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黒山もこもこ、抜けたら荒野 デフレ世代の憂鬱と希望 (光文社新書) 新書 – 2008/1/17

3.5 5つ星のうち3.5 12個の評価

「なんとなく不公平だ」「なんとなく真面目に努力しても報われない」「なんとなく以前よりも社会がぎすぎすしている」----現在、社会の気運として「体感格差」は確実に上昇している。この現状は、一体、何を意味しているのか。中原中也賞受賞、気鋭の30代女流詩人が、その「正体」を鋭く分析する。
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商品の説明

著者からのコメント

ここで述べたいのは単なる「世代論」でもないし、ましてや近年流行りの「階層論」の類でもない。しいて言えば、私の生まれ育ちがひどく凡庸であるがゆえに浮かび上がってくる「高度成長期後の日本社会の幸福史」を主観と俯瞰の両方を交えつつ記録しておきたい、というものである。

著者について

水無田気流(みなしたきりう)
1970年神奈川県生まれ。詩人・社会学者。ポスト高度成長期の典型的な郊外生活者として育つ、はずが、小学校は桑畑の真ん中、中学校はビニールハウスと牛小屋に囲まれ、高校は牧場の横、春先には学校に暴れ牛が出没すると言う動物ワンダーランドな環境でひたすらガサツに育つ。早稲田大学大学院社会科学研究科博士後期課程単位取得満期退学。現在、詩の創作活動の傍ら、東京工業大学世界文明センターのフェローとして講師を勤める。2003年、第41回現代詩手帖賞受賞、2006年、詩集『音速平和』で第11回中原中也賞受賞。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 光文社 (2008/1/17)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2008/1/17
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 230ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4334034349
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4334034344
  • カスタマーレビュー:
    3.5 5つ星のうち3.5 12個の評価

著者について

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水無田 気流
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カスタマーレビュー

星5つ中3.5つ
5つのうち3.5つ
12グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2008年1月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
出版社の内容紹介を見ていると、真っ当でかつ最近ありがちな格差や世代論かと一瞬思う。「中原中也賞受賞、気鋭の30代女流詩人」と書いてあり、若干身構えてしまう。がしかし、読み始めると同時に、その印象は大きく変わる。

ありていに言えば、本書は「自分語りエッセイ+社会評論のエッセンス」とも言うべき内容である。そして、良い意味で期待を裏切り、滅茶苦茶面白いのだ。もっと言うと、「自分語りエッセイ部分」の方が打点もインパクトも圧倒的に高い。神奈川の郊外に育った少女がどう生きていってどんな大人になっていったか、そのリアリティのある日常がユーモアたっぷりに書かれている。僕からすると、自虐と教養とサブカルと素直な自己開示のブレンドが絶妙にツボであった。

「平凡な家庭で育ちバックボーンとしてのドラマを持たないが、なぜか群れることができず、マイナー志向の文化系体質。でもなんとか生きてます」そんなヌルい属性を持つ読者にはたまらない一冊。いや、そんな限定された読者のみならず、万人にオススメの一冊だ。
25人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年8月25日に日本でレビュー済み
1970生まれの著者の書いた,高度成長期後の日本の幸福論.
消費社会爛熟期の80年代が10代のすべて,
バブル崩壊後のいわゆる失われた10年が20代で社会への出発点,
戦後日本の経済社会の変容によって割りを食った個人史を開陳する内容.

黒山もこもこ,とは,遊び,就職,どこにいっても人混みで,人混みの後頭部がもこもことある様子
抜けたら荒野とは,例えば以下のような状態.

今日のワーキング マザーの姿は,
母としては,家族の世話に滅私奉公すること,
労働者としては,サービス残業も辞さずに会社に滅私奉公すること
を両方同時にこなさなければならない圧力を日々身に受けている状態.
それでいて,専業主婦の状態が,普通の暮らしと,半ば無意識に感じていて
こんなにも頑張っているのに普通に暮らせていないと感じている状態.

保育所への入所条件に,現在働いていること,その他の厳しい条件があり
働くために保育所を確保したいのに,働く前なので条件を満たせず
子供をあずけられないという状態.

お見合い結婚で,バブルの狂乱時代を,子の産み育てに捧げた母親は
子供の自分に,好きな仕事をして,自分で生きていく力を身につけなさい
結婚なんかつまらないわよ,と,上記のような荒野に進んで我が子を送り出す状態.

高度成長期の輝かしい「普通」が,ほころびを見せている今日においてもなお
「普通」でなければ,幸福にはなれないと,思い込まされ
晩婚,非婚,非正規雇用など,普通になれていないのは,
コミュニケーション能力の不足のためだなどと
自己責任に転化される状態.

こりゃ,確かに,荒野と言える.

詩人らしい指摘もある.以下のような.

思考せずにスマホの返信を繰り返すという行為,いや,もっと言えば
相手の「テンション」に瞬時に合わせる「だけ」の
コミュニケーション スキルを駆使し続けることは,
言葉と思考と感性との間に築かれた,
自分なりのバランス感覚の保持を困難にする.

また,サンデルが挙げた問題も取り上げている.

例えば,自殺しようとしている人を止める場合,
あるいは援助交際する女子学生を止める場合,
「自分の命(身体)なんだから,自分でどうしようと勝手」
だと言われてしまったら,どうすれば良いのか?

道徳に基づき,止めることは可能だが
道徳が集団内で共有されていない場合は,効力がない.
「はぁ?おばさん,何言っての?」
と言われたら,もはや効果は無いのである.

今の日本で通底している「自由」は,
漱石の言った「私の個人主義」ではない.

他者の自由の尊重もなければ,権力を持つことへの義務も,
金力をもつことへの責任も,何もかもない.
あるのは,しいて言えば,「個人の私主義」とでも言うべき現象である.
「私」が大切,ほかには何もない.

俯瞰すれば,イギリス発,アメリカ育ちのこの徹底した自由への志向は,
義務や責任といった側面をそっくり忘れられ,現在暴力的な様相すら見せている.
なぜならグローバリゼーションのなかでふるわれる他者への暴力は,
相互に顔が見えず名前ももたないからだ.

サンデルは,コミュニティと切り離した完全自由な個人など
現在の社会においても,幻想なんだと丁寧に説いたが
本書は,現在の社会では,事実上,コミュニティと切り離した完全自由な個人
が現象として成立してしまっているという問題提起で止まっている.
本書最後の一文は,敵は,日常にあり.
2008年3月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者はバブル期に乗り遅れて就職氷河期に直面した経験を持つ三十代の女流詩人。著者自身は自分の世代をデフレ世代と呼ぶ。本書はこのデフレ世代を含め、現代に住む人々の"幸福"のあり方を静かに論じようとしたものらしい。「らしい」と言うのは、著者の論旨が不鮮明だからである。

文章力は商売柄一定レベルを超えており、ユーモア味も巧みに取り入れている。が、表面的な爽やかさとは裏腹に何を言っているのか理解できないのである。私は残念ながら著者の現代詩を読んだ事はないのだが、詩の方もこの程度なのかと思わせる。色々書いているが結局、自分が生まれたタイミングが悪く、就職氷河期に直面してしまった事が運のツキで、現代の日本には個人の能力でその運を変える仕掛けは無いと愚痴をこぼしているだけである。自分の現代詩が世間に理解されないと嘆いているが、この程度の感性と思想性では当然だろう。世代間の観点の違いにも触れているが、世代が違えば観念が異なるのは当たり前。また、TVの普及と活字文化の衰退を関連付けているが、諦め過ぎで、「TVを吹き飛ばす程の現代詩を書いてやる」くらいの矜持が必要なのではないか。更に、著者は知らないのかもしれないが、戦後の高度成長路線は切れ目無く続いた訳ではない。私が就職する時はオイル・ショックの直後で、バブル崩壊期と同程度の就職氷河期だったのだ。「自分一人が不遇だ」と言う考え方は不毛そのものである。コミュニケーションの問題で、先程のTVやケータイの話は出て来るが、インターネットが論じられないのも不満が残る。四章の後半はオタク少女の礼賛で大人が書いたものとは思えない。

そして一番の関心事、これだけボヤキ続けておいて、著者が旦那と子供を持ちながら、詩人を続けられると言う恵まれた環境に居られる理由が一切語られないのである。この経緯を詳細に綴った方が余程読者のためになったであろう。結局面白いのは題名だけだった。
28人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年11月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
自身の半生を、社会学的視点から、おもしろおかしくコラムにしてしまった本ですね、これは。30代のインテリの希望・悩み・不満・不安が手に取るようにわかります。一読をお薦めします。
ただ、いくつか気になる点も、、、。
1) 欧米文化圏がロー・コンテクストと言い切ってしまっています。欧米でも空気読みますし、言語の背景の深さは日本語よりはるかに深いです。日本語の曖昧さ、日本語の擬態語のもつ幼児性などにも触れずに、日本がハイ・コンテクストと二元論で決め付けるのはいかがなものかと。
2) 「海外へ安い人件費を求めて出て行こうとする企業には、その安い人件費分のうまみを社会に還元して余りあるだけの税率をかければいい」というクローズはいただけない。経済のグローバル化を理解できていない。法人税率の安い国に本社を移転する時代である。日本が法人税率を上げたら、アメリカの後を追い、現在進行中の産業空洞化が加速するだけである。経済学も、お勉強しましょう。
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