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自由という服従 (光文社新書) 新書 – 2005/1/14

3.7 5つ星のうち3.7 28個の評価

なぜ人は権力に従ってしまうのか?――それは誰もが「自由」だからです

「自由だからこそ、人は権力にとらわれていく」「自由でないことが問題なんじゃない、自由であることが問題なんだ」――そういった直感を、学問というフィールドで表現することはかなり難しいことでした。いくら理屈を積み重ねてもなかなか周囲の人に理解してもらえず、自分は何か決定的な思い違いをしているんじゃないか、そう思うこともありました。そういう試行錯誤を二〇年近く繰り返してきたわけですが、それだけ年を重ねると最初は直感でしかなかったものの姿も、かなりクリアになってきたように思います。この本は、そうやってみえてきた姿を、できるだけわかりやすく説明しようとした結果の産物です。(「はじめに」より抜粋)

◎四つの事例を元に「自由と権力」について徹底的に考える
■「理由なき服従」
 W杯におけるトルシエ監督と中田英寿、中村俊輔の関係について
■「抵抗する、という服従」
 男子社員の横暴に対するOLの抵抗について
■「自由恋愛、という支配」
 “キスやSEXの誘いは、なぜかいつの時代も男から”について
■「一人前になる、という服従」
 建築労働者が一人前になる過程について

商品の説明

著者について

著者は1965年メキシコ生まれ。東京大学文学部社会学専修課程を卒業後、東京大学大学院社会学研究科社会学Aコースに進学。博士(社会学)号を取得する。
現在は学習院大学法学部教授。専攻は社会理論・数理社会学。著書として『理解できない他者と理解されない自己 寛容の社会理論』(勁草書房)、『自由の社会理論』(多賀出版)、共著として『岩波講座現代社会学別巻 現代社会学の理論と方法』(岩波書店)などがある。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 光文社 (2005/1/14)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2005/1/14
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 228ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4334032869
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4334032869
  • カスタマーレビュー:
    3.7 5つ星のうち3.7 28個の評価

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数土 直紀
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カスタマーレビュー

星5つ中3.7つ
5つのうち3.7つ
28グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2005年1月18日に日本でレビュー済み
自由は「服従からの解放」として、いわば服従の対概念のように捉えられるのが一般的ですが
著者は「自由」の概念と「服従」の概念が必ずしも対になるものではなく
むしろ密接に結びついていることを、サッカー選手と監督の関係、
総合職と一般職の関係、男女の自由恋愛、建築労働者になる過程などの
具体的事例をモデル化して分析しています。
私たちが目に見える権力者によって抑圧されているわけではなく自由だからこそ
その選択が他者の評価の対象となり、それに対する反応がある、
そしてその他者ははっきりと捕らえることができるわけではなく、自分が主観的には合理的に振舞っているようでも、
一歩離れて第三者の目で評価すると、そこに服従が存在してしまう。
すっきりと整理された議論であっという間に読んでしまいました。
とても面白い本です。おすすめの一冊です。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2005年3月26日に日本でレビュー済み
 表題からはエーリッヒ・フロム著「自由からの逃走」(東京創元社)のような内容を予期していたのですが、本書が言う「自由」はフロムの使い方とは少々異なっていました。本書では「独裁的な国家権力や強大な社会的権威から解き放たれた状態」を指す言葉としては使われていません。もう少し緩い意味合いで、「自主的な判断に基づいて制限のない行動をとれる状態」という程度のものです。その点をまず頭に入れて読み始めないと、「自由」という言葉が持つ重厚な響きと本書が取り上げている対象の軽さと間に見られる齟齬に戸惑いを覚えるかもしれません。
 「服従」という言葉も、本書で取り上げているような内容を指すには大仰な気がします。これも本書は「周囲の意向を気にして行動する状態」といった意味合いです。
 本書の内容すべてに合点がいくとは思いません。例えば男女の「恋愛市場」を論じた章は小首を傾げながら読みましたし、OLの行動規範を追った章は旧聞に属すると感じました。私の勤務先もそうですが、OLという正社員は派遣労働者などに置き換えられつつあります。そうした非正社員はOLと異なり、きちんと仕事をしない場合は容易に取り替えられるわけです。本書が分析するOL社会とは異なる状況が今や日本の職場には広がっているのです。
 それでも最終章は多くの人々にとって福音的要素を含んでいると私は考えます。
 現代日本に暮らす人々は本書が指す意味での「自由」な存在であるかに見えます。にもかかわらず周囲に雷同していく「服従」的行動をとるのは、「自分の中にしか存在しない他者という幻影によるもの」に過ぎないと著者は指摘します。そのことが認識できていない人々にとって、この本は日ごろの不自由さを打開する<糸口>を与えてくれる可能性があるかもしれません。あくまで<糸口>でしかないにしても、その点は評価できると私は考えます。
16人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年4月11日に日本でレビュー済み
必ずしも引用される例は適当とは言えない。中村俊輔とトルシエの関係や、恋愛自由市場の例など。例えば恋愛自由市場で相手に拒絶され自己を否定するようになるとしてもかつてのお見合いや許嫁が主流だった時代、相手に拒絶されればやはり自己否定に向かったのではないだろうか。とはいえ他のレビューアーの方も言うように最終章は考えさせられる。他者に完全に理解される状態など確かにおぞましい。ただ本書を読む人の志向は逆になるのではないだろうか。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2005年3月18日に日本でレビュー済み
本書のメッセージは(肉体的・精神的)引きこもりの人たちに向かってこそ効力を発揮するのではないかと思いました。つまり、己の心の扉を固く閉ざし他者を想像の中で厄介な存在として捉えているあなたの思考は、実は自由であるべく服従を容認しているのだと。その服従は社会構成員になるよりも家族の一員であり続けたいと願うあなたの心の発露なのだと。これを単なる甘えとして退けることは容易ですが、その想いが純粋さを増すにつれ当の家族にとっては踏み躙り難いものになっていくことを考えると問題は早々に解決しそうにありません。
他のレヴュアーの方が仰るとおり、頭から読もうとすると挫折します。結論を先に知っておいてから筆運びに沿って目先の問題に如何に適用するかを考えつつ読まれると良いと思います。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2005年2月28日に日本でレビュー済み
 <自由を「制約からの解放」と捉えるのは甘い! 自由と服従は表裏一体なのだ!>という主張が本書の柱。
 まず予備的議論として扱われるのが「理由なき服従」。ゲーム理論の枠組みで考えたとき、客観的視点からは合理性がないが、確率を盛り込んだ主観的計算を行うと合理的であることがわかる、というタイプ。サッカーの監督と選手の力関係が例として取り上げられる。次に「抵抗する、という服従」。一般職OLの職場戦略が取り上げられ、男をコントロールしているようでいて男女差別構造を再生産してしまう「意図せざる結果」を扱う。
 そして本書の主題、「自由であることの服従」。最初の例は、自由恋愛市場において各自が自由に行動するにもかかわらず、進化的プロセスによって男女の文化的差異の制度が均衡点となり、抜け出せなくなる話。次は建築労働者の例で、一人前の自由な労働者になるために、この職種固有の文化に服従してしまう話。
 以上の例示によって「自由が無条件で望ましいわけではない」ことを主張するわけだが、はっきり言って話がバラバラ。「自由」「服従」という言葉も、その場その場でさまざまな意味で用いられており、一貫性がない。両者の結びつき具合も同様で、こじつけめいている。おそらく著者は、最初に「自由と服従は表裏一体」という結論から出発しており、この結論を補強できそうな例を手当たり次第に寄せ集めたのではないか。とくにOLの例と建築労働者の例は他の研究者の論文などにもとづいており、いかにもお手軽な仕事振り。元の研究のほうが面白そう。
 最終章では、自由が服従となってしまう原因を「他者の中で生きている」という私たちの生存の条件に求め、さらには「私の中の他者の幻影」からの解放を呼びかける。他者そのものと相対することに希望がある、と。いいんだけど・・・
 「聞いたようなキャッチーなフレーズ」と「地味で手堅そうな語り口」で織り成された、無内容な一冊。
18人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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