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クレイジー・ライク・アメリカ: 心の病はいかに輸出されたか 単行本 – 2013/7/4
メガ・マーケット化する日本の「うつ病」
スリランカを襲った津波と「PTSD」
香港で大流行する「拒食症」
変わりゆくアフリカ・ザンジバルの「統合失調症」
科学的知識の普及か? 善意の支援か?
治療のための研究か? それとも金儲けか?
――アメリカ型の精神疾患の概念が流入して以後、
各国で発症率が急増し、
民族固有の多様な症候群や治療法が姿を消しはじめた……。
4つの国を舞台に、
精神疾患のグローバル化がそれぞれの文化に与えた衝撃と、その背景を追う。
スリランカを襲った津波と「PTSD」
香港で大流行する「拒食症」
変わりゆくアフリカ・ザンジバルの「統合失調症」
科学的知識の普及か? 善意の支援か?
治療のための研究か? それとも金儲けか?
――アメリカ型の精神疾患の概念が流入して以後、
各国で発症率が急増し、
民族固有の多様な症候群や治療法が姿を消しはじめた……。
4つの国を舞台に、
精神疾患のグローバル化がそれぞれの文化に与えた衝撃と、その背景を追う。
- 本の長さ342ページ
- 言語日本語
- 出版社紀伊國屋書店
- 発売日2013/7/4
- 寸法12.9 x 2.4 x 18.9 cm
- ISBN-104314011033
- ISBN-13978-4314011037
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商品の説明
著者について
イーサン・ウォッターズ:『ニューヨークタイムズマガジン』『ディスカバー』など多数の雑誌に寄稿しているジャーナリスト。サンフランシスコに妻子と在住。
登録情報
- 出版社 : 紀伊國屋書店 (2013/7/4)
- 発売日 : 2013/7/4
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 342ページ
- ISBN-10 : 4314011033
- ISBN-13 : 978-4314011037
- 寸法 : 12.9 x 2.4 x 18.9 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 77,482位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年9月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者の精神医学の比較文化論的なアプローチから製薬企業のマーケティング戦略の具体例が生々しく書かれています。精神医学領域が精神病理一辺倒から脳科学として一気に活気付いた時代。医学全体からすると小さな分野ですが創薬業界史上最も爆発的な利益をもたらした分野でもある。それ故に海外の企業や研究者、それ程多くは存在しなかった当時の精神薬理学の当事者へのインタビュー、業界の繋がりも小さな分野だからこそ解りやすい。ほぼ事実というより事実の一部を正確に切り取って淡々と書かれた名著。
2021年8月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
表題に興味を持ち、購入しましたが、精神医療業界の裏側を少しでも知りたいという期待通り、精神医療業界と製薬業界のマーケティング手法が鋭く指摘されており、とても参考になりました。精神医療業界や医薬業界のマーケティング手法として、具体的な製薬会社名や2000年代に日本でそれらの会社が支援者となって開催された会議、広告塔となった日本の精神科医なども実名で書かれています。精神医療は、単なる精神医療業界と医薬業界の利権の絡みだけでなく、非科学的診断の歴史や隔離・収容施設としての歴史から、政治的な意味を多分に含んできた業界だと考えられますが、表題の「心の病」というフレーズ自体にも、疾患の根本原因の追究や生物学的なプロセスの解明を逸らすため、未解明のあいまいな分野として維持しておきたいという悪意が透けて見えます。この書籍では、そういった政治的なプロパガンダの本当の意味、その原因(例えば科学文献や特許にも記載されているような遠隔からの見えないエネルギーの送信技術など)などについては触れられていませんが、精神医療に対する巨大な資本の流れと世界規模のビジネス戦略がマスコミも巻き込んで世論を決定し、精神科医のみならず、研究論文を執筆するような学術業界にまでその影響を及ぼしていることがいくつもの客観的な調査事実から述べられており、大きな動かぬ山となって科学的事実さえ捻じ曲げ得るということがよく理解できます。現在のコロナ禍でも、稀にWHOの資金源や製薬業界の利潤追究を指摘する声がありますが、何が常識を決め、何が世論を誘導し、どのように流行が生まれるのかを考える時、これらの書籍に記されていることを考慮すれば、本質は似たようなものであろうと予想できるかもしれません。
2015年3月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
おもにPTSD(心的外傷後ストレス障害)について実例を取り上げながら書かれています。
結構長い文章なので未だ読破中です。
PTSD関係の文献をお探しの方にはお勧めです。
副題がcrazy like usとちょっと怖いなぁと思う次第です。
精神医学には関与していないものの投稿です。あしからず。
結構長い文章なので未だ読破中です。
PTSD関係の文献をお探しの方にはお勧めです。
副題がcrazy like usとちょっと怖いなぁと思う次第です。
精神医学には関与していないものの投稿です。あしからず。
2016年3月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アメリカ人の著者が、自国における心の病の治療法を、香港、スリランカ、ザンジバルでのそれを通して省みる。
気付かされるのは、グローバル化の元、輸出される「アメリカ流」は、「先進国」の医学ではないことだ。
心の在り方は、社会や文化と深く結び付いている。だから、「アメリカ流」が絶対的ということができない。
加えて、心の問題において「先進国」を自負するのは、驕りである。
著者曰く、欧米人の考え方は、デカルトの心身二元論やフロイトの意識と無意識の二元論に深く影響されて
おり、個人と集団を切り離して考えようとする。これは少なくとも、日本人の考え方とはそりが合わないが、
このことから、「アメリカ流」も「先進国」も、心の問題に関し、普遍性を消失することがわかるはずだ。
読み終わり、危機感をもったのは、「アメリカ流」に迎合する日本のうつ病への対応姿勢と、アメリカの
製薬会社が巧妙にうつ病観を日本に持ち込んだ舞台裏に対しての記述。訳者の言葉を借りれば、うつ病観とは、
「うつ病流行の引き金になったのは、電通社員が過酷な労働によりうつを発症して自殺し、両親が会社を訴えた
事件だという。これにより、過労からうつへの図式が確定され、仕事により疲れを感じたら無理せず精神病院へ
行こう、そして風邪薬と同じ感覚でうつ病治療薬を服用しよう、という流れが強調されていくこととなった。」
となる。
資本主義社会にあって、製薬会社の利益追求が舞台裏にあることは、不思議ではない。でも、それが個人の
人生に与える影響を鑑みるとき、納得はできない。
心の問題の闇は深い。それは、人間の心理にもあることは否定できまい。病を持つものは自分の心理的苦痛を
表現しようとして、時代の医療診断に一致する症状を無意識に生み出そうとすることが指摘されている。
気付かされるのは、グローバル化の元、輸出される「アメリカ流」は、「先進国」の医学ではないことだ。
心の在り方は、社会や文化と深く結び付いている。だから、「アメリカ流」が絶対的ということができない。
加えて、心の問題において「先進国」を自負するのは、驕りである。
著者曰く、欧米人の考え方は、デカルトの心身二元論やフロイトの意識と無意識の二元論に深く影響されて
おり、個人と集団を切り離して考えようとする。これは少なくとも、日本人の考え方とはそりが合わないが、
このことから、「アメリカ流」も「先進国」も、心の問題に関し、普遍性を消失することがわかるはずだ。
読み終わり、危機感をもったのは、「アメリカ流」に迎合する日本のうつ病への対応姿勢と、アメリカの
製薬会社が巧妙にうつ病観を日本に持ち込んだ舞台裏に対しての記述。訳者の言葉を借りれば、うつ病観とは、
「うつ病流行の引き金になったのは、電通社員が過酷な労働によりうつを発症して自殺し、両親が会社を訴えた
事件だという。これにより、過労からうつへの図式が確定され、仕事により疲れを感じたら無理せず精神病院へ
行こう、そして風邪薬と同じ感覚でうつ病治療薬を服用しよう、という流れが強調されていくこととなった。」
となる。
資本主義社会にあって、製薬会社の利益追求が舞台裏にあることは、不思議ではない。でも、それが個人の
人生に与える影響を鑑みるとき、納得はできない。
心の問題の闇は深い。それは、人間の心理にもあることは否定できまい。病を持つものは自分の心理的苦痛を
表現しようとして、時代の医療診断に一致する症状を無意識に生み出そうとすることが指摘されている。
2018年6月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
昨今の脳科学ブームにのせられて、脳内の化学物質の作用を調べれば人間の心が理解できると、何の疑いも持たず、無邪気に信じていた自分を恥ずかしく、又恐ろしく思いました、私にてっとパラダイムシフトになった本です。全てを生物学的要因と決めつけ、単純化し解ったような気になっている人が世の中に多すぎるのではないでしょうか、全ては遺伝子のせいと決めつける風潮には恐怖を感じます。誰もみな人間を機械とみなす世の中にはしたくないはずですが、気づかぬ内に洗脳されていたんだと思います。
2014年3月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いわゆる、”陰謀”話ではなく、丹念な取材をもとに書かれたものです。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)・統合失調症、そして日本のに輸出(?!)された病としてうつ病が取り上げられています。
上記にあげた疾患は、例えば内臓疾患などと違って、血液検査や画像診断といった明確に目に見える、決定的な診断基準があるようでありません。
だからたまに、詐病で向精神薬をもらって不法に売りさばいたり、何らかの保険金詐欺を働いたりという事件があるのでしょう。
そもそも精神構造は、民族・文化・宗教など、様々な要素が複雑に絡み合って作り上げられていくものでしょう。
極端な話、同じ家庭で育った兄弟でさえ、性格も考え方も様々です。
叱られた反発心がやる気につながる子もいれば、委縮してしまう子もいます。
それを、国も宗教も文化的背景も無視した診断やカウンセリングには、限界があるのは当然と思われます。
PTSDの章では、スマトラ大津波の被災地に駆け付けたカウンセラー達の話も出てきますが、我々も無関心ではいられません。
決してカウンセラー達を非難しているのではありません。
『国を問わず人は人』という考え方は分からなくもないですが、災害との向き合い方、死生観の違う相手に、同じカウンセリングや薬を処方すれば解決する・・という考えはちょっと無理があるかと。
うつ病も同じことが言え、最近よく『年々増加の傾向がある』という報道を見ますが、それは本書を読むと疑問が浮かびます。
映画やドラマに出てくるアメリカのセールスマンを想像してください。
エネルギッシュで、自信があって、押しの強いとってもポジティヴなセールスマン・・・
彼らを”標準”にしたら、たいていの日本人は”ウツ”と診断されてしまうのは当然でしょう。
もちろん素人判断は禁物ですが、”うつ気味”だと感じたら、まず日本人は休むことが必要なのではと思いました。
またもし自分や家族が”うつ病”だと診断されても、必要以上に不安になったり心配しなくても大丈夫だと思えました。
こういった情報を知っているだけでも、対処の方法がだいぶ違ってくるのは間違いありません。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)・統合失調症、そして日本のに輸出(?!)された病としてうつ病が取り上げられています。
上記にあげた疾患は、例えば内臓疾患などと違って、血液検査や画像診断といった明確に目に見える、決定的な診断基準があるようでありません。
だからたまに、詐病で向精神薬をもらって不法に売りさばいたり、何らかの保険金詐欺を働いたりという事件があるのでしょう。
そもそも精神構造は、民族・文化・宗教など、様々な要素が複雑に絡み合って作り上げられていくものでしょう。
極端な話、同じ家庭で育った兄弟でさえ、性格も考え方も様々です。
叱られた反発心がやる気につながる子もいれば、委縮してしまう子もいます。
それを、国も宗教も文化的背景も無視した診断やカウンセリングには、限界があるのは当然と思われます。
PTSDの章では、スマトラ大津波の被災地に駆け付けたカウンセラー達の話も出てきますが、我々も無関心ではいられません。
決してカウンセラー達を非難しているのではありません。
『国を問わず人は人』という考え方は分からなくもないですが、災害との向き合い方、死生観の違う相手に、同じカウンセリングや薬を処方すれば解決する・・という考えはちょっと無理があるかと。
うつ病も同じことが言え、最近よく『年々増加の傾向がある』という報道を見ますが、それは本書を読むと疑問が浮かびます。
映画やドラマに出てくるアメリカのセールスマンを想像してください。
エネルギッシュで、自信があって、押しの強いとってもポジティヴなセールスマン・・・
彼らを”標準”にしたら、たいていの日本人は”ウツ”と診断されてしまうのは当然でしょう。
もちろん素人判断は禁物ですが、”うつ気味”だと感じたら、まず日本人は休むことが必要なのではと思いました。
またもし自分や家族が”うつ病”だと診断されても、必要以上に不安になったり心配しなくても大丈夫だと思えました。
こういった情報を知っているだけでも、対処の方法がだいぶ違ってくるのは間違いありません。
2013年10月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
その土地その土地に ある文化を お互いに尊重して、大切にしていきたいものですね。
2013年7月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「メガマーケット化する日本のうつ病」には,SSRIを賛美する精神科医や皇太子妃に投与した精神科医が実名で掲載されており,この分野で日本へ商業主義的治療を導入した多くの大学教授たち(今では権威でもなんでもなくなっているのだが,過去の価値観で動いている人たち)の近視眼的な言動を批判している.ここ15年間どこかおかしくなっていた精神医学・精神医療のもやもやを整理し,誤っていた視点を変えてくれる痛快な読み物,そして騙されつつまじめに臨床をやっている精神科医を覚醒させてくれる良書である.