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検証 東日本大震災の流言・デマ (光文社新書) 新書 – 2011/5/17
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- ISBN-10433403621X
- ISBN-13978-4334036218
- 出版社光文社
- 発売日2011/5/17
- 言語日本語
- 本の長さ204ページ
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商品の説明
出版社からのコメント
◎流言やデマはどのように生まれ、どのように広がるのか?
真偽を確認するにはどうすればいいのか?
そのメカニズムを解説し、ダマされない・広めない基礎知識を伝授。
【表2】
◎有害物質の雨が降る?
◎被災地で外国人犯罪が増えている?
◎あの政治家がこんな失言をした?
◎関西電力の節電呼びかけチェーンメール
◎放射性物質にヒマワリが効く?
◎トルコが日本に一〇〇億円の援助?
◎ヨウ素入りのうがい薬は放射性物質に効く?
◎天皇陛下が京都に逃げた?
◎日本では物資の空中投下が認められていない?
◎避難した被災地の子どもには教科書が配布されない?
----なぜデマが広まるのか? デマはなぜダメなのか? デマを防ぐには?
【著者紹介】
荻上チキ(おぎうえちき)
1981年生まれ。評論家・編集者。芹沢一也、飯田泰之とともに株式会社シノドスを設立。メールマガジン「αSYNODOS」編集長。最近の著書に『ネットいじめ』(PHP新書)、『社会的な身体』(講談社現代新書)、『いじめの直し方』(共著、朝日新聞出版)、『ダメ情報の見分け方』(共著、生活人新書)、『セックスメディア30年史』(ちくま新書)、編著に『日本を変える「知」』『経済成長って何で必要なんだろう?』『日本思想という病』(以上、光文社SYNODOS READINGS)、『日本経済復活 一番かんたんな方法』(光文社新書)などがある。
登録情報
- 出版社 : 光文社 (2011/5/17)
- 発売日 : 2011/5/17
- 言語 : 日本語
- 新書 : 204ページ
- ISBN-10 : 433403621X
- ISBN-13 : 978-4334036218
- Amazon 売れ筋ランキング: - 461,035位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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ノウハウという点では、「(インサイダーや現地関係者を指す固有名詞が入る)~~に聞いた話」、「拡散希望」など、共通の表現がネット上の流言/デマにはあるという本書の指摘は、平時でも応用が利く情報スクリーニングの方法だろう。(ネットの掲示板やコメント欄には、この手の書き込みがいかに多いことか。)
また、安全なところで誤情報を拡散する「うわさ屋」たちの「災害カーニバル」「ボランティア・ハイ」に関する心理傾向の分析からは、膨大な人数の様々な「厨二病」患者たち、「情報強者」として不特定多数をマウンティングしたい人々の存在が伺われて肌寒い。この点も平時のインターネット空間に共通する構造的問題であるはずだ。
著者は色々なフィールドの本を書かれているようだが、災害時ではなく平時においてもネット上に転がっている流言/デマ、陰謀論に関して積極的に分析し、更なるノウハウを本にまとめて世に問うてほしいなと思う。
さっそくTVを点けてみたら炎上しているのはLPG(液化石油ガス)タンクだとのこと。それで、「コスモ石油に勤めている人からの情報…」という「情報の出処」はインチキなものだとすぐ解った。
燃えているのがLPGなら、「有害物質が…、雨などと一緒に降るので傘かカッパなど…」なんて馬鹿げた話になるはずがないことは化学業界の関係者なら常識。東京オリンピックの年、「新潟地震」で昭和石油の原油タンクが炎上した事故に倣ったデマだろうと思ったが、こういうたぐいの流言は必要な情報もしくは正確な知識があれば、すぐ立ち消えになるもの。
日本には、関東大震災のとき、パニックに陥った群集や軍人が、当時は日本の植民地だった朝鮮から出稼ぎに来ていた無辜の民衆や留学生を多数虐殺した慙愧に耐えない過去があるため、とくに神戸地震のときは随分と心配させられたけれど、さしたることもなく幸いだと思っていたが、あとで聞くと、やはり、その手の流言蜚語が被災地や周辺では、かなり飛んでいたという。
こんどのような大災害や危機発生のさいには、この種の流言やデマが必ず飛び交うものと決まっている。
それに対して行政やマスメディアは、事前に必要な対策を準備すべきところなのに、インターネットやTVは勿論ラジオもなかった関東大震災当時とは比較にならないにせよ、しかし今度も、ほとんど何の用意もなかったってことには驚かされたのが率直なところ。ばかりか、例によってメディアの一部には、被災者の不安に便乗して却って流言を煽るものすらあった事実は、諸賢ご承知の通り。
もう一つ。非常事態にさいして被災者が駆込んだ避難所に、必要な情報を被災者が交換するシステムが、まるで何も用意してなかったことにも驚かされた(中国・文化大革命当時の壁新聞なみというか)。大半の避難所に非常用電源や緊急用通信設備の準備がなく、地震で停電すると、被災者はTV情報すら取れなくなったし、用意あった場合でも津波で被災したり、運転数時間で止まるという、明らかに行政側の怠慢としか言いようのない事態に陥ってしまった。こんなときこそ、電線が切れ孤立しても働く太陽光や風力発電の出番ではないかと思ったのだが、そんな設備など、どこにも見られなかったのには、呆れたのを通り越して憤りすら覚えた。
おまけに、福島原発事故ともなると、日本政府みずからが隠蔽体質を剥き出しに、国民に向けて曖昧で理解困難な情報を垂れ流したうえ、マスメディアのほうにも、裏付け取材も満足にせず不確実な風説や怪しい流言を飛ばすものがあったし、中央官僚の知的頽廃ぶりを象徴するような不手際を再三に渡って演ずる。
このへんは、本書が指摘する通り、これまで「流言やデマの専門的な研究者が…」、「『今まさに起きている流言を検証し、中和する専門家』でもなければ『流言やデマが発生しにくい環境を作るための専門家』でもないことが多い…」結果。
だが、本来は、そういうことが仕事のはずの行政官僚たちが、じつは、お上に仕えて俸給を戴き領民を支配するのが役目と心得る江戸時代の「お武家さま」、ないしは、「天皇の官吏」だった戦争前の気分をいまだに引きずる日本型「お役人さま」にほかならず、相変わらず懲りない「遅れず、休まず、働かず」の官僚魂を遺憾なく発揮させたのが今度の大震災。2年ごとにポストを移動するルーティン人事と予算とで金縛りにあい、かつ当職者が転任するたび、まともに業務引継ぎもせず一切合財ガラガラポンを繰返すような中央省庁や記者クラブ・メディアに、間歇的に発生するような災害や危機において正確な情報の発信など、多くは頼めないと鼻から腹を括るべきだろう。
となると、ここはやはりNGOの出番。
差当りハードの整備は行政側に期待するしかないとしても、つね日頃からこうした事態に備えて、あらかじめネットワークを構築しておき、相互に交流経験を積み重ね、緊急時のソフト運用のほうはNGOの手で引受けるとするほか、有効な手立てなどないと思い知らされたのが、こんどの大震災ではなかったか。
また、エドガール・モランの『オルレアンのうわさ』(忽然と女性客の消えるブティック)や、野村純一の「口裂け女」研究など、都市伝説に関する研究もなされてきた。
本書は、その「流言」「デマ」研究の系譜に連なるものである。
3月11日の東日本大震災後には、さまざまな噂が飛び交った。本書でも紹介されている「コスモ石油爆発による有害物質の雨」「東京電力を装った男」「放射性物質にはイソジンが効く」などなど。
どれも、最初に情報を発信した人は善意で注意喚起を促すのだろうが、あの情報が少ない環境の中で注意喚起の情報を受け取った人は、必要以上に警戒することになる。
必要以上の警戒、緊張状態が長く続くと、人は想像以上に疲弊する。そして、善意による行動が最悪の結果をもたらすこともあり得る。
私は茨城県の県北、北茨城市に住んでいます。そこで地震に遭い、一週間近く停電と断水の中にいたので、断片的に伝わってくる注意喚起の情報(数時間後に大きな地震が来るなど)を聞いても為す術がなく、ただ不安を煽られるだけでした。
平時なら、心配するのに越したことはないと注意喚起の情報に積極的に耳を傾けていたでしょう。しかし、あの状況ではただ精神をすり減らし、本当に必要なときに行動できないと思い、途中から意識的に情報をシャットダウンし、必要最小限の情報で暮らしていました。
「北茨城市で赤ちゃん餓死」などという流言があったことは知りませんでしたが、茨城が被災地であることを無視するような扱われ方が多々あったので、その流言を流した人の気持ちは理解できます。
しかし、誇張は誤解を生み、非常時において誤解は人の命を脅かしかねない。
また、命を脅かさないまでも、注意喚起に対して逐一対応していくことで体力が削られ、いざ本当の危機が起こった際に行動できない恐れがある。もしくは「オオカミ少年」のように、いざというときにどれが本物の信頼できる情報かが分からなくなってしまう危険がある。
情報を発信する人と、受け取る人。そのどちらにもある程度の知識、リテラシーが求められる時代になった。
リテラシーは一朝一夕で身に付くものではないが、本書で言うように「歴史に学ぶ」こと、「流言やデマの基本パターンを知っておくことで」「既視感を抱きやすくしておくこと」は、即効性のあるワクチンであるように思う。
インターネットにより情報が広まる速さは格段に速くなったが、その情報がデマだと分かったときに収束するスピードも格段に速くなっている。
この本により「ワクチン」を得た人々が「検証屋」となっていくことで、デマや流言の収束スピードが一層速まっていくことを望む。
図など細かい構成に不満は残るものの、震災から2ヶ月という短期間で、これだけ多くのうわさを検証した本が出版されたことに素直に敬意を表する。
それとともに、平時にはほとんど役に立たない「批評家」「ブロガー」が、「社会学」をまさに生きた「実学」に引き上げ、多くの人々の命を救う可能性があることに尊敬と感謝の意を示したい。
twitterを中心に震災後に流れた流言・デマの類を紹介し、
怪しげな情報の特徴や遭遇したときの対処ポイントを解説しています。
事例紹介としては「こんなのもあったのか」と思うようなものもあり、興味深いです。
残念なのは体系的な知見はあまり多くなさそうなところ。
対策については最後の方のページで多少まとめてくれてはいますが、ページ的には非常に少ないです。
個別の情報の判断については体系立てようと努力した跡は伺えるものの、
大半は内容をじっくり読み込んでそれぞれ判断するしかなさそうに見えます。
デマに特徴的な形式をもう少し大系立てて提示した上で、どこに当てはまるかを示していく形で記載されていると、
素人でも判断しやすくなってさらに良かったのではないかと思います。
心無いデマや専門家と称する無知な学者はもとより、金儲けのためのデマもあったと思う。
この本には、デマの特徴を挙げて、真実との違いを分かりやすく解説している。
従って疑わしい情報に接した時にデマか真実かを識別できる知識が得られる。
その点で非常に価値ある一冊だ。
震災後3年以上経過してもかつてのデマがまだ流布しているし、デマが真実のように言われているケースが多々ある。
出来れば続編か改訂版でその後を追ってほしい。
ですが、物足りなさも感じました。特に、流言・デマと既存メディアに対する不信感との関係について触れてほしかったと感じました。
本書でたびたび触れられてる「インサイダーからの密告」形式の流言・デマが広がるのは、その根底に「メディアは情報を正確には伝えない/恣意的に伝える」「メディアの姿勢に違和感がある」という意識が多くの人に広まっているからだと思います。
震災の際、ヘルメットを (形式的に) 被ったアナウンサー、被災地の空を覆う複数の報道ヘリ、安全圏 (東京都心) にいながら何か他人事のように災害を語る識者…などが画面を通じて映し出されました。メディア関係者は至って真面目に真摯に報道していたであろうことは想像できますが、情報を受け取る側 (=視聴者) は、何か違和感や嫌悪感を覚えたと思います。その違和感なり嫌悪感は、本書でいう「中和」とは反対の方向に働くでしょう。
流言・デマに「のってしまった」人とメディアへの信頼度との関連性を実証的に分析して論述するのは、本書の趣旨を越えるものかもしれません。ですが、本書はメディアを「中和する側の存在」としてのみ捉えているように感じます。「メディア側のありようが流言・デマの温床になっているのではないか」という問いかけがあれば、よりクリアに流言・デマの問題が浮かび上がるでしょうし、より有効な対処法も見えてくると考えます。