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最後のウィネベーゴ (奇想コレクション) 単行本(ソフトカバー) – 2006/12/8
- 本の長さ384ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2006/12/8
- ISBN-10430962197X
- ISBN-13978-4309621975
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登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (2006/12/8)
- 発売日 : 2006/12/8
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 384ページ
- ISBN-10 : 430962197X
- ISBN-13 : 978-4309621975
- Amazon 売れ筋ランキング: - 340,452位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
SF翻訳家、書評家、アンソロジスト。
1961年2月2日、高知県高知市生まれ。高知市立追手前小学校、土佐中・高等学校を経て、京都大学文学部文学研究科卒(英語アメリカ文学専攻)。
1986年、マリオン・ジマー・ブラッドリー『惑星救出計画』でSF翻訳者デビュー。訳書は、バリントン・J・ベイリー『時間衝突』『ロボットの魂』(以上、創元SF文庫)、P・K・ディック『ザップ・ガン』、コニー・ウィリス『ドゥームズデイ・ブック』『航路』など約100冊。共訳書に劉慈欣『三体』三部作、『円』『球状閃電』『超新星紀元』、『カート・ヴォネガット全短篇』全4巻(以上、早川書房)など。
編訳書に、シオドア・スタージョン『不思議のひと触れ』『輝く断片』(河出文庫)、コニー・ウィリス『最後のウィネベーゴ』(河出書房新社)、『マーブル・アーチの風』、(早川書房)など。
スタージョン「ニュースの時間です」、テッド・チャン「商人と錬金術師の門」、劉慈欣「流浪地球」(共訳)の翻訳により、第36回、第40回、第54回星雲賞海外短編部門を受賞。ベイリー『時間衝突』、劉慈欣『三体』『三体Ⅱ 黒暗森林』で星雲賞海外長編部門受賞。
〈小説奇想天外〉の翻訳SF時評「海外SF問題相談室」を皮切りに、各紙誌にコラム・書評を連載。〈本の雑誌〉新刊SF時評は1990年から(二度の中断をはさみ)継続中。
2004年3月に豊崎由美との共著『文学賞メッタ斬り!』を刊行。
2008年からアンソロジストとしても活動。創元SF文庫『年刊日本SF傑作選』(日下三蔵と共編)とその後継の『ベストSF』(竹書房文庫)、『不思議の扉』(角川文庫)の各シリーズや、『ゼロ年代日本SFベスト集成』全2巻、『時間SF傑作選 ここがウィネトカなら、きみはジュディ』などのSFアンソロジーを編纂。責任編集の河出文庫『NOVA 書き下ろし日本SFコレクション』全10巻で、第34回日本SF大賞特別賞、第45回星雲賞自由部門受賞。
著書に『20世紀SF1000』、『新編 SF翻訳講座』、『50代からのアイドル入門』、『現代SF観光局』など。
1995年4月に開設したウェブサイト(http://www.asahi-net.or.jp/~KX3M-AB/)の日記は、その一部が、『狂乱西葛西日記20世紀remix SF&ミステリ業界ワルモノ交遊録』にまとめられている。
ツイッターのアカウント(@nzm)は、http://twitter.com/nzm/
日本推理作家協会、本格ミステリ作家クラブ、日本SF作家クラブ会員。「ゲンロン 大森望 SF創作講座」主任講師。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
狭いアパート、複雑な賃貸契約、買物好き、観光好き。
日本人を異星人に見立て、アルカイックスマイルを始めとしたコミュニケーションの難しさをドタバタ・コメディにしています。
その異星人の通訳に「日本人があたっているが難航している」等々さらにひねりを効かせています。
途中で異星人の名前が判ったとき、「あれ?」と気付くのを計算しているのではないかと思うほど日本人向けの作品です。
大団円まで好ましく心が暖まります。
大森望訳はとても読み易く、作品にずっぽり入っていけます。
長編も素晴らしいですが、やはり凝縮された短編の面白さは
さすがコニー・ウィリスといったところです。
ただ、コメディタッチとか、余韻とか、それなりにあるようなのだが、そんな感触を味わう余裕もなく、作者の狙いを追うので精一杯の状態。この作者は、学や、奇策を衒うのだが、哀しいかな、当方の力足らずして、それを包む諧謔や、行間を楽しむことができなかった。
長編の方が、少なからず(相当?)冗長度があり、当方も、それなり弛緩できるのだけど、短編には隙が全く無く、聊か、読むのがしんどい感じ。
だらー・・・として読んでいると読みこぼしというか
感じこぼしが多くなる作品たちである。
とても味わい深いし、噛めば噛むほど、というか
読めば読むほど味が出る作品が多い。
きっと時間が経って自分が年をとればまた違って感じる。
私は「スバイスポグロム」が好きだ。
タイトルの「ウィネベーゴ」にはやられた。
ウィネベーゴって、生き物じゃなかったのか!
そんな驚きもあるけれど、メッセージ性も高い。
また、作品の中に日本語が使われていて
日本に興味を持っているようである作者に好意を抱ける。
おすすめ。
収録されている4篇ともバラエティに富み、読後のカタルシスも保証付きというくらい良く出来ていると思いました。
シリアスタイプの物からバカ話しタイプの物まで硬軟揃った作風を堪能できますが、若干才気走り過ぎの感のある作品もあったと思ったのも真実ですが、その類稀れな筆力はやはりSF界の女王の名に恥じない才能を感じさせます。
長篇第1作「リンカーンの夢」初期短篇集「わが愛しき娘たちよ」ももっていて、日本で出版された作品は大概持っていて好きですが、偶にしか読まない不埒なファンです。すいません。前述の2冊も新訳で復刊されないかと期待しております。
著者の実力が判る中篇集。是非ご一読を。
昔、飼犬を無駄死にさせてしまった者としては、犬の気持ちなどに言い及ぶことすらはばかられるけど、犬には表情筋がないため、犬の本当の姿はまるで写真に映らない、と断ずる主人公の言葉は作家が本心として言わせたものではないと思う。主人公は、そう思い込むことで、責めるもう一人の自分を十数年もの間、きっぱりと黙らせてきた。でも、ハイウェイで轢死したジャッカルを見たのをきっかけに、本当の自分がどこから来たのか、探し求めることへの強い衝動にかられてしまう。主人公のカメラが捉えた過去の瞬間と、その小さいフレームに閉じ込めてしまったもう一人の自分を解放するために。
この物語の中に登場する小道具、アイゼンシュタットやヒトリ、ライフラインなどそれぞれに意味のある存在であることに後半に差し掛かるにつれてわかってくる。そして、犬には表情がない、というカメラマンの主人公の結論めいた自説が最後の最後に思わぬ実体となって現れる。
「アバヴァンは最高の犬だった。雪が大好きでね。雪に穴を掘って、鼻面で雪のかたまりを放り投げたり、降ってくる雪に飛びついて捕まえようとしたり」
自宅の棚には、当時私が飼っていた犬の写真が飾ってある。彼女の写真を見る限り、そんなこと言うまでもないことだろうけど、犬の表情は写真では表現できない、というのはうそだとわかる。人間の子供がはしゃぐのを見守る彼女の目は、彼らに向けられた慈愛とほんのちょっとした嫉妬と、それからなんともいえない深い悲しみが表れているから。
小説の最後は、これ以外ありえない数行で幕を閉じる。傑作と言われる物語の終幕は必ずと言ってよいほど、ほんとうに美しい。
必読です。
私が一番気に入ったのは、スパイス・プログム。
こんな感じの未来は、本当にありそうな・・・・・。
日本というか、日本人を少し、風刺気味に扱っているところも、なるほどと思わされました。