断片的に空想上の都市が語られる物語です。
最初から最後まで抽象的な表現が多く、同じ調子なので退屈な場面は多いですが、
時折挟まれるフビライとポーロのやり取りがおかしくてとても良いです。
ポーロに対してそれは全部おまえの作り話じゃないのかとあれこれ言っていたフビライ汗も、
途中からはのりのりになってきて、もしかするとおれたち自身の存在も
乞食の妄想かもしれねえぜみたいに語り出して笑ってしまった。
読みにくい漢字が多いのにルビが少ないのが難点で、読書のリズムが滞りやすかったです。
解説にもありましたが小説というよりも長い詩のような印象を受ける静謐な作品でした。
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見えない都市 (河出文庫 カ 2-1) 文庫 – 2010/8/3
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空想都市の奇妙な報告を描く幻想小説の極致
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2010/8/3
- 寸法10.6 x 1 x 14.9 cm
- ISBN-104309462294
- ISBN-13978-4309462295
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著者について
1923年キューバ生まれ。2歳でイタリアに帰国。『くもの巣の小道』でデビュー。三部作『まっぷたつの子爵』『木のぼり男爵』『不在の騎士』のほか、『レ・コスミコミケ』『見えない都市』他。1985年没。
1931-2006年。訳書に、カルヴィーノ『くもの巣の小道』『木のぼり男爵』『不在の騎士』『レ・コスミコスケ』、パヴェーゼ『月とかがり火』、パゾリーニ『生命ある若者』など多数。
1931-2006年。訳書に、カルヴィーノ『くもの巣の小道』『木のぼり男爵』『不在の騎士』『レ・コスミコスケ』、パヴェーゼ『月とかがり火』、パゾリーニ『生命ある若者』など多数。
登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (2010/8/3)
- 発売日 : 2010/8/3
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 240ページ
- ISBN-10 : 4309462294
- ISBN-13 : 978-4309462295
- 寸法 : 10.6 x 1 x 14.9 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 8,829位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1位イタリア文学研究
- - 2位イタリア文学 (本)
- - 41位河出文庫
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年8月1日に日本でレビュー済み
若手建築家がおすすめの本ということで手に取りました
イタリアの作家さんの小説です。
あまり自分からは手に取らないたぐいの小説だったのですが、読み始めるとその独特の世界観にいっきに引きこまれてしまいました。
マルコポーロがフビライ汗に彼が訪れた(と思われる)幻想的な都市の様子を語る。という体裁で話は進んでいきます。
11の都市について語られるのですが、その語られ方がとても面白い。
短いパラグラフでそれぞれの都市がバラバラに語られているのですが、それぞれのパラグラフがまるで散文詩のような雰囲気を持っています。
その美しい文体が薄く引き伸ばされたようにレイヤー状に重ね合わされて、その総体として「見えない都市」というひとつの小説になっている。
こんな感じの印象です。
うーん、うまく説明できないのですが、とにかく文章が美しいんです!
とにかく今まであまり体験したことのない読書体験でした。
そして、たくさんのインスピレーションに満ちた本でもありました。
もし、、、もし可能なら、、、
映画化してほしい!しかも3Dで!
そんな希望が湧いてしまう本でした。
イタリアの作家さんの小説です。
あまり自分からは手に取らないたぐいの小説だったのですが、読み始めるとその独特の世界観にいっきに引きこまれてしまいました。
マルコポーロがフビライ汗に彼が訪れた(と思われる)幻想的な都市の様子を語る。という体裁で話は進んでいきます。
11の都市について語られるのですが、その語られ方がとても面白い。
短いパラグラフでそれぞれの都市がバラバラに語られているのですが、それぞれのパラグラフがまるで散文詩のような雰囲気を持っています。
その美しい文体が薄く引き伸ばされたようにレイヤー状に重ね合わされて、その総体として「見えない都市」というひとつの小説になっている。
こんな感じの印象です。
うーん、うまく説明できないのですが、とにかく文章が美しいんです!
とにかく今まであまり体験したことのない読書体験でした。
そして、たくさんのインスピレーションに満ちた本でもありました。
もし、、、もし可能なら、、、
映画化してほしい!しかも3Dで!
そんな希望が湧いてしまう本でした。
2021年7月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
マルコポーロの視点から都市を記述するのは面白い試みだが、途中で飽きてしまった。
2013年12月21日に日本でレビュー済み
カルヴィーノという作家は、強いて挙げるならカフカやボルヘスと似た作風ということに
なるのだろうが、同時に彼らの下位互換というか、一段劣る存在とみなされているようでもあって、
その原因は何かといえば、やはり知的遊戯性や虚構性が強過ぎる作風ということになるかと思う。
この作品について何が不満かと言えば、単純にマルコの饒舌が長過ぎるということに尽きていて、
一つ一つは短いながら内容的にどこか似通った話(自らの鏡像を持つ二重、三重の都市など)を
多く混ぜるかわりに、全体の長さをせめてこの半分に切り詰めた方が、より切れ味の鋭い作品に
なったのではないかという気がするのだが、なぜこんなに長くなったかといえば、訳者あとがきにある
タイトルごとの数字の並び方が最初にあって、それに合わせて穴埋めするように書かれたからなのだろう。
また、読んでいて気になったのが、都市の名前に広い意味での西洋風のものが多過ぎることで、
マルコが経巡る土地の多くはフビライの帝国の版図なのだから、たとえば作中にある「ケーメンフ」
(上都開平府)や、やはり『東方見聞録』に登場する「ザイトン」(泉州)のような地名をもっと
混ぜたほうが、より虚実の境目が曖昧になり強い幻想性を生み出せたのではないかと思うが、
あえてそうはせずに、「おわかりでしょうが、これはしょせん作り事のお話なのですよ」ということを
読者に常に意識させるかのようなサインを残しておくカルヴィーノのやり方は、個人的な好みからすれば
やはりどこか小賢しく思えてしまう。(マルコの話の中に、とくに後半になると明らかに現代風の細部が
頻繁に紛れ込んでくることについても同様で、もう少し小出しにすればよいのにと思う。)
なるのだろうが、同時に彼らの下位互換というか、一段劣る存在とみなされているようでもあって、
その原因は何かといえば、やはり知的遊戯性や虚構性が強過ぎる作風ということになるかと思う。
この作品について何が不満かと言えば、単純にマルコの饒舌が長過ぎるということに尽きていて、
一つ一つは短いながら内容的にどこか似通った話(自らの鏡像を持つ二重、三重の都市など)を
多く混ぜるかわりに、全体の長さをせめてこの半分に切り詰めた方が、より切れ味の鋭い作品に
なったのではないかという気がするのだが、なぜこんなに長くなったかといえば、訳者あとがきにある
タイトルごとの数字の並び方が最初にあって、それに合わせて穴埋めするように書かれたからなのだろう。
また、読んでいて気になったのが、都市の名前に広い意味での西洋風のものが多過ぎることで、
マルコが経巡る土地の多くはフビライの帝国の版図なのだから、たとえば作中にある「ケーメンフ」
(上都開平府)や、やはり『東方見聞録』に登場する「ザイトン」(泉州)のような地名をもっと
混ぜたほうが、より虚実の境目が曖昧になり強い幻想性を生み出せたのではないかと思うが、
あえてそうはせずに、「おわかりでしょうが、これはしょせん作り事のお話なのですよ」ということを
読者に常に意識させるかのようなサインを残しておくカルヴィーノのやり方は、個人的な好みからすれば
やはりどこか小賢しく思えてしまう。(マルコの話の中に、とくに後半になると明らかに現代風の細部が
頻繁に紛れ込んでくることについても同様で、もう少し小出しにすればよいのにと思う。)
2007年12月26日に日本でレビュー済み
散文詩と都市論の融合したような小説です。
マルコ・ポーロは過去・未来・現在に浮かんでは消えていく諸都市の見聞をフビライ汗に語ります。
マルコ・ポーロとフビライ汗の対話によって枠物語となっていますが、
読み進めていく内に読者はさらなる都市の入れ子の中へ迷い込んでいくようです。
これらの見た事も聞いた事もないような、複雑な都市群は極めて空想的でありながら、
都市の本質そのものでもあるように思えます。
空気のような軽さと生々しさ、常に相反するものがお互いを取り込み合う空想都市。
訳も美しいです。修飾語で編み上げられたような原文を想像します。
果てしない空虚と飽和にめまいのするような幻想小説でした。
マルコ・ポーロは過去・未来・現在に浮かんでは消えていく諸都市の見聞をフビライ汗に語ります。
マルコ・ポーロとフビライ汗の対話によって枠物語となっていますが、
読み進めていく内に読者はさらなる都市の入れ子の中へ迷い込んでいくようです。
これらの見た事も聞いた事もないような、複雑な都市群は極めて空想的でありながら、
都市の本質そのものでもあるように思えます。
空気のような軽さと生々しさ、常に相反するものがお互いを取り込み合う空想都市。
訳も美しいです。修飾語で編み上げられたような原文を想像します。
果てしない空虚と飽和にめまいのするような幻想小説でした。
2005年1月6日に日本でレビュー済み
内容紹介にもある通り、本書はマルコ・ポーロが旅で見聞してきた都市について、フビライに語るという形式を取った小説だ。
著者の想像力が組み立てた、摩訶不思議な都市の数々は、それぞれが独立した物語としても展開できそうな強い個性を持っていて、飽きさせない。
小説を進行させる、ポーロとフビライによる独特のテンポの漫才(!?)のような不思議なノリも心地いい。
奔放な奇想が詰まった傑作のコンパクトな文庫サイズでの刊行を喜びたい。
著者の想像力が組み立てた、摩訶不思議な都市の数々は、それぞれが独立した物語としても展開できそうな強い個性を持っていて、飽きさせない。
小説を進行させる、ポーロとフビライによる独特のテンポの漫才(!?)のような不思議なノリも心地いい。
奔放な奇想が詰まった傑作のコンパクトな文庫サイズでの刊行を喜びたい。
2019年8月19日に日本でレビュー済み
私の読解力が低いということでしょうが、まったく意味が分かりませんでした。
いろいろな空想都市が紹介され、その想像力の豊かさはさすがと思いましたが、架空の都市を描くという点では、チャイナ・ミエヴェルの「ベルディード・ストリート・ステーション」のほうが遥かに想像力を駆使して、こちらは一つの都市を生命力に満ちた禍々しくも魅力あるものとして描ききった傑作だと思います。
こちらの本は、言ってみれば、架空都市の画集をみて、それを描写しているだけのように思います。”だけ”といったら語弊があるかもしれませんが、そこに住む人々の生々しさがまったく感じられません。
それがこの本の魅力なのかもしれませんが、私にはそれを理解できませんでした。
いろいろな空想都市が紹介され、その想像力の豊かさはさすがと思いましたが、架空の都市を描くという点では、チャイナ・ミエヴェルの「ベルディード・ストリート・ステーション」のほうが遥かに想像力を駆使して、こちらは一つの都市を生命力に満ちた禍々しくも魅力あるものとして描ききった傑作だと思います。
こちらの本は、言ってみれば、架空都市の画集をみて、それを描写しているだけのように思います。”だけ”といったら語弊があるかもしれませんが、そこに住む人々の生々しさがまったく感じられません。
それがこの本の魅力なのかもしれませんが、私にはそれを理解できませんでした。
2013年12月21日に日本でレビュー済み
マルコ・ポーロがフビライに語るという形式を借りたオムニバス小説。
東方見聞録の虚偽性を皮肉ったパロディのようにも読める。
都市に関して、様々な側面を描写した作品のようにも読める。
それぞれの5つのテーマを、数学的に配置し、謎解きのようにも読める。
文学世界の多義性を象徴した、まさに、現代文学の傑作の一つと言える。
東方見聞録の虚偽性を皮肉ったパロディのようにも読める。
都市に関して、様々な側面を描写した作品のようにも読める。
それぞれの5つのテーマを、数学的に配置し、謎解きのようにも読める。
文学世界の多義性を象徴した、まさに、現代文学の傑作の一つと言える。