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日本SF精神史----幕末・明治から戦後まで (河出ブックス) 単行本(ソフトカバー) – 2009/12/11

4.6 5つ星のうち4.6 8個の評価

日本SFの誕生から150年、〈未来〉はどのように思い描かれ、〈もうひとつの世界〉はいかに空想されてきたか――。近代日本が培ってきた、多様なるSF的想像力の系譜をたどる。
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商品の説明

著者について

1962年、茨城県生まれ。評論家。歯学博士。歯科医の傍ら、近代日本の文化史・思想史から、文芸評論や現代社会論まで、幅広く執筆活動を行っている。『偽史冒険世界』(ちくま文庫)で大衆文学研究賞受賞。著書に、『テロとユートピア』(新潮選書)、『人はなぜ歴史を偽造するのか』(光文社知恵の森文庫)、『日露戦争』(新潮新書)、『奇想科学の冒険』(平凡社新書)、『日米相互誤解史』(中公文庫)、『不勉強が身にしみる』(光文社新書)、『若者はなぜ「決められない」か』(ちくま新書)など。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 河出書房新社 (2009/12/11)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2009/12/11
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本(ソフトカバー) ‏ : ‎ 227ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4309624073
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4309624075
  • カスタマーレビュー:
    4.6 5つ星のうち4.6 8個の評価

著者について

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長山 靖生
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カスタマーレビュー

星5つ中4.6つ
5つのうち4.6つ
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上位レビュー、対象国: 日本

2011年8月13日に日本でレビュー済み
先日、SF界の重鎮・小松左京さんが亡くなった。小松さんを偲んで、本書を手にした。幕末から昭和40年代に至るまで、日本のSFの変遷について紹介している。

著者によると、ペリー艦隊の来航に刺激され、「儒学者の巌垣月洲が安政4(1857)年に書いたとされる『西征快心編』」(14ページ)が最初のSFという。この本の主人公は「世界の秩序を回復させると、領土を拡張することなく自国に戻る」(16ページ)という、儒学の思想に基づいた理想的な人物であった。

明治期に入ると、「尾崎行雄が「科学小説」の語を提示したのが明治19(1886)年で」(84ページ)、技術者出身の幸田露伴や、星新一の父で星製薬を興した星一がSFを書いている。
そして、「冒険小説界をリードすることになる押川春浪が『海底冒険奇譚 海底軍艦』を文武堂から刊行して本格的にデビューしたのは明治33(1900)年11月」(110ページ)になる。
大正期に入ると、ミステリー作家の江戸川乱歩が活躍するようになった。彼の門下に集まった一人、海野十三は現代のSFの直接の先祖とも言える存在である。晩年の海野が才能を認めたのが手塚治虫だった。
戦後になると、「星に続いて、『宇宙塵』の同人からは、小松左京、筒井康隆、豊田有恒、眉村卓、平井和正、光瀬龍、加納一朗、石川英輔、広瀬正などが次々とプロデビューしていく」(187ページ)ことになる。
「昭和31年7月に『日本空飛ぶ円盤研究会』が発足した」(182ページ)が、この中には作家の石原慎太郎(現東京都知事)や三島由紀夫が名を連ねていた。調べてみると、石原さんはネッシー探検隊を結成し隊長としてネス湖に行ったこともあるという。さらに、2007年に政府が「UFOの存在は確認していない」という答弁書を出したことに対し、「私も見たいと思いますけどね」と答えている。

本書の最後に紹介されている『日本SFシリーズ』が刊行された時期に生まれた私の少年時代はSFの黄金期だった。小松左京さんの『日本沈没』に恐怖し、星新一さんのブラックユーモアに笑った。筒井康隆、豊田有恒、平井和正、大伴昌司、野田昌宏‥‥こうした人たちの作品を図書館でむさぼるように読んだ。
SF/空想科学小説といって馬鹿にしてはいけない。本書で紹介されているように、開国から今日まで、太平洋戦争という弾圧期はあったにせよ、SFは常に自由な上昇志向に支えられてきた。

近代詩や文学史という教科書的な話ではなく、自分に連なっている歴史を知ることができ、じつに興味深い内容であった。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年2月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 横田 順彌氏に『日本SFこてん古典』という仕事があることは知っていました。押川 春浪、海野十三の名前は知っていました。しかし、それでも私は戦後SFと戦前の間には断層があるものと思いこんでいました。
しかし……
 「SF第一世代は戦前の海野作品などの面白さに気づいていたし、手塚治虫を架橋として、海野の精神と戦後SFはより明確につながっていた」と著者は明確に断じています。遡って、日本には一世紀半の歴史があった。著者は例えばこんな事を紹介しています。
 明治から今に至るまで、ゆたかな翻訳文化があること。SF作品に対する批判のパターンと反論が明治期に早くもみられること。オタク文化の源流に大正・昭和初期の愛書趣味が位置づけられる(しかも人脈的にも!)こと。etc...
 頁数の都合上、本書ではSF第一世代以降の展開は駆け足で眺める事になります。
 二百数十頁の小冊子ながら、作者の意図した古典SFの歴史化(というのは体系的に整理・記録するという理解でよいのか……?)と連続性の確認という仕事がはたされています。何より紹介される個々の作品、個々の作家のエピソードがおもしろい。SFの書架にぜひ加えておきたい一冊だと思います。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2011年1月14日に日本でレビュー済み
評判は予て知りながら、発刊から足掛け3年目に読みました。
早く読めばヨカッタという後悔三分より、いつ読んでも満たされる優れた著作との出会いへの喜び七分が優る秀作です。

個々のエピソードは、先の2名のレビュアーが紹介されているので、著書としての出来を述べたいと思います。

著者は、SF作家ではないが、SFへの愛と知識に溢れた方です。
このことで、本書において文学論やSFを巡る論争への深入りが回避され、SFや文学の歴史に疎い方にも読み続けられる作りになっています。

一方で、興味本位のトリビアなエピソードにばかり拘泥しておらず、時代時代において科学、空想科学、SFと言葉こそ違え知識と想像の翼で読者の心と頭を高みに運ぼうとする先達作家の歩みが、(現代から見ての)有名無名や毀誉褒貶を出来るだけ排する中立的な書き方で綴られており、個々の作品や作者を知らずとも、一つのジャンルの黎明から確立までの歴史を感じられます。

筆者は最後に壮大な思いをあとがきに記しています。
それも楽しみですが、彼の想いを継ぐ次の世代に、戦後昭和におけるSFへの逆風と内紛の歴史を、それらの関係者が歴史の一頁におさまった後に、筆者同様の愛と客観性を以て描いて欲しいと思います。
すでにSFがジャンルとして確立してから読者となった私には、SF排撃の中での論争と言うのは興味深いものでしたから。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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