目立つ建物だけど風景化してしまうとあまり気にならない建物、それが塔といえるかもしれません。
そんな塔にスポットを当てたユニイクな本です。
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ニッポンの塔 ---タワーの都市建築史 (河出ブックス) 単行本(ソフトカバー) – 2012/5/19
橋爪 紳也
(著)
なぜ人は天空にそびえる構築物を追い求めるのか。浅草十二階、大阪城天守閣、東京タワー、通天閣、太陽の塔、森タワー、東京スカイツリー……7つの視点から塔と都市の本質に迫る。図版多数。
- 本の長さ199ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2012/5/19
- ISBN-10430962443X
- ISBN-13978-4309624433
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登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (2012/5/19)
- 発売日 : 2012/5/19
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 199ページ
- ISBN-10 : 430962443X
- ISBN-13 : 978-4309624433
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,023,266位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 125,841位社会・政治 (本)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年1月20日に日本でレビュー済み
建築史・都市文化に対してユニークで貴重な著作を世に問うてきた橋爪紳也氏が、これまで発表してきた「塔」に関する論考を再編集し、大幅に加筆されたものが本書です。あまり研究者が取り上げてこなかった「塔」を通して、近代の歩みを斬新な視点で調査し、検証していく手法は見事だと思っています。
はじめに「大地から」に、「本書は日本の近現代を射程に、タワーの変遷を検証するものだ。」「芸術性の有無を論点とするのではなく、何よりも社会や都市との関係性に着目し、近現代の『七塔という存在を通じて、都市の本質を考えてみたい。』」と述べていました。本書の中心テーマでしょう。
1塔「物見の塔 浅草十二階ほか」では、25ページに写真がありますが、大阪の茶屋町あたりにあった40メートルの凌雲閣に触れています。日本の高閣ブームの先陣をきったもので、「北の九階」と呼ばれていました。
そして、浅草十二階(凌雲閣)を取り上げています。明治一の高い建物(52メートルの高さ)として当時評判になっていました。明治23年に建築され、関東大震災で崩れ落ちるまでの33年間、その威容を誇りました。30ページに詳しく書かれていますが、日本初の3畳敷きのエレベーターが2台設置してあり、珍しい存在だったのは間違いありません。
2塔「公共の塔 大阪城天守閣ほか」では、名古屋城、大阪城などの復興建造物だけでなく、東京都庁舎、大阪府庁舎など「『公共』の象徴」と前近代の「『権力』の象徴」の天守閣とを比較して論じていました。
3塔「電波の塔 東京タワーほか」では、名古屋テレビ塔、東京タワーを取り上げています。
筆者の関心の趣くまま、知られざるタワーの成り立ちや姿が浮かび上がってきました。今でも、各都市のランドマークとしての風格と存在ぶりは変わっていません。
4塔「大衆の塔 通天閣ほか」では、通天閣と新世界という今でも大阪の名所なっている観光地の成り立ちを紹介していました。橋爪氏の関心の趣くまま、あまり知られていない新世界の成り立ちや元の姿を理解できるように写真入りで詳細な説明がありました。
新世界は1909年に天王寺公園の西側の土地が払い下げされています。北半分はパリをモデルにした街づくりがされ、中央の部分にエッフェル塔を模した初代通天閣が1912年に建てられました。南半分はアメリカのコニー・アイランドを模して造られ、「ルナパーク(月の園)」と名付けられました。通天閣からルナパークまではロープウェイで結ばれていました。91ページの写真にその模様が写しだされています。
5塔「ひとがたの塔 太陽の塔ほか」では、高村光雲が「人型建築」として作った大仏について詳述してあります。珍しい対象物を取り上げたものだと感心しました。ここから「太陽の塔」へ接続するわけですから、筆者のフィールドの広さと博識に驚かされます。
6塔「都市の塔 六本木ヒルズ森タワーほか」では、世界の摩天楼を取り上げ、ニューヨークのみならず、ユニークな形状の上海環球金融中心やドバイの砂上の摩天楼、そして現代の東京へと回帰してきました。現代事情は類書の方が詳しいでしょうが、切り口と取り上げ方が斬新です。
7塔「塔の塔 東京スカイツリーほか」のラストでは。マカオタワーでの「スカイウォーク」に挑戦した筆者に触れられていました。ここでの光景は実際に訪れましたので知っていますが、大変勇気のある行動です。
そして、あとがき「天空へ」で締めくくられていました。
堅苦しい学術論文の体裁ではありませんので、一般の読者が読んで理解できる内容でしょう。7つの項目いずれも示唆に富んだ興味深い内容ばかりですので、知的好奇心を満たす1冊になると思いました。
はじめに「大地から」に、「本書は日本の近現代を射程に、タワーの変遷を検証するものだ。」「芸術性の有無を論点とするのではなく、何よりも社会や都市との関係性に着目し、近現代の『七塔という存在を通じて、都市の本質を考えてみたい。』」と述べていました。本書の中心テーマでしょう。
1塔「物見の塔 浅草十二階ほか」では、25ページに写真がありますが、大阪の茶屋町あたりにあった40メートルの凌雲閣に触れています。日本の高閣ブームの先陣をきったもので、「北の九階」と呼ばれていました。
そして、浅草十二階(凌雲閣)を取り上げています。明治一の高い建物(52メートルの高さ)として当時評判になっていました。明治23年に建築され、関東大震災で崩れ落ちるまでの33年間、その威容を誇りました。30ページに詳しく書かれていますが、日本初の3畳敷きのエレベーターが2台設置してあり、珍しい存在だったのは間違いありません。
2塔「公共の塔 大阪城天守閣ほか」では、名古屋城、大阪城などの復興建造物だけでなく、東京都庁舎、大阪府庁舎など「『公共』の象徴」と前近代の「『権力』の象徴」の天守閣とを比較して論じていました。
3塔「電波の塔 東京タワーほか」では、名古屋テレビ塔、東京タワーを取り上げています。
筆者の関心の趣くまま、知られざるタワーの成り立ちや姿が浮かび上がってきました。今でも、各都市のランドマークとしての風格と存在ぶりは変わっていません。
4塔「大衆の塔 通天閣ほか」では、通天閣と新世界という今でも大阪の名所なっている観光地の成り立ちを紹介していました。橋爪氏の関心の趣くまま、あまり知られていない新世界の成り立ちや元の姿を理解できるように写真入りで詳細な説明がありました。
新世界は1909年に天王寺公園の西側の土地が払い下げされています。北半分はパリをモデルにした街づくりがされ、中央の部分にエッフェル塔を模した初代通天閣が1912年に建てられました。南半分はアメリカのコニー・アイランドを模して造られ、「ルナパーク(月の園)」と名付けられました。通天閣からルナパークまではロープウェイで結ばれていました。91ページの写真にその模様が写しだされています。
5塔「ひとがたの塔 太陽の塔ほか」では、高村光雲が「人型建築」として作った大仏について詳述してあります。珍しい対象物を取り上げたものだと感心しました。ここから「太陽の塔」へ接続するわけですから、筆者のフィールドの広さと博識に驚かされます。
6塔「都市の塔 六本木ヒルズ森タワーほか」では、世界の摩天楼を取り上げ、ニューヨークのみならず、ユニークな形状の上海環球金融中心やドバイの砂上の摩天楼、そして現代の東京へと回帰してきました。現代事情は類書の方が詳しいでしょうが、切り口と取り上げ方が斬新です。
7塔「塔の塔 東京スカイツリーほか」のラストでは。マカオタワーでの「スカイウォーク」に挑戦した筆者に触れられていました。ここでの光景は実際に訪れましたので知っていますが、大変勇気のある行動です。
そして、あとがき「天空へ」で締めくくられていました。
堅苦しい学術論文の体裁ではありませんので、一般の読者が読んで理解できる内容でしょう。7つの項目いずれも示唆に富んだ興味深い内容ばかりですので、知的好奇心を満たす1冊になると思いました。