石山さんは、業界のそれとは全く違う基準で家や建物を考えてきた建築家。
70年代のDIYやセルフビルドのブームの時も、いわゆるヒッピー的な社会から離れた自立した生活へのあこがれからそれに取り組んでいたのではなく、もっと本質的なあの生き方、楽しさ、厳しさをベースに家作りを考えていた人とお見受けする。だからこそ、80年代も90年代も、そして21世紀に入ってもその姿勢は変わらない。ここ最近また、DIYやセルフビルド、あるいは自立した生活への傾向が強くなっているように感じるし、私自身もそういう関心を持っているが、ここでまた石山さんの取り組みや視点があらためて輝きを見せる。というよりつねにこの人はこの場所に居て、お前らちゃんと家つくれんのか、しっかりやれよ、とニラミをきかせているように(勝手にですが)感じる。
この本は、石山さんが感銘を受けたり影響を受けた日本のいろいろなセルフな建物たちを紹介している本。石山ファンにはおなじみのネタも多いが、半分写真集的な編集であらためて見直すと、また違う力が湧いてくる。家を建てようとしている友達にプレゼントしたら嫌がられました。
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セルフビルド: 自分で家を建てるということ 大型本 – 2008/5/1
- 本の長さ135ページ
- 言語日本語
- 出版社交通新聞社
- 発売日2008/5/1
- ISBN-104330998084
- ISBN-13978-4330998084
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登録情報
- 出版社 : 交通新聞社 (2008/5/1)
- 発売日 : 2008/5/1
- 言語 : 日本語
- 大型本 : 135ページ
- ISBN-10 : 4330998084
- ISBN-13 : 978-4330998084
- Amazon 売れ筋ランキング: - 702,737位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年12月3日に日本でレビュー済み
他の方が書かれている通り、本を横に持って上下に開く、というのがものすごく読みにくい。
そこに1ページあたり縦書き3段組の本文が書いてあるので
(写真が多いので、ビッチリ3段というページがそれ程無いのが救いですが)
読みにくいこと甚だしいです。
横長の写真が多い為だと思いますが、写真だけ横向きで見てもいいので
普通に製本してくれた方がどれだけ読みやすかったか…
本文も建築家節調のクセのある文体で少しイヤになりました。
でも写真は多くてなかなか魅力的でした。
そこに1ページあたり縦書き3段組の本文が書いてあるので
(写真が多いので、ビッチリ3段というページがそれ程無いのが救いですが)
読みにくいこと甚だしいです。
横長の写真が多い為だと思いますが、写真だけ横向きで見てもいいので
普通に製本してくれた方がどれだけ読みやすかったか…
本文も建築家節調のクセのある文体で少しイヤになりました。
でも写真は多くてなかなか魅力的でした。
2009年6月30日に日本でレビュー済み
大型本で値段も結構なものです。
カレンダーのように縦にめくります。違うな。横にして上下にめくるというのかな。これは写真を最大限大きく載せるためでしょう。
紙は電話帳のような香りがしますが、写真はカラーで豊富です。
雑誌に掲載(連載?)されていたものを集めた本のようです。
紹介されている建築(作品)は28点。会社の製品とかお祭りの舞台とか、建築ではないようなものもいくつか含まれています。
著者は早稲田大学教授です。
本書ですが、これは素晴らしい。
まあ、建築に興味のある人間なら、本書に出てくる建築のいくつかは既知だとは思います。
しかし、美しい大きなカラー写真と著者の解説(想いの記述)はこの本ならではだと思います。
文の方は専門家ならではの構造の解説などはほとんどなく、社会的意味とかの記述が多いですね。
圧倒的多数の人が参加せざるを得ない「お買い物競争」で、異様な高価格の住宅にからめとられてしまいがちな大衆が自由を奪われる不幸、あるいは主体性を失った「お客様感覚」で内なるものにしか興味を持たない現代日本の病理、みたいな。
私も、昨今散見される自殺志願(どうせ死ぬなら歴史に名を残そう)のような無差別殺人者などの根っこは、ここにあるような気がします。豊な社会が生み出した大人の皮をかぶった幼児。
まあ、全員参加の共同作業によって成り立っていた村落共同体が崩壊したので、しょうがないという面も多々あるのでしょうが・・・。
カレンダーのように縦にめくります。違うな。横にして上下にめくるというのかな。これは写真を最大限大きく載せるためでしょう。
紙は電話帳のような香りがしますが、写真はカラーで豊富です。
雑誌に掲載(連載?)されていたものを集めた本のようです。
紹介されている建築(作品)は28点。会社の製品とかお祭りの舞台とか、建築ではないようなものもいくつか含まれています。
著者は早稲田大学教授です。
本書ですが、これは素晴らしい。
まあ、建築に興味のある人間なら、本書に出てくる建築のいくつかは既知だとは思います。
しかし、美しい大きなカラー写真と著者の解説(想いの記述)はこの本ならではだと思います。
文の方は専門家ならではの構造の解説などはほとんどなく、社会的意味とかの記述が多いですね。
圧倒的多数の人が参加せざるを得ない「お買い物競争」で、異様な高価格の住宅にからめとられてしまいがちな大衆が自由を奪われる不幸、あるいは主体性を失った「お客様感覚」で内なるものにしか興味を持たない現代日本の病理、みたいな。
私も、昨今散見される自殺志願(どうせ死ぬなら歴史に名を残そう)のような無差別殺人者などの根っこは、ここにあるような気がします。豊な社会が生み出した大人の皮をかぶった幼児。
まあ、全員参加の共同作業によって成り立っていた村落共同体が崩壊したので、しょうがないという面も多々あるのでしょうが・・・。
2009年2月11日に日本でレビュー済み
セルフビルドとは、半面では「わたしの生き方」の表現である。半面では「わたしのいる環境」の表現である。
二つが統合されるからこそ、セルフビルドという不安定な微振動を繰り返しながら安定する均衡状態が成立するものだと思う
少子高齢化による職人人口の減少
コンパクト化される行政
ストック型社会へ移行
環境問題
逃れられない問題は、自立する自己責任の世界を示唆する。
その道徳観はまさにセルフビルダーの道徳観に合致する。
本書のはじめにも書かれているが
以前の日本には、セルフビルダーとしての高度な能力が一般人レベルにまで浸透していた。それが、経済成長による急激な建築生産と生産技術の向上による専門化の促進、そして社会全体の専門化と分化による総合的技術の解体によって失われた。しかし、ようやく麻薬の効果が薄れて、その状況が特殊な状況であったことに気付き始めた。
建築が必ずしもセルフビルドされる必要性は全くないと思う。しかし、そのような観念を持った上での選択であるべきだ。それを考えない建築家は患者の死に方を考えない医者と同じのように思える。
本書は、セルフビルドのガイドブックであると同時にそういう大事なことを教えてくれるように思える。
二つが統合されるからこそ、セルフビルドという不安定な微振動を繰り返しながら安定する均衡状態が成立するものだと思う
少子高齢化による職人人口の減少
コンパクト化される行政
ストック型社会へ移行
環境問題
逃れられない問題は、自立する自己責任の世界を示唆する。
その道徳観はまさにセルフビルダーの道徳観に合致する。
本書のはじめにも書かれているが
以前の日本には、セルフビルダーとしての高度な能力が一般人レベルにまで浸透していた。それが、経済成長による急激な建築生産と生産技術の向上による専門化の促進、そして社会全体の専門化と分化による総合的技術の解体によって失われた。しかし、ようやく麻薬の効果が薄れて、その状況が特殊な状況であったことに気付き始めた。
建築が必ずしもセルフビルドされる必要性は全くないと思う。しかし、そのような観念を持った上での選択であるべきだ。それを考えない建築家は患者の死に方を考えない医者と同じのように思える。
本書は、セルフビルドのガイドブックであると同時にそういう大事なことを教えてくれるように思える。