仕事の関係で企業再生に使える本を探しているうちに本書にたどり着きました。実際に再生に携わっていないと書けないポイントが多く見受けられますので、再生に携わる方には必読の本だと思います。
例えば、SWOT分析を使う例として類書では延々とその技法の解説を行いますが、本書では再生の準備作業のそれぞれの段階で、OT分析あるいはSW分析と使い分けています（P.107）また、余程の大企業でもない限り管理会計の側面が弱く（余計な人員がいないと言う意味では長所？）、分析に必要な情報はなかなか集まらないものです。その際には力づくでデータを作る（P.121）など、実務家ならではの指摘もあります。企業再生は時間との戦いでもありますから、迅速な分析と方向付けが大事だということでしょう。
既に再生に携わっている方には参考になるでしょうし、これから携わる人には格好の教科書になると思います。
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