日本でいかにして映画を撮影し、興行的に成功させるかを熱く綴った本。
どうやって予算を獲得し、チケットを撒くか。そのためにはどういう作品が望まれているのか等、また著者が俳優なので撮影現場の詳しい解説がされている。
1993年に書かれているので、角川春樹の事件や伊丹十三のことなどが出てくる。北野武はまだ高く評価されていなかったが、著者はこの頃から才能を感じていたようだ。
最後の章がなかなか興味深い。
『男はつらいよ』や『釣りバカ日誌』のような映画を観に来る客は保守層だと分析し、やくざ映画を支えていたのも保守層だという。
別にそれを否定するわけではなく、そういう層をうまく掴むには……と話を続けていく。
残念ながら、著者は映画監督としてはあまり評価されなかった。この本に出てくる「最近撮った映画」とは『やくざ道入門』のことのようだが、これも今では観ることは難しい。
この本が書かれてから20年以上たち、邦画界の様子もいくらか変わっただろう。
著者が健在だったらどのように評したか、聞いてみたいものだ。
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一言いうたろか―新伍の日本映画大改造 単行本 – 1993/9/1
山城 新伍
(著)
ダブルポイント 詳細
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社廣済堂出版
- 発売日1993/9/1
- ISBN-104331504212
- ISBN-13978-4331504215
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
こんな邦画に誰がした! 映画会社を、監督を、スタッフを、観客を、斬って斬ってきりまくる渾身の書き下ろし。
登録情報
- 出版社 : 廣済堂出版 (1993/9/1)
- 発売日 : 1993/9/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 224ページ
- ISBN-10 : 4331504212
- ISBN-13 : 978-4331504215
- Amazon 売れ筋ランキング: - 647,620位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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