2014年に出版されたものの改訂新版です。
127ページ、大きくも分厚くもなく、
ぱらぱらめくるのにちょうどいい感じです。
ただ2021年現在の、インターネットに様々な情報が蔓延している状況では
本書の内容はやや物足りなく感じます。
”世界の文字”に興味を持って入手したのですが、
言語ごとに一見開きの関係で、ラテン文字だけで 34ページ、
一方でたとえばインドネシア語の独特な文法が解説されるわけでもなく、
現地の写真やポスターと共に簡単な説明があるばかりです。
主要な言語でなければ文字も取り扱われることもなく、
文字マニアとして楽しみにしていた様々な文字、たとえば、
チェロキー文字，カナダ先住民文字，日本神代文字といわれるヲシテ，
さらには唯一色によって意味を変えうるトンパ文字もなく、
寂しい内容に感じられました。
巻末に執筆者が 50人列挙されていますが、
日本で主要な学問として取り扱われている文字と言語に
限定せざるを得なかったのでしょう。
世界に様々な文字があることをまるで知らなかった人なら
充分に楽しめるかもしれません。
東南アジア～インド周辺の文字はそこそこ扱われています。
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