ドイル「北極星号の船長」
ホフマン「廃宅」
フランス「聖餐祭」
キップリング「幻の人力車」
クラウフォード「上床《アッパーバース》」
アンドレーフ「ラザルス」
モーパッサン「幽霊」
マクドナルド「鏡中の美女」
ストックトン「幽霊の移転」
瞿宗吉「牡丹《ぼたん》燈記」
それぞれ趣向の異なる怪談集。
「廃宅」はいかにもホフマンらしい、難解な面がある。
「ラザルス」など、怪談と言うよりは哲学小説とでもいうべき雰囲気。
「怪談」だからといって恐怖譚とは限らない。
「幽霊の移転」など、山本周五郎の滑稽もののような味わいがある。
解説は種村季弘で、軽妙な書きぶりながら要所を突いている。
電灯の発明によって、ゴシック小説の夜と闇の世界が崩!れたというのは、実際そうだったのだろう。
闇が消えたとき、新たな道具立てとして鉄道などが取り入れられた結果が、上巻の「信号手」なのではないか。
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世界怪談名作集 下 新装版 (河出文庫 お 2-3) 文庫 – 2002/6/1
北極星号の船長,廃宅,聖餐祭,幻の人力車,上床,ラザルス,幽霊 他
- 本の長さ338ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2002/6/1
- ISBN-104309462235
- ISBN-13978-4309462233
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登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (2002/6/1)
- 発売日 : 2002/6/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 338ページ
- ISBN-10 : 4309462235
- ISBN-13 : 978-4309462233
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,152,461位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,779位こどものSF・ファンタジー
- - 3,361位河出文庫
- - 3,759位全集・選書 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2006年9月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
1929年に改造社の「世界大衆文学全集」の一冊として出た『世界怪談名作集』の復刻。
下巻は有名な作品とややマイナーなものが混じっている。ドイル「北極星号の船長」、クラウフォード「上床」など、ほかにもいくつか訳のあるものが入っているが、読み心地という点では、岡本綺堂訳が一番だろう。訳の正確さとかを求めるのなら、また別だが。
最近では、もうヨーロッパの怪談は掘り尽くしてしまった感がある。岡本綺堂の頃の、よりどりみどりだった時代がうらやましい。
下巻は有名な作品とややマイナーなものが混じっている。ドイル「北極星号の船長」、クラウフォード「上床」など、ほかにもいくつか訳のあるものが入っているが、読み心地という点では、岡本綺堂訳が一番だろう。訳の正確さとかを求めるのなら、また別だが。
最近では、もうヨーロッパの怪談は掘り尽くしてしまった感がある。岡本綺堂の頃の、よりどりみどりだった時代がうらやましい。
2003年12月10日に日本でレビュー済み
収録作品の作家は錚々たる面々だ。読んでいると嬉しくなってくる。ただ,上巻に比べると,少しマイナーでわかりにくい作品が多い。
アンドレーフの「ラザルス」は新約聖書でキリストが蘇らせた聖人「ラザロ」を題材にした作品だ。
一度,死者の国を見た男が蘇ったとして,果たしてそれは幸福といえるのか。
といった内容だが,聖書を知らない日本人には「ラザルス」はただの「ラザルス」であって,その有難さも神聖さもわからない。なので,有難さも神聖さもない「ラザルス」は,最初から単に不気味なのである。そうはいっても,これを選んできた岡本綺堂はさすが。聖書だのラザロだのなんか知らなくてもやっぱり面白いことには変わりない。
僕のお気に入りは「鏡中の美女」。
この作品は,他の傑作選などにもよく載っているが,岡本綺堂の訳が一番いいと思う。タイトルの訳も「鏡中影」「魔法の鏡」などいろいろあるが,原題が『The Lady in the Mirror』なので,このタイトルが一番正しくてきれいだ。「美」は余計だけど。
アンドレーフの「ラザルス」は新約聖書でキリストが蘇らせた聖人「ラザロ」を題材にした作品だ。
一度,死者の国を見た男が蘇ったとして,果たしてそれは幸福といえるのか。
といった内容だが,聖書を知らない日本人には「ラザルス」はただの「ラザルス」であって,その有難さも神聖さもわからない。なので,有難さも神聖さもない「ラザルス」は,最初から単に不気味なのである。そうはいっても,これを選んできた岡本綺堂はさすが。聖書だのラザロだのなんか知らなくてもやっぱり面白いことには変わりない。
僕のお気に入りは「鏡中の美女」。
この作品は,他の傑作選などにもよく載っているが,岡本綺堂の訳が一番いいと思う。タイトルの訳も「鏡中影」「魔法の鏡」などいろいろあるが,原題が『The Lady in the Mirror』なので,このタイトルが一番正しくてきれいだ。「美」は余計だけど。