界の「面白さ」に突き当たる、酸欠世界のオデッセイ。著者初の歌
- 本の長さ272ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2011/2/4
- 寸法10.7 x 1.1 x 15 cm
- ISBN-104309410650
- ISBN-13978-4309410654
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商品の説明
著者について
1962年、札幌市生まれ。歌人。『短歌の友人』で伊藤整文学賞受賞。歌集に『シンジケート』『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』他。エッセイ等に『世界音痴』『現実入門』『絶叫委員会』他。絵本翻訳も多数。
登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (2011/2/4)
- 発売日 : 2011/2/4
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 272ページ
- ISBN-10 : 4309410650
- ISBN-13 : 978-4309410654
- 寸法 : 10.7 x 1.1 x 15 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 171,351位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年4月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「自己、他者、コミュニケーション、性別、リアリティ、共同体、時代……、目の前の短歌の『面白さ』を味わっているうちに、自然にそんなことを考える場所に運ばれてゆく」著者が「短歌を読むことから生まれた思考の流れ」を文章化した歌論集。
私にはちょっと高度すぎた。考えてみれば、「運命」と「未完成」しか聴いたことのない人が「シェーンベルクについて」とか「後期ロマン派と『死』」というような論文を読むようなものだろう。したがって以下はド素人のコメント。
1 短歌を読む際には「圧縮された情報を読者の側で解凍しなくてはならない」と著者は述べる。が、別の個所で「こうなるとほとんど読み手である私が、自分自身の物語を創作しているのに近い」とも述べており、そうするとその解凍=解釈の「正しさ」はどのように担保されるのだろうか。そこがよく分からない。「(解釈が)みんな違ってみんないい」という訳ではあるまい。
2 よく「短歌は数千年の歴史をもつ」と言われるけれど、どうやら、近代以降の短歌は、それ以前の短歌とかなりの程度、断絶しているように思われる。本書で登場する「時代区分」は、〈近代〉〈戦後〉〈今〉(あるいは1980年代と2000年代)である。
私にはちょっと高度すぎた。考えてみれば、「運命」と「未完成」しか聴いたことのない人が「シェーンベルクについて」とか「後期ロマン派と『死』」というような論文を読むようなものだろう。したがって以下はド素人のコメント。
1 短歌を読む際には「圧縮された情報を読者の側で解凍しなくてはならない」と著者は述べる。が、別の個所で「こうなるとほとんど読み手である私が、自分自身の物語を創作しているのに近い」とも述べており、そうするとその解凍=解釈の「正しさ」はどのように担保されるのだろうか。そこがよく分からない。「(解釈が)みんな違ってみんないい」という訳ではあるまい。
2 よく「短歌は数千年の歴史をもつ」と言われるけれど、どうやら、近代以降の短歌は、それ以前の短歌とかなりの程度、断絶しているように思われる。本書で登場する「時代区分」は、〈近代〉〈戦後〉〈今〉(あるいは1980年代と2000年代)である。
2021年9月6日に日本でレビュー済み
穂村弘さんのエッセイ集は読んだことがありましたが、本格的な短歌論は初めて読ませていただきました。
一言で言えば、エッセイとは違ってたいへん難しかったです。
私は短歌を詠みます。新聞の地方版で短歌欄の年間大賞を取ったこともあります。地方の芸術祭の受賞歴もありますが、穂村さんのように短歌を分析することなく、歌集を鑑賞していただけだということが、この本を読んでよくわかりました。
ただ、面白かったのは次の記述です。
「現代詩人の多くは、九〇度や二百七〇度や一八〇度くらい普通の人達とは違っているように感じる。詩人をみていると、その頭もハートも庶民のものではない、と思う。…………一方、歌人はどうかというと、こちらは普通の人達よりもさらに普通さの濃い人が多い。…………歌人の頭は庶民、ハートは庶民の十倍も庶民なのである。」
私は詩も書きます。こちらも地方の芸術祭入賞止まりですが、自分は普通の人ではないのか、それともとことん庶民なのか考えてしまいました。きっとどちらでもない、普通の人なのだろうというのが結論でしたが。
一つ言えることは、歌詠みとして、穂村さんを目指しても遠く及ばないことだけは確かでしょう。目指すとしたら、彼の研究熱心さの爪の垢でも煎じて飲むことでしょうか。
一言で言えば、エッセイとは違ってたいへん難しかったです。
私は短歌を詠みます。新聞の地方版で短歌欄の年間大賞を取ったこともあります。地方の芸術祭の受賞歴もありますが、穂村さんのように短歌を分析することなく、歌集を鑑賞していただけだということが、この本を読んでよくわかりました。
ただ、面白かったのは次の記述です。
「現代詩人の多くは、九〇度や二百七〇度や一八〇度くらい普通の人達とは違っているように感じる。詩人をみていると、その頭もハートも庶民のものではない、と思う。…………一方、歌人はどうかというと、こちらは普通の人達よりもさらに普通さの濃い人が多い。…………歌人の頭は庶民、ハートは庶民の十倍も庶民なのである。」
私は詩も書きます。こちらも地方の芸術祭入賞止まりですが、自分は普通の人ではないのか、それともとことん庶民なのか考えてしまいました。きっとどちらでもない、普通の人なのだろうというのが結論でしたが。
一つ言えることは、歌詠みとして、穂村さんを目指しても遠く及ばないことだけは確かでしょう。目指すとしたら、彼の研究熱心さの爪の垢でも煎じて飲むことでしょうか。
2019年8月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
短歌を専門歌人から見たエッセイ集は面白い。
2017年4月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
穂村さんは本書で、短歌の歴史を〈近代〉〈戦後〉〈今〉という時代区分に区切って説明してくれる。特に〈今〉については次のように指摘されている。「どのような時代のどのような人間も〈今〉を生きるしかない。…だが、我々の〈今〉には、その上にさらに特別の意味が付加されるのではないか。…それは、人類の終焉の世紀を生きる、という意味である。」 このことを穂村さんは別のところで、「酸欠世界」という表現で特徴づけている。このような現実認識からどのような新しい表現が可能か? 短歌に限らず、本書はヒントと刺激に満ちている。
2022年12月30日に日本でレビュー済み
歌人のエッセイで、ことばに対するこだわりが、述べられているが、個人的にはむずかしかった。俵万智氏のエッセイや歌の解説は比較的にすぅーと入ってくるのだが。本体690円+税。
2016年5月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
穂村氏の軽いエッセイばかり読んできた目には、実にしっかりした本格的な短歌の著書と思いました。大切にしたい本の一冊になりました。