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〈宗教化〉する現代思想 (光文社新書 356) 新書 – 2008/6/17

3.7 5つ星のうち3.7 56個の評価

プラトン以降の西欧哲学・思想史において、"すぐれた哲学・思想"と思われているものが、いかに擬似宗教(形而上学)化の危険性と隣り合わせにあり、そのことが哲学者・思想家によってどのように問題化され、論じられてきたのか。
本書では、現代思想に特に強い影響を与えたハイデガー、アーレント、デリダなどの論考をてがかりに、思想史の概観を試みる。
新興宗教体験を持つ著者だからこそ、現代日本の思想界に、"生き生きとしたラディカルな思想"を中心とした「真の共同体」を求めるかのような、擬似宗教化の風潮が生じていることが分かるのである。
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商品の説明

著者について

仲正昌樹(なかまさまさき)
1963年広島県生まれ。東京大学総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程修了(学術博士)。現在、金沢大学法学部教授。社会思想史・比較文学専攻。著書に『ポスト・モダンの左旋回』(世界書院)、『「自由」は定義できるか』(木星叢書)、『知識だけあるバカになるな!』(大和書房)、『「不自由」論』(ちくま新書)、『「みんな」のバカ!』『日本とドイツ 二つの戦後思想』(以上、光文社新書)、『集中講義! 日本の現代思想』(NHKブックス)、共著に『日常・共同体・アイロニー』(双風社)、『現代思想入門 グローバル時代の「思想地図」はこうなっている!』(PHP研究所)などがある。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 光文社 (2008/6/17)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2008/6/17
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 280ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4334034594
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4334034597
  • カスタマーレビュー:
    3.7 5つ星のうち3.7 56個の評価

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仲正 昌樹
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2020年6月15日に日本でレビュー済み
kindle unlimitedの対象というだけで大した期待感もなく読み始めた。
真面目な人には茶化したような軽い口調が気になるかも知れない。
しかしながら、その口調とは裏腹に著者の発する警告は深刻である。
我々は既存の権威を疑い、自らの知性を頼りに合理的に真理を希求している(はずだ)。
著者は、その合理性に必然的に紛れ込む形而上学を暴き出し、批判する。
リベラルであれ保守であれ、真剣に正義を語る者は一読すべきだろう。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年8月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
簡単に言ってしまえば、その個人の思想が右へ行こうが左へ行こうが、誰しも形而上学からは逃れられないことを本書では訴えている。その思想の原点に神を措定しようが、それが理想郷であろうが、もしくは理性的な人間性であろうが、誰しもがそれを立証することはできない。その立証できない命題から何らかの結論を演繹しているのが、宗教であったり思想であったりするのだ。結局のところ、その思想の根本的な部分では、形而上学にどっぷり浸かっているってこと。まぁ著者はその思い込みを悪いと言っているわけではなく、それらを他人に押し付けることなく個人の信仰レベルでつつましくやってちょうだい、と言っているのだ。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年5月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者の博覧強記ぶりは毎度の如く舌を巻くのだが、良く言えば縦横無尽、悪く言えば散逸気味。
体系的に論理が語られるというよりも、
哲学と宗教の枝葉末節の絡まり具合を解説しているに過ぎないと感じてしまう。
哲学も宗教も数千年に渡って観念論的に論じられてきたとはいえ、互いに干渉している部分は案外少なく、
やはり本質的には全く別物だということの再確認はできた。
「統一協会の元信者が語る」というのは帯に書かれている通りの売りの一つだと思うが、
統一協会を憎んでるわけでもなく執心しているわけでもない人間の声が聞けたのは貴重。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年11月8日に日本でレビュー済み
《「真理」に近付きたいという欲求》・・・。
《プラトンが「真理(アレテイア)」という言葉で表しているものには、
「正しさ」と「隠されていないこと=露出していること」の二重の意味がある》。
《「洞窟の比喩(プラトン)」を、ギリシア的な「アレテイア」観が、
西欧近代を特徴付ける「真(正)/偽」の二分法の「真理」観へと移行していく第一歩として位置付け》た
ハイデガーの講義『真理の本質について』の解説が秀逸。
《(科学的・理論的な)「正しさ」と結び付いた「真理」観は近代的なものであり、
ギリシア語の<aletheia(アレテイア)>においては、
「正しさ」よりも「隠されていないこと=露出していること」という意味のほうが優勢》
《「(現時点で)隠蔽されているもの」と「(現時点で)顕わになっているもの」の間の
相関関係で決まってくるものであって、"究極の正しさ" ということではない》。
《「疎外される以前の自然な状態があった」という想定自体が、イデオロギーである》。
《"我々" の世界には、純粋なものはあり得ない》。

《二項対立図式(「真(正)/偽」)抜きで、どのように世界を理解したらいいのか?》
《自分たちを規定するものを知ることが、それとは異なる "何か"の可能性を知ることに繋がる》。
《思案を重ねた挙句、結局、もとの二項対立図式に戻ってきてしまう》ことに、
自覚的な「哲学」。ともすれば忘却しがちな「宗教」。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年1月7日に日本でレビュー済み
著者のハイデガー入門書が面白かったのでkindle unlimitedでこれも読み始めたものの、序論でいきなり「ネオリベ批判は風が吹けば桶屋が儲かる式の陰謀論」みたいなことを書いていてさすがにうんざり。。
主観的にはAを信じているにも関わらず、現実性においてはBを信じているかのように行動してしまっている場合のBこそがイデオロギーであって、「ネオリベが主観的にBを信じているとは思われない→ネオリベ批判派の陰謀論だ」という著者の論脈はあまりに無邪気というか、幼稚に感じられる。(まあ実際には、ネオリベと呼ばれるものの大半は「Bとわかっててそうしてる」だろうけど、その場合は著者の推測そのものが誤りだということになる。)
2008年の著作ということで情状酌量の余地はあるのかもしれないが、直後の金融危機への国家の対応、拡大し続ける経済格差など、Bがあからさまに可視化された現在となっては、恥ずかしくて読んでいられないですね。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2009年8月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトルからは内容が分かりにくいですが、この本は基本的に宗教批判、疑似宗教批判の本です。具体的には自己に真理があると主張し、正義や理想を振りかざし、それを他人に押し付けようとする人達を批判しています。(主に批判されるのはマルクス主義)

内容は面白く、その点に不満はないのですが、気になるのが、この本は啓蒙主義批判の本のはずなのですが、仲正氏もかなり啓蒙主義的だということです。(つまり、なんだかんだ言いながら結局、理性や知性の方に重点を置いている。偉大な思想家と凡庸な思想家、知的と馬鹿のように二項対立で)

この問題はむしろ、宗教や思想に突き動かされる衝動が本質的に人間に備わっていると考えた方がよいのではないでしょうか。つまり、これは理性や知性を凌駕する狂気や情念の問題であり、違う言い方をすれば「浪漫主義的恋愛体質」ということだと思います。(時と場合、時代背景により、大きな物語として宗教や思想に、小さな物語としては恋愛や芸術(小説や映画)などに惹きつけられる)

偉大だろうが凡庸だろうが、知的だろうが馬鹿だろうが、恋愛はするわけで、恋愛をすれば他人の迷惑はあまり顧みないわけで、すべての「人間は狂気が宿る」と考えた方が、しっくりくると思います。
25人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年8月6日に日本でレビュー済み
 著者の個人的理由もあってとくに「サヨク(左翼)」的言辞・行動を、「哲学史的」に酷評したものである。科学的に立証できない「形而上学」的前提に無自覚なまま、「共同体的」に共有している「理性」あるいは「共感」をもたない者を攻撃・排除しているということで、この知的姿勢を批判している。かつて吉本隆明氏が、真理なるものが党派性をもって主張されるときの危険性を警告したことを思い起こさせる。もっとも、仲正氏は、みずからの「統一教会」入信および脱会の経験を踏まえての論述なので、自己教祖化は避けられている。哲学史・思想史の知見が得られるとともに、なるほどと思い当たったり、反省させられたりする書である。読む者の立場によっては、議論そのものを黙殺してしまうかもしれない。おそらく仲正氏は、そのあたりのことは予想しているはずである。
 理性をもった自我によってあるべき世界の構築を構想する近代哲学およびその延長にあるマルクス主義の考え方、そしてそれらを西欧のロゴス中心主義として批判するポストモダン左派も、その哲学史・思想史的源泉であるプラトン哲学とキリスト教の思考のタイプ=二項対立図式を共通にしている、と仲正氏は、くり返し論じている。プラトンの『国家』で展開される有名な「洞窟の比喩」についての考察も、眼から鱗といった感じであった。『プラトン=ソクラテスは、自らが「善のイデア」を見た「哲学者」の立場に立ったつもりになって語っているので、鎖から解放された元囚人の味方をしているのは当然だが、プラトン=ソクラテスの発言自体が正しいという絶対的な保証はない』ということになる。
 移民労働者、ニート、フリーター、ホームレス、ストリート・パフォーマー、さらには、オタクや「腐女子」などの弱者とされる者を「サバルタン(subaltern=従属者)」(スピヴァック)として、抵抗・〈革命〉のポテンシャルを見ようとするポストモダン左派の考え方は、「近代/反(脱)近代」の二項対立図式にはまっていて、けっきょくは「前者=偽/後者=真」とひっくり返しただけである。
“非西欧的なもの”を神聖視しようとするまなざし自体が「西欧/非西欧」の二分法に基づいている点で既に“西欧的”なのである。
 このあたり、かつて福田恆存が、「ものごとを対立的に見る西洋的思考より、対立的には見ない東洋的思考のほうがすぐれている」と鈴木大拙が述べたことに対して、「それ自体が西洋的対立的思考だ」と批判したのを思わせる。
 第6章「内面性の形而上学」のところは感動した。自分のことばで考え表現していると思っていても、実は誰かがどこかで書いたことをなぞっているだけかもしれないのである。新宗教のマインドコントロールを嗤うことはたやすい。しかし、社会的に無自覚なマインドコントロールもありうるということなのである。私憤と公憤をみずから混同してしまうと、流布している正義のエクリチュール(書きことば)を、自分の内心からの怒りの声(パロール=話しことば)と勘違いしてしまう。そのエクリチュールの議論に客観的根拠が欠けている場合、まさに形而上学的な支配といえよう。昨今の日本官僚に対する罵声や論調などに典型的である。心したいところである。
 デリダが「音声中心主義」として問題にしているのは、西欧的な「主体」の“内”にあまりにも“自然”と定着してしまって、なかなかそのエクリチュール性を認知できないようになっている根元的なエクリチュールのことである。あまりにも“自然”と「内面」に定着しているので、デリダのように「パロール」の隠れたエクリチュール性を暴き出そうとする哲学者も含めて何人にも、自分の考え方のどこまでが根元的なエクリチュールに感染しているのか分からない。
 むろん賢明な読者は、この著者のエクリチュールに感染してしまっているかどうかの自己点検も、怠ってはならないのである。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2008年10月27日に日本でレビュー済み
久々のヒットでした。そもそも「哲学って何?」から始まり、「形而上学とは?」等々、これまで「聞いたことあるけど、よく分からない」言葉を分かりやすく解説してくれてます。また、プラトン、デカルト、デリダ等、「聞いたことあるな〜」程度でしかなかった哲学者の特徴についても説明しており、はたまたキリスト教、マルクス主義、左翼、右翼等々についても著者なりの経験も交えて分かりやすく説明してます。

そして本書で最も興味深いのが、これら宗教、哲学、思想の結びつきを説明していることでしょうか。私は別にキリスト教でもなく、信心深い訳ではないのですが、普段の思考の根底に如何にプラトンやキリスト教の影響を受けていたかを知りました。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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