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不思議のひと触れ (シリーズ 奇想コレクション) 単行本 – 2003/12/22

4.6 5つ星のうち4.6 20個の評価

商品の説明

商品説明

1930年代末からアメリカで活躍したSF作家シオドア・スタージョン(1918-1985)の短編集。本書収録のショートショート「高額保険」で、1938年にデビューしたスタージョンは、『人間以上』『夢見る宝石』などで、一部のSFファンの間でカルト的な人気を博した作家である。しかしながら、生前は、あまり評価に恵まれず、我が国における翻訳点数も多くはなかった。SFというジャンルを超えた大胆な発想と、独特の世界観が再評価されるのは、没後となってからのことである。

なかでも、220編余りに及ぶという短編小説の数々は、「アメリカ文学史上最高の短編作家」と激賞されるほど評価が高い。本書収録の10編は、その中から厳選し、新たに訳出されたものである。ある女性の私生活を覗き見した男の奇妙な体験を描いた怪奇小説「もうひとりのシーリア」。子どもの心に潜む残酷さを捉えた「影よ、影よ、影の国」。言葉を話す石像と主人公とのやりとりがユーモラスな「裏庭の神様」。その味わいは、じつにバラエティー豊かで、改めてその力量に驚かされるものばかりだ。

とりわけ、スタージョンの魅力を伝えるのは、表題作と「孤独の円盤」の2作である。人魚とUFOというSF的な要素は、ここでは、人間そのものを捉えるための道具だてにすぎない。その上でスタージョンは、人魚を介して恋に落ちる男女の心暖まる情景を、UFOという不可思議を目撃してしまった者の疎外感を、巧みな筆致でありありと浮き上がらせるのである。その見事なまでの手腕は、読み手の持つ既存のSFのイメージをたやすく覆すに違いない。本書との「ひと触れ」は、SFの果てしない可能性との出あいを約束しているのである。(中島正敏)

内容(「MARC」データベースより)

ちゃんと働いて給料をもらい、だれにも憎まれず、それを言うならだれにも好かれない。どこにでもいるそういう平凡な人間に不思議のひと触れが加わると…。シオドア・スタージョンの短篇10篇を収録。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 河出書房新社 (2003/12/22)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2003/12/22
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 361ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4309621821
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4309621821
  • カスタマーレビュー:
    4.6 5つ星のうち4.6 20個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2005年12月12日に日本でレビュー済み
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 とにかく初出にびっくり。1938年からの作品群である。「雷と薔薇」の知見が1947年に披露されていたとは、敬服するばかりだ。ネビル・シュートの「渚にて」は本作の10年も後とは…。

 「閉所愛好症」の逆転劇も小気味いい。「不思議のひと触れ」にしろ、「ぶわん、ばっ」にしろ、健気な弱者が最後に報われるところは、読後にさわやかな印象を残す。「裏庭の神様」も、よくできたファンタジー。登場人物の等身大のアメリカ小市民が、いきいきと描かれている。

 でも解説を読んで、5回も結婚・再婚し、7人も子どもがいたってのにもビックリした。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2005年3月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
『高額保険』を読んだ諸兄は軽い失望を覚えるに違いない。あ~、これがアメリカ文学史上最高の短編作家…。でも本を閉じるのはもう少し待ったほうがいい。そんな失望は『もう一人のシーリア』『不思議のひと触れ』がきっと忘れさせてくれるはずだし、『裏庭の神様』『ぶわん・ばっ!』はオールディーズのヒット曲のように楽しげに心に響いてくる。最初に話の種を明かしてなお読ませる『タンディの物語』、重いテーマを扱って感動的な『薔薇と雷』なんかは作者の力量を十二分に堪能する事が出来る。そして最後の『孤独の円盤』の結末にはSFファンならずとも唸ってしまうし、久しぶりに読み終わった後の寂しさを感じる…そんな一冊だった。
21人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年4月21日に日本でレビュー済み
 本書にはスタージョンの傑作短編作品から10編が収録されています。
 「孤独の円盤」については,作品集「一角獣・多角獣」小笠原豊樹翻訳にて既読でしたが,本作収録の白石朗翻訳もとても良いです。

 本作品集のうち,私のお気に入りは「タンディの物語」です。
 子どもが中心人物として描かれる作品が二編「影よ,影よ,影の国」「タンディの物語」収録されていますが,これがいずれも素晴らしい。こどもの心の動きを見事に描写しています。そして「タンディの物語」では,更に一歩踏み込み,自らの子どもの変化を静かに,幸福に,おびえとともに見つめ続ける母親の気持ちが,じわじわと伝わります。
 また,「タンディの物語」では,冒頭の1章がユニークです。この物語のレシピが記載され,それが何のことなのかさっぱりなのですが,物語が進むにつれて,ああ巧いなあと思わせる展開をみせます。

 そのほかの作品も充実しており,お得な感がある作品集となっています。
 では,表題作「不思議のひと触れ」から印象的な部分を抜粋します。
「どこにでもいる平凡な男に,不思議のひと触れが加わると,ほら,見てごらん。ほんのちょっとしたことでいい。たった一度でもいい。そしたら,そこから先,彼の人生は死ぬまでずっと本物なんだよ」
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年3月4日に日本でレビュー済み
この短編集は前作の海を失った男とは異なり、非常に分かりやすい話が詰まっている。
といっても曲者スタージョンにかかればありふれたプロットがたちまち不可思議な佇まいになる。
丹念に紡がれた文章を夢中で追っているうちに味わい深い結末と出会った。

どんな孤独にもおわりがある。

スタージョンという作家はジャンルにとらわれなかった人なんだなと改めて感じた。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2006年8月26日に日本でレビュー済み
スタージョン入門篇。

入り口の広い作品がメインで収録されているので、SFファンのみならず、ファンタジー・幻想小説を好みとしている方にもオススメです。

どこか孤独で、やさしく、そして夢見るようなスタージョンの世界に浸りましょう。

枕元に置いておいて、就寝前にふと読み直そうと思った時、いつでも読み直せるようにしておきたい一冊です。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年11月7日に日本でレビュー済み
不意に手にとって読んでみた、という流れで読むと評価が上がる気がする。
でも勧めたり勧められたりには不向きかな…
いつの世にも置いててほしい作品だとは思う。

孤独の円盤について
"どんな孤独にもおわりがある"
には"止まない雨はない"類を感じたんだけど、他の解釈はあるんでしょうか。
かつてこの著者に救われた人が沢山いただろうな〜
2004年2月17日に日本でレビュー済み
スタージョンの名作が今翻訳されることは、どういうことなんだろう?老舗のブラッドベリとも多作のロアルド・ダールとも違う独特の懐かしさがある。SF、ファンタジー、ホラー、いずれのファンにもおすすめ。ひょっとしたらこういう静かなスタージョン・ブームはあっという間に消えてしまうかもしれない。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2005年8月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 ハヤカワ「奇妙な触合い」とは二編が重複。
 スタージョンは、アメリカでは、PKディックと並べて語られる重要作家として評価されている。
 より進化したSFをあたりまえのように読んでいたから、その目では、SFとして発想や表現が素朴と感じる部分があった。「『雷と薔薇』は『渚にて』よりも前に、核の冬を書いた」と解説で読んで初めて、すごさを察した。SFとしてはともかく、ふつうに小説として、短編として、味わいがあった。
 「どんな孤独にも終わりがある」という、まきこまれ型ストーリーの優しさに浸った。『もうひとりのシーリア』が忘れられないオチだった。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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