『ブラッド』がヒットした小説家(実は盗作)が主人公ですが、作中の描写を読む限りでは倉阪鬼一郎の『ブラッド』とは関係ないようです。
とある新興宗教団体が(副業で?)やっているマンションに住む小説家・唐崎が出会う死別した元恋人・洋子の亡霊とマンションの秘密などを、ホラータッチで描いたミステリー。
128ページの洗脳の描写は読んでいる我々もその気分も味わうことができる、まさに文字によるサブリミナル効果。さすが文字使いの倉阪鬼一郎だけのことはあり、一見の価値あり。
文字を使った仕掛けは随所にあって楽しめるし、プロローグが反転する構成も効いています。個人的には新築のマンションにゴキブリが出てくるというのが巧い!と思いました。
ホラーの趣向満載でありながらミステリーとしての結構も備えている作者らしい佳作。『青い館の崩壊』に近い雰囲気といえば分かるでしょうか。
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死の影 (広済堂文庫―異形招待席) (廣済堂文庫 く 6-1) 文庫 – 1999/6/1
倉阪 鬼一郎
(著)
- 本の長さ281ページ
- 言語日本語
- 出版社廣済堂出版
- 発売日1999/6/1
- ISBN-104331607585
- ISBN-13978-4331607589
登録情報
- 出版社 : 廣済堂出版 (1999/6/1)
- 発売日 : 1999/6/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 281ページ
- ISBN-10 : 4331607585
- ISBN-13 : 978-4331607589
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,648,282位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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1960年1月28日、三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。三重県立上野高校、早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。
在学中に幻想文学会に参加、1987年、短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は230冊を超える。俳句、短歌、散文詩の短詩型文学、翻訳、油絵、作曲なども手がける。
[受賞歴]第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)、第10回日本歴史時代作家協会賞文庫書き下ろしシリーズ賞(2021年)。
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