エコマネー(≒地域通貨)というものは商店街やチェーン店で発行されるクーポンやポイントカードと基本的に何も変わりないのだが「エコ」が付くとなぜか「環境に優しいエコマネー資本主義」になるのだから言葉の魔術というのは恐ろしい。そもそも本来の貨幣とは別にクーポンやポイントカードが流通するのは、環境問題の観点からすれば資源の無駄遣いであることは、日常的に実感できるでしょう。店ごとにクーポンやカードを数え切れないくらい持って収拾がつかなくなっている、ほら、あなたのことですよ。紙やプラスチック、管理コストの無駄遣いの何物でもない。
エコマネーにしたって、自治体がかなりの補助金出して運営されている(お役所は公共事業増やせないもんだから補助金出す大義名分に「エコ」を前面に押し出している気配あり)のが現状ですから、「エコマネーはマネーを駆逐する」なんていえた義理じゃないことは明白ですよ。所詮、独り善がりのお役人の発想、というか新手の利権作りなんて意地悪な見方をしたくなる。
利子がつかないとか、普通の貨幣のように信用創造しないから持続可能だなんて理屈は述べられているけれど、所詮お題目ですよ。著者はエコマネーは草の根の信用・信頼で支えらると主張するが、そもそもマネーとは信頼という不確かなものを担保するために登場したのではなかったか。信頼で人々が交換できるのならエコマネーすら必要ないはずだ。
現実的にエコマネーで事足りる程度の経済活動なら江戸時代レベル(あるいはそれ以下)まで経済を縮小しないとね。全世界の人が宗教的情熱でもってエコマネー教を信じない限り、エコマネーがマネーを駆逐するなんて有り得ませんよ。
近年にあったエンロン事件なんかを例に出してグローバル資本主義の崩壊とか述べられていますが、その後、グローバル資本主義が崩壊したという話は聞きません。
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エコマネーはマネーを駆逐する: 環境に優しいエコマネー資本主義へ 単行本 – 2002/8/1
加藤 敏春
(著)
- 本の長さ424ページ
- 言語日本語
- 出版社勁草書房
- 発売日2002/8/1
- ISBN-104326550430
- ISBN-13978-4326550432
商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
崩壊しつつあるグローバル資本主義に代わる新しい資本主義を提唱。デフレを克服し、持続可能な環境に優しい社会を実現するにはどうしたらいいのか? 「エンデの遺言」が投じた「お金」への問いかけに対する真の解答がここに!
登録情報
- 出版社 : 勁草書房 (2002/8/1)
- 発売日 : 2002/8/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 424ページ
- ISBN-10 : 4326550430
- ISBN-13 : 978-4326550432
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,493,711位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 4,861位経済学 (本)
- - 81,188位投資・金融・会社経営 (本)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2005年6月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2002年10月13日に日本でレビュー済み
どのようにマネーが駆逐されるのか。興味をそそるタイトル。
著者は通産省(現経済産業省)勤務のかたわら「エコマネー」を提唱、普及活動を続けているが、本書ではじめて「エコマネー資本主義」の全体像を明らかにした。その現実化の時期が近づいているようだ。
エコマネーと地域通貨とはどう違うかがときに話題になるが、いくつかの地域通貨の問題点を指摘した部分にはうなづけるものもある。
図版のずれ、誤植・脱字の多さにはずっこける。
著者は通産省(現経済産業省)勤務のかたわら「エコマネー」を提唱、普及活動を続けているが、本書ではじめて「エコマネー資本主義」の全体像を明らかにした。その現実化の時期が近づいているようだ。
エコマネーと地域通貨とはどう違うかがときに話題になるが、いくつかの地域通貨の問題点を指摘した部分にはうなづけるものもある。
図版のずれ、誤植・脱字の多さにはずっこける。