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スティグリッツ早稲田大学講義録グローバリゼーション再考 (光文社新書) 新書 – 2004/10/16

藪下史郎 (著), 荒木一法 (著)

4.3 23個の評価

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購入オプションとあわせ買い

アメリカだけが豊かになるシステム
グローバリゼーション――解決策はどこにあるのか？

「非対称情報下の市場経済」の研究によりノーベル経済学賞を受賞し、現在も精力的に世界政治経済システムに警鐘を鳴らし続けているJ・E・スティツグリッツ。早稲田大学で多くの聴衆を魅了した、彼の歯に衣着せぬ情熱的な講義を収録すると共に、その裏側にある理論的背景を丁寧に解説する。グローバリゼーションが人々の反感を呼び、不平等が生じ続けているのはなぜか。IMFが推奨する自由化政策の矛盾と、アメリカ型資本主義の問題点を明らかにし、相互依存が深まる世界における国際機関の改革を訴える。
――新しい政治経済システムを構築するための貴重な論考である。

◎世界経済をダメにしたのは誰だ？　IMFの大間違いを斬る！
誰の目からも明らかなように、途上国においては、情報は不完全であり、また、市場は不完備です。「そのような環境では、市場の失敗が非常に起こりやすいので、市場には限界がある」と経済学では訴えていたのです。にもかかわらず、IMFは「市場は完全なのだ」と市場を賛美し、市場原理主義の伝道を続けたのです。本当に奇妙なことが起こったと言わざるをえません。〈講義録より〉

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ISBN-10

4334032729
ISBN-13

978-4334032722
出版社

光文社
発売日

2004/10/16
言語

日本語
本の長さ

200ページ
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登録情報

出版社 ‏ : ‎ 光文社 (2004/10/16)
発売日 ‏ : ‎ 2004/10/16
言語 ‏ : ‎ 日本語
新書 ‏ : ‎ 200ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4334032729
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4334032722

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卵焼き

ＩＭＦって何のためにあるの？

2013年11月30日に日本でレビュー済み

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スティグリッツはＩＭＦを決して全否定しては居ませんが、彼によればＩＭＦの設立目的からはほど遠い働きしかしていないようです。

2013年10月11日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

(新しい知を求めておられる方々のために、レビューというより、私自身の感想を含めた簡単な紹介文を書くつもりであります。)

本書は2004年に早稲田大学にて行われたスティグリッツ教授の講演会の演説(1章)、その簡単な解説(2章)、そしてスティグリッツ教授の経済学を理解するための最小限の概要(3章)で構成されています。
主に教授が考えるグローバリゼーションの意味とIMFの経緯(両方とも負の)について書かれ、ある程度納得のいく内容でした。
3章のほうは主に経済学の概念(市場の失敗)の概説になっておりますので、基本的な経済学理論の知識がない方は一度経済学の基本書を一読してからだと理解が深まるでしょう。
現在(2013年)にも当てはまる内容なので、読んで損はないと思います。

2016年5月26日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

スティグリッツ氏の本に興味があり、まずは薄い本を読んで読んでみようと購入。

ほとんどすべて市場ににおいて情報は買い手、売り手に公平ではない。その結果、効率的な資源配分がなされず市場は失敗してしまう。そうならないために、政府による市場へ適切な介入が必要であるとスティグリッツ氏は述べている。
また、介入の失敗についても、IMFの行動と構造の面から分析がなされていた。

スティグリッツ氏の講義録の後に、著者による解説がなされているため初心者にも分かりやすい内容となっている。

グローバル政治経済学の入門としてはよい本だと思う。しかし、この知識を身につけて、自分がこれからどう考えるべきか、どうすべきかなどこれからの行動変容につながるような本ではない。

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ぴよ

グローバリズム懐疑、どこを見るべきか

2008年10月24日に日本でレビュー済み

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さらっと読める良い本です。
国内の諸報道ではほとんど見えて来ない部分を、解りやすく説明してくれています。
折りしも円高･国内株化下落の著しい昨今、ソレは何故起きたか？を大きな流れの中で考える上でも参考になります。(S&L破綻、クリントン政権後半以降の動きなど)
そしてIMFについて。ここからは〜既にIMFも世界銀行も良くない報道(ゴシップ系)はあれこれなされた後ですが、著者の真骨頂と言えるでしょぅ。
グローバリズムへの懐疑、どこを見るべきか、一助になると思います。
だがしかし、これは1つの視点として、全てを鵜呑みにせず、世界の金融情勢を観る眼を養いたいなぁ、と個人的には思っています。

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tomov

国際金融機関、内からの改革を学生に呼びかけ

2005年2月8日に日本でレビュー済み

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グローバリゼーションによる功罪、
世界が抱える「貧困」の構造的な問題点を非常にわかり易く示してくれていると思った1冊。
イデオロギーや利害によるグローバリゼーション批判ではなく、「現実」を見据え「理論」に裏付けられた問題点提示は説得力が違う。
教授ならではのＩＭＦ内部情報やマハティール首相とのやり取りなどが興味深かった。
なぜ、スティグリッツがダボス会議でなく世界社会フォーラムに参加するかが納得できた。
決めはIMFの意思決定過程の民主化と透明化という極めてまっとうでシンプルなIMFガバナンス改革提言。会心の一冊。

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shibchin

非対称情報理論の背景がわかった

2008年3月12日に日本でレビュー済み

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なぜか、『非対称情報の経済学』とスティグリッツ先生に関する本を立て続けに読んでしまった。それも良かった。『非対称情報』で理論を勉強して、『講義録』で理論の背景を知ることが出来た。

『非対称情報』のレビューで理論について多少の不満を述べた。本書を読んで、非対称情報理論は新古典論者＝市場主義者に対する論争、それも実際の経済政策を決定する極めて政治的な論争の武器＝理論武装として用いられ発展してきたのだと感じた。

『非対称情報』を読んで、モデル系が単純すぎるんじゃないかとの感想を持ったが、それは論争のためには、市場主義者が用いているモデルに一つだけ要素を持ち込むだけで、「市場の失敗」が簡単に生ずること、たった一つで十分だと言うこと、が重要なのだろう。政策論争はしろうとさん（まあ、有り体に言えば、不勉強な政治家やメディア人）を相手にしないといけないので、出来るだけ単純なモデルでないといけないのだ。

これって、経済学の発展にはかなり足かせになってるのではないかとも思う。

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道端

グローバリズム、というか、IMF批判

2009年11月1日に日本でレビュー済み

ノーベル経済学賞を受賞したスティグリッツ氏による「国際金融機関の役割-成功と失敗、および改革への提言」と題された講演と、彼の考えの背景を解説をくっつけた本である。

グローバリズムとその批判が隆盛を極めた時期に出された本なので、タイトルにも「グローバリゼーション」の文字が躍っているが、ほぼすべてIMF批判であり、IMF流グローバリゼーションの批判である。この講演は、一般向けの1時間、90ページばかりのものなので、象徴的な話に多くが割かれて、IMFの拙さばかりが目立つが、これをもって、グローバリゼーションを矮小化してしまっては、スティグリッツを誤解することになる。講演後の質疑応答のところで、質問者が日本を引き合いにだしたところ、「日本は、グローバリゼーションによってかなりの恩恵を受けている」と切り返されてしまったように、途上国目線でのIMF流グローバリズム批判であって、日本で言われているグローバリズムともグローバリズム批判とも対応していないことに注意が必要である。

スティグリッツの他の単行本をすでに読まれた人にとっては、得るものは多くないであろう。

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池田龍二

グローバリゼーションを理解するに最適。

2004年10月29日に日本でレビュー済み

制度上の規制緩和や自由化によって、国家間の労働や、財・サービスや資本の移

動が活発になり、自由な市場経済が推し進められ、各国の経済の潜在的な経済力

が最大限に引き出される理想的な状態。

浅学非才な私はそんな風に「グローバリゼーション」というものを理解していた。

それが、１９９９年のシアトルラウンドでのスターバックスへの攻撃という身近な

題材でみごとに打ち砕かれた。

「スターバックス」は貧困国から安くコーヒーを買い叩き、不当な利益をあげて

いるというＮＧＯの主張に戸惑いを感じていたが、今この本を読んで、当時のこと

を思い出し、頑迷な頭が少しクリアになった。

他の方も触れられている通り、この本は３部構成で、１部が早稲田大学のＣＯＥ

（Center Of Excellence)プログラムに招かれたスティグリッツ教授の講義録、

２部が荒木助教授による講義の解説、３部が藪下教授によるスティグリッツ教授

の経済学とはなにかという噛み砕いた解説と成っている。

１部も注釈や図表などで、最新の経済学の初心者たる私にもよく理解できた。

非対象情報の経済学でノーベル賞を受賞したスティグリッツ教授の業績に触れる

のには最適の一冊ではないでしょうか。

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