積極的ニヒリストという絶対に関わりたくない立場を取っているとされるシオラン。簡単な格言を注意深く読んでみると
ニヒリズムは負け犬の遠吠えでも、ある種類の思考や考え方、ましてや何らかの価値観ではなく
根底にある1つの事実に過ぎないということがわかります。
ニーチェやマルクスが挑んだ難問であり、日本の有名な作家がこの世は地獄より地獄的であるという
言葉を残して死んだりもしています。シオランは生誕の災厄、生誕からそもそも呪われていると表現しています。
シオランは言葉も信じておらず、話し合いを拒否し、生誕そのもの(世に生まれ出ること)が呪われており、生には息苦しい無意味な真実と有益なペテンしかないなどおぞましい言葉の山です。
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告白と呪詛 単行本 – 1994/1/1
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80歳代も近くなったシオランが、みずからの老い、そして死に向きあいつつ著わしたこの本が、彼の最後の作品となった。皮肉と毒舌に満ちた断章の連続はあいかわらずだが、ここには暗さ、激しさよりもむしろ、人間の最も暗く醜い部分をも軽やかに嘲笑う枯れたユーモアが漂っている。
入魂の名訳でおくる「シオランの到達点」。
入魂の名訳でおくる「シオランの到達点」。
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社紀伊國屋書店
- 発売日1994/1/1
- ISBN-104314006943
- ISBN-13978-4314006941
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
1960年、日本ならあの「安保闘争」の年、「歴史とユートピア」で多くの共感を与えた彼の、最後の作品となる可能性の高い書。皮肉・毒舌を発しつつも、激烈さや暗さよりいっそ軽みとユーモアが漂う。
登録情報
- 出版社 : 紀伊國屋書店 (1994/1/1)
- 発売日 : 1994/1/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 256ページ
- ISBN-10 : 4314006943
- ISBN-13 : 978-4314006941
- Amazon 売れ筋ランキング: - 66,876位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 47位その他の西洋思想関連書籍
- - 749位思想
- - 847位哲学 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2005年2月14日に日本でレビュー済み
断章で綴られた現代最高の思想書。
また、現代人への警告とも取れるそのユーモアと
インテリジェンスに満ちた言葉の数々は
まさに最強!
人の闇は言葉では尽くせない。
しかし、如実に表したものがあるとするなら
それはこの本に他ならない。
また、現代人への警告とも取れるそのユーモアと
インテリジェンスに満ちた言葉の数々は
まさに最強!
人の闇は言葉では尽くせない。
しかし、如実に表したものがあるとするなら
それはこの本に他ならない。
2021年9月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書はシオランさんが書いた「最後の本」である。
あとがきから引用すると、本書の表題は、
「君主がある者を臣下として認め(させ)た証明文」とその逆、
「臣下がある者を君主として認め(させられ)た証明文」が転じて、
→「同意、承認、許可」
→「自白、自供、白状」
→「破門(カトリック協会)」
→「異端排斥から排斥、激しい非難、呪い、呪詛」
というような『自発的ではない告白(自供)』といったようなニュアンスである。
” わが罪を認めよう、自供をしよう、しかし君たちの罪も論難させてもらうよ ”
といった気分でつけたに違いない、と訳者出口さんは想像している。
訳者から観たシオランさんは、
・晩年はE・Mを棄て、ただのシオラン(断念の果て)
・久しく古代インド思想に活路をみとめている
・が、とてもブッダのところで安心立命できるとは思えない人
・古代インドに救済のきっかけ
・ヨーロッパの血なまぐさい対立構造に首をつける
・第二帝政期、ボードレールのような人間に魅せられる
・指弾型から共感志向型(語り口、語調、シオラン節)
・晩年は直接的な激情ではなく、生活者としてのある種の軽み「飄逸味」を醸し出す
・「齢を重ねた人間が一番恐れること―疑問余地なく、友人が自分より生きること」と
(友情の効力は若いうちのみ)
であり、
本書の現代日本語への訳業を、
” 奇妙にねじれた関係をそのまま映し出す鏡だったといってもよい ”
と記すように、本書は、
「東洋的中庸で慰められない人間の交感、接点の場」
のような位置づけとなっていて、
様々な深淵なアフォリズムが詰まっている。
著者はシオランさんが亡くなる1年ほど前に、
パリのオデオン通りで、ふと、シオランさんらしき人を観ている。
・白髪、中背、やせ型、翁面のような、しわ深い眼のはっきりとした顔、諦念
・「ダントンの台座に立っていたのはシオランさんかも」
それは想像次第といわんばかりに、
狂言回しのような出口さんはわたしたちに語り、
最後に、
「長い間の付き合いだった。これで訳文をつくるものとしては、一応の終止符である」
「だが読者としては、まだまだ初陣、と思うようにしたい」
とシオランさん像について、わたしたちにある種の空白を投げかける。
私自身の本書読後の感想は、
知らない語を、ひとつひとつネットで調べながらで、
何か歴史の復元をしているような感覚ではあった。
古来の消え去った土着文化のような国語を解体しながら、そして、
郷愁、厭世、虚無、充溢、冷笑、飄逸といった空虚を行ったり来たりを体感しながら、また、
小箱に語を詰めては棄て、といった日常で身軽になっていくシオランさんの姿を、
想像することができた。
-------------------------------------------------------------------
1章 存在の縁辺で
2章 切断
3章 幻滅の魔
4章 瞬間と向きあう
5章 激情
6章 忌わしき明察
-------------------------------------------------------------------
【諸テーマ】
【1 性(欲の奥の根底の性)】
【2 ユートピア、オプティミズム(依存化、呪詛)】
【3 シニシズム(犬儒)虚無(空、中道)ペシミズム(厭世)
・(厭世虚無の箱の中にいる1と2、踏まえて冷笑)】
・生誕災厄~死、箱の中は一切が無(虚無)である
-------------------------------------------------------------------
【アフォリズム作家の宿命】
・ある日、気のすむまで煮詰めた断章を白い紙の上に成立させるとき、留保は許されない
・東奔西走する人間―未生以前のものにもう一度なる ”ため” に
・…その時よりも以前のものに、もう一度なるために(崖からとびおりるようにして書く)
・断言こそ必要だ
-------------------------------------------------------------------
【1 性(欲の奥の根底の性)】
・倦怠―恐怖の影を拭い去った不安
・己の失墜の光景―親友または敵どもの心を和ませる
・とこしえ無用―ニルヴァーナの境地
・一生で際立った出来事―不和、決裂―記憶に最期の最期まで残り続ける
・殺人者の心を持たない都会人など想像できようか
・隠語―生気に満ちすぎている―破滅を招く行き過ぎ
・飢渇、汚辱、生への好奇心
・苦居と折り合いをつけようとする傾き―復讐
・生きるとは、かたよることだ。客観的態度は老化現象、自説放棄のはじまり
・生命は反生命を分泌する。この科学的喜劇は微笑ではなく心を嚙み狂おしいまで描き乱す
【2 ユートピア、オプティミズム(依存化、呪詛)】
・聖職者の飯の種―原罪がなければ飢え死に(人は原初から堕落していなかったとすると)
・時流―強迫観念の果てしない袋小路、個我の追跡不可
・酩酊の一形式―高潔さ
・時間の廃棄、死の廃棄―夢の中の闖入者による不都合な不死性
・信仰―科学者の変装、教団の創始者
・宗教の破産―自分宛てに慰めの手紙を書く
・死に瀕した人間―月並みの言葉、自分の評判を汚さずに
・ユーモア撲滅キャンペーン―各種イデオロギー、宗教
・仕事をする―一つの幻想、反無為
・病院への見舞い―信者への逆戻り
・国語に住む―国に住むのではない、祖国は国語
・品位墨守―高潔さ
・復讐の偽装―哲学的省察
・産業の限りなき勝利―希望という概念事体を不信に巻き込む
・成功―内的な均衡喪失
・労働―瀕死になるための不眠症
・新語を創る―思考力衰退の著しい兆候、
・物質―生命への主導権を奪取し罰しようと躍起になる、裏切り、弱みを握る脅し
【3 シニシズム(犬儒)虚無(空、中道)ペシミズム(厭世)】
・呪詛―世の始まりからして呪われている。人は生誕から呪われていることを忘れている
・重大な片手落ち
―無限といった過去の中で自分が無にひとしいものであったとおののくものはいない
―死によって存在界から消える恐怖
・長所については、ごく些細な幻想も抱くことができない
―わたしたちは、わたしたちの限界と欠点を知りすぎている
・世論が喜んで偶像の台座に祭り上げようとしている
―それに敵意を燃やして、わたしたちの凡庸さを、本当の寸法を掴んで話すまいとする
・名付けようも無い脱力(軽薄怠惰で、敗北は深淵まで根を下ろし、卑劣さ、恥と悔恨と曲芸で軽減)
―ついで、頭脳の抵抗限度を超えた解放感がやってきた
・何者も存在していない
―ある種の内容なき充溢以外は。その充溢が「至高のもの」に肉薄するただひとつの手だて
・辛辣な人間になるには―失墜の回数ではなく、失墜の原因。
・ゼロに向かってさかのぼること―人間内実をなす汎用なゼロ、源流をなすゼロ
・すでに失墜している―すべての個人は、あからさまな形で失墜する以前に
・重要、肝要を全く含まない秘密をさがす―ほこりにまみれて歩くこと
・小説家、劇作家―あれこれ変装して自己表現する。
・エッセー ― 1行ごとに自己矛盾を冒すにほかない
・アフォリズム―多少は自由にふるまえる、解体した自己が凱歌をあげる
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あとがきから引用すると、本書の表題は、
「君主がある者を臣下として認め(させ)た証明文」とその逆、
「臣下がある者を君主として認め(させられ)た証明文」が転じて、
→「同意、承認、許可」
→「自白、自供、白状」
→「破門(カトリック協会)」
→「異端排斥から排斥、激しい非難、呪い、呪詛」
というような『自発的ではない告白(自供)』といったようなニュアンスである。
” わが罪を認めよう、自供をしよう、しかし君たちの罪も論難させてもらうよ ”
といった気分でつけたに違いない、と訳者出口さんは想像している。
訳者から観たシオランさんは、
・晩年はE・Mを棄て、ただのシオラン(断念の果て)
・久しく古代インド思想に活路をみとめている
・が、とてもブッダのところで安心立命できるとは思えない人
・古代インドに救済のきっかけ
・ヨーロッパの血なまぐさい対立構造に首をつける
・第二帝政期、ボードレールのような人間に魅せられる
・指弾型から共感志向型(語り口、語調、シオラン節)
・晩年は直接的な激情ではなく、生活者としてのある種の軽み「飄逸味」を醸し出す
・「齢を重ねた人間が一番恐れること―疑問余地なく、友人が自分より生きること」と
(友情の効力は若いうちのみ)
であり、
本書の現代日本語への訳業を、
” 奇妙にねじれた関係をそのまま映し出す鏡だったといってもよい ”
と記すように、本書は、
「東洋的中庸で慰められない人間の交感、接点の場」
のような位置づけとなっていて、
様々な深淵なアフォリズムが詰まっている。
著者はシオランさんが亡くなる1年ほど前に、
パリのオデオン通りで、ふと、シオランさんらしき人を観ている。
・白髪、中背、やせ型、翁面のような、しわ深い眼のはっきりとした顔、諦念
・「ダントンの台座に立っていたのはシオランさんかも」
それは想像次第といわんばかりに、
狂言回しのような出口さんはわたしたちに語り、
最後に、
「長い間の付き合いだった。これで訳文をつくるものとしては、一応の終止符である」
「だが読者としては、まだまだ初陣、と思うようにしたい」
とシオランさん像について、わたしたちにある種の空白を投げかける。
私自身の本書読後の感想は、
知らない語を、ひとつひとつネットで調べながらで、
何か歴史の復元をしているような感覚ではあった。
古来の消え去った土着文化のような国語を解体しながら、そして、
郷愁、厭世、虚無、充溢、冷笑、飄逸といった空虚を行ったり来たりを体感しながら、また、
小箱に語を詰めては棄て、といった日常で身軽になっていくシオランさんの姿を、
想像することができた。
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1章 存在の縁辺で
2章 切断
3章 幻滅の魔
4章 瞬間と向きあう
5章 激情
6章 忌わしき明察
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【諸テーマ】
【1 性(欲の奥の根底の性)】
【2 ユートピア、オプティミズム(依存化、呪詛)】
【3 シニシズム(犬儒)虚無(空、中道)ペシミズム(厭世)
・(厭世虚無の箱の中にいる1と2、踏まえて冷笑)】
・生誕災厄~死、箱の中は一切が無(虚無)である
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【アフォリズム作家の宿命】
・ある日、気のすむまで煮詰めた断章を白い紙の上に成立させるとき、留保は許されない
・東奔西走する人間―未生以前のものにもう一度なる ”ため” に
・…その時よりも以前のものに、もう一度なるために(崖からとびおりるようにして書く)
・断言こそ必要だ
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【1 性(欲の奥の根底の性)】
・倦怠―恐怖の影を拭い去った不安
・己の失墜の光景―親友または敵どもの心を和ませる
・とこしえ無用―ニルヴァーナの境地
・一生で際立った出来事―不和、決裂―記憶に最期の最期まで残り続ける
・殺人者の心を持たない都会人など想像できようか
・隠語―生気に満ちすぎている―破滅を招く行き過ぎ
・飢渇、汚辱、生への好奇心
・苦居と折り合いをつけようとする傾き―復讐
・生きるとは、かたよることだ。客観的態度は老化現象、自説放棄のはじまり
・生命は反生命を分泌する。この科学的喜劇は微笑ではなく心を嚙み狂おしいまで描き乱す
【2 ユートピア、オプティミズム(依存化、呪詛)】
・聖職者の飯の種―原罪がなければ飢え死に(人は原初から堕落していなかったとすると)
・時流―強迫観念の果てしない袋小路、個我の追跡不可
・酩酊の一形式―高潔さ
・時間の廃棄、死の廃棄―夢の中の闖入者による不都合な不死性
・信仰―科学者の変装、教団の創始者
・宗教の破産―自分宛てに慰めの手紙を書く
・死に瀕した人間―月並みの言葉、自分の評判を汚さずに
・ユーモア撲滅キャンペーン―各種イデオロギー、宗教
・仕事をする―一つの幻想、反無為
・病院への見舞い―信者への逆戻り
・国語に住む―国に住むのではない、祖国は国語
・品位墨守―高潔さ
・復讐の偽装―哲学的省察
・産業の限りなき勝利―希望という概念事体を不信に巻き込む
・成功―内的な均衡喪失
・労働―瀕死になるための不眠症
・新語を創る―思考力衰退の著しい兆候、
・物質―生命への主導権を奪取し罰しようと躍起になる、裏切り、弱みを握る脅し
【3 シニシズム(犬儒)虚無(空、中道)ペシミズム(厭世)】
・呪詛―世の始まりからして呪われている。人は生誕から呪われていることを忘れている
・重大な片手落ち
―無限といった過去の中で自分が無にひとしいものであったとおののくものはいない
―死によって存在界から消える恐怖
・長所については、ごく些細な幻想も抱くことができない
―わたしたちは、わたしたちの限界と欠点を知りすぎている
・世論が喜んで偶像の台座に祭り上げようとしている
―それに敵意を燃やして、わたしたちの凡庸さを、本当の寸法を掴んで話すまいとする
・名付けようも無い脱力(軽薄怠惰で、敗北は深淵まで根を下ろし、卑劣さ、恥と悔恨と曲芸で軽減)
―ついで、頭脳の抵抗限度を超えた解放感がやってきた
・何者も存在していない
―ある種の内容なき充溢以外は。その充溢が「至高のもの」に肉薄するただひとつの手だて
・辛辣な人間になるには―失墜の回数ではなく、失墜の原因。
・ゼロに向かってさかのぼること―人間内実をなす汎用なゼロ、源流をなすゼロ
・すでに失墜している―すべての個人は、あからさまな形で失墜する以前に
・重要、肝要を全く含まない秘密をさがす―ほこりにまみれて歩くこと
・小説家、劇作家―あれこれ変装して自己表現する。
・エッセー ― 1行ごとに自己矛盾を冒すにほかない
・アフォリズム―多少は自由にふるまえる、解体した自己が凱歌をあげる
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