そもそも経済学のセンセーが書いた本なので、言い回しとかが
すこしぎこちない感じはしますね。そのせいで？？？というこ
とがちょこっとあります。命題が間違いなのか、文言の解釈が
間違いかわからなくなる、と
。
今後気づいた、実際の間違いをなるべく記載していきまね。
p.23 注1.3
任意の実数の集合Eに対して、ある「開区集合」Oが存在
して、ℓ(O) = ℓ^*(E)
が成り立つ
としているのですが、こりゃ間違いです。
（開区集合＝開集合と解釈した場合ですが）
例えば、Eを0以上１以下の有理数全体とし
てやると、有理数全体が加算濃度なので、
ルベーグ外測度はゼロになります。一方E
を含む開集合は当然空集合ではなく、ある
空でない区間を含むため、その外測度は０
ではないです。
で、どう修正するべきかですが、「開集
合O」ではなく、「ボレル集合O」とすれ
ばよいだけかと。これは定理1.11③から自明です。
で、この注をp25のTh1.13の中で使って
ます（開区集合なる、無定義用語が出て
きてますが）。
ただこれこれも、
①Oは「ボレル集合」と変更
②ボレル集合族 ⊆ ボレル集合族の完備化 = （Lebesgue）可測集合族（☜最初の⊆は定義から自明、後の＝は完備化の性質より）
をつかえば簡単に修正できます。
＜追記＞
測度論はむか～し勉強しただけなので、おさらい的にこの本で
も読んでみましたが、結局？？？が無駄に思えて、測度論は
結局定番の本（伊藤清三のルベーグ積分入門）でおさらいし
てます。
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