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労働者階級の反乱 地べたから見た英国EU離脱 (光文社新書) 新書 – 2017/10/17

4.2 5つ星のうち4.2 215個の評価

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2017年・第16回新潮ドキュメント賞受賞後第1作!
(『子どもたちの階級闘争』みすず書房)


トランプ現象とブレグジットは
似て非なるものだった……!

良くも悪しくも一周先を行く国イギリスの
誇り高き労働者階級の歴史と今を学べ!


◎内容

全世界を驚かせた2016年6月の英国国民投票でのEU離脱派の勝利。
海外では「下層に広がった醜い排外主義の現れ」とする報道が多かったが、
英国国内では「1945年以来のピープル(労働者階級)の革命」と評す向きも多かった。
それは、なぜなのか?

世界で最初に産業革命を経験し、最初に労働運動が始まった国イギリス。
そこでは労働者たちこそが民主主義を守ってきた。
ブレグジットは、グローバル主義と緊縮財政により
社会のアウトサイダーにされつつある彼らが投じた怒りの礫だったのだ――。

英国在住、「地べたからのリポート」を得意とするライター兼保育士が、
労働者階級のど真ん中から、「いつまでも黙って我慢しない」彼らの現状と
そのスピリットの源流を、生の声を交えながら伝える。


◎目次

まえがき

第I部 地べたから見たブレグジットの「その後」

(1)ブレグジットとトランプ現象は本当に似ていたのか
(2)いま人々は、国民投票の結果を後悔しているのか
(3)労働者たちが離脱を選んだ動機と労働党の復活はつながっている
(4)排外主義を打破する政治
(5)ミクロレベルでの考察――離脱派家庭と残留派家庭はいま

第II部 労働者階級とはどんな人たちなのか

(1)40年後の『ハマータウンの野郎ども』
(2)「ニュー・マイノリティ」の背景と政治意識

第III部 英国労働者階級の100年――歴史の中に現在(いま)が見える

(1)叛逆のはじまり(1910年―1939年)
(2)1945年のスピリット(1939年―1951年)
(3)ワーキングクラス・ヒーローの時代(1951年―1969年)
(4)受難と解体の時代(1970年―1990年)
(5)ブロークン・ブリテンと大緊縮時代(1990年―2017年)

あとがき


◎著者プロフィール

ブレイディみかこ
1965年福岡市生まれ。
保育士・ライター・コラムニスト。96年から英国ブライトン在住。
著書に『花の命はノー・フューチャー』(ちくま文庫)、
『アナキズム・イン・ザ・UK――壊れた英国とパンク保育士奮闘記』
『ザ・レフト――UK左翼セレブ列伝』『いまモリッシーを聴くということ』(以上、Pヴァイン)、
『ヨーロッパ・コーリング――地べたからのポリティカル・レポート』(岩波書店)、
『THIS IS JAPAN――英国保育士が見た日本』(太田出版)、
『子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から』
(みすず書房、2017年・第16回新潮ドキュメント賞受賞)、
共著に『保育園を呼ぶ声が聞こえる』(太田出版)がある。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 光文社 (2017/10/17)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2017/10/17
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 288ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4334043186
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4334043186
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 215個の評価

著者について

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ブレイディみかこ
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上位レビュー、対象国: 日本

2018年11月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
メディアを読み込めませんでした。
 ■ 概要

この本の主人公は白人の労働者階級です 労働者階級って聞くとあまりイメージがわかないかもしれないけど 典型的には8マイルのころのエミネムです

エミネムはアメリカ生まれで この本はイギリスが舞台なので違いはあるんだけど 基本的な理解としては「エミネム in イギリス」で問題ないです 極端な例なんだけどアメリカだとレッドネックって言われるような人々でトレーラーハウス暮らしをして自動車のライン製造などで働いています

それで Brady さんの本がすごいのはまさにこの白人労働者 つまりイギリスのエミネムたちを代弁してるところですね これってすごく貴重です

何故かって言うと 日本で映画とかテレビとかをみていて出てくるような人とは違うひとたちだからです 日本で知られているイギリス人はエマ・ワトソンやエリザベス女王です 芸能人とかスポーツ選手とか あとは政治家とか だいたい金持ちエリートの人のことばっかり入ってきますよね でも Brady さんの本はそういうところでふだんは見えない「社会の底辺」を描き出しています 例えば僕たちが旅行で行ったとしてもふれあえない人たちをあぶり出しています 見えないけど でも確かにイギリスではそうやって働いて家庭をつくっているひとはたくさんいます

これはすごく貴重だと思います 実際にこの本の中では5〜6人 もうちょっと多いかな 何人かの人にインタビューして彼彼女らの意見っていうのをインタビューした内容も載っています もちろんこれは統計的な手法ではないし裏付けがないものではあるんですけれども でも読んでみると確かにこういう人はいそうだなと体感できます 知り合いができたような感じですね でもなんかこれは欧州の人だからかわかんないけどなんかちょっと政治に詳しすぎるかもとは思いました これ明らかにブレディさんの解釈が入ってるよねみたいなのはある 本に編集が入ってるから当たり前なんだけどね でも基本的に彼女がイギリスのエミネムたちと日々触れ合ってるって言うのはまあほぼ間違いないんじゃないかなっていうのは伝わってくるのでこの本が貴重っていう部分には変わりはないのかなと思いますね

■ 労働者を無視したツケが回ってきた
それでこっからが本題だけど このイギリスのエミネムたちがEUから出ていくほうに投票したんだよね
EUは基本的には良いことですよね 輸入品の関税がなくなるとか パスポートなしで出たり入ったりできます じゃあなんでEUから出ていこうとしているのか

こういう労働者が心配しているのは普段の生活です 不景気でクビになったら手当はあるのか 転職できるのか 病気になったら仕事どうしよう 子供の教育費をどうしようか 身近な問題ですね

彼らは職が奪われています 少なくともそう思っています 英語の喋れない大陸から若いポーランド人が入ってきてトラックの運転手になります 最近はナビがあるから英語が話せなくても仕事ができるんですね このままだとマズイ でも政治はなにもしてくれない むしろゼロ時間契約なんてものを法案通過させてしまう 敵対視されてあたりまえですよね

それが「なんでEUとか言ってんの まず俺らでしょ 無視すんなよ」っていう意見表明に繋がります

それで国境を閉ざしたい 移民が入ってこないようにポーランド人とかに職が奪われないようにしたい これを労働者たちは「主権を取り戻す」って表現しています 確かにちょっと人を寄せ付けない感じに聞こえるかもしれません

でも考えていることは 自分たちの生活のことなんです 政治に期待できないなら投票で変えようぜ もう生活に余裕もない 今のままズルズルいくとやばい どうにかするには何かに賭けなければいけない はい「じゃあEUからの脱退でしょ」となるわけです

合理的な選択だと思いません? ちゃんと考えて投票してるでしょ なのにエリートは労働者たちをバカ呼ばわりですよ エリートは労働者が差別主義者でEUの利点が分かっていないと思ってる けどそうじゃない

無視してる金持ちエリートにも悪いところはあるやろって話です だからこの本はエリートたちへの警鐘っていう風な読み方はできるんじゃないかなと思います つまり自分たちが 労働者たちを無視して 逆に金持ちたちに都合のいい政治を行ってる 民衆の生活は良くなってない オレたちを無視するな さもないとしっぺ返しを食らうぞと訴えているんだと思います ブレイディ家はその労働者たちのまっただなかで生活しいます

この本はエリートが頭でっかちな所エリートの弱いところ 想像力が及んでいないところを いやいやこういう人たちはいるんだぜっていうのを思い出させてくれるはずです ブレグジット派の人への偏見を解いてくれます 自分たちの生活 雇用とか学校とか地域のコミュニティとか医療とかそういうところを心配している 別に外国人が嫌いだからとか そうゆう人は多くないんだよっていうことです

先ほど触れたインタビューの中でも 中国系移民の家に落書きやゴミ投げ入れがあったときには中国人を守る側のリーダーになった人もいたんです

でね Brady さんの本で分かることは そういう労働者たちって自分たちのことを「数が減っている」と考えていることです 統計的に正しいかはさておきね だって周りのひとがどんどん外国からの出稼ぎになっているから

でも本当は労働者は相当な数がいる だって じゃないとそもそも国民投票で勝てないからね 言ってみればふつうのイギリス人たちなんですよ

EUに残るべきだって言ってる金持ちエリートたちは労働者をバカだと思ってるんですね こういうもう EU から出てええやろって思っている人たちのことを 本当はそういう労働者も別に EU の利点が分かってないわけではないんですけどね そもそも外国人と一緒に働いている人も多いですから 単一市場に残る利点ってのは本当はわかっている

そういう意味ではブレディさんはアメリカとイギリスとは違うっていうけど実際は似てるよね ヒラリー・クリントン候補が負けた原因は労働者を無視したからですよ こうした断裂は先進各国で起きつつあります

■ どうすべきか
まだ終わりじゃないんです Brady さんの本のいいところは じゃあお金持ちのエリートたちがどうすればいいのっていうところまで書いています エミネムたちに支持されているイギリスの労働党がどうやって成功しているかっていう部分まで紹介されています
イギリスの労働党って 日本の知識人からも評価は高くて コービンっていうカリスマではないけれども若者からすごく人気を集めている労働党の党首がいます

コービンは政権運営は上手くなくて結構党内ともガタガタの状態になっちゃうんですけれどもなぜか若者からの 信頼はあって どんどん新しい党員が入ってくる これってアメリカだと明らかにバーニーサンダースと似ています バーニーもそんなにパッとしないお爺ちゃんなんだけど金持ちトップ1%に資産が集中してるのはおかしいやろってぶち上げて若者を中心にとんでもない支持をとりつけています

実際にバーニーサンダースの陣営からイギリスの労働党にどうやって若者の支持を得たかっていうところをしっかりとレクチャーしたっていうことが紹介されています 草の根の政治活動をどうやって展開していくかという知見が伝わっているわけですね

耳が痛いはなしもあります ありがちな政治運動の失敗は大学生とかインテリとかが行う「ソーシャルメディアで議論して たまにはデモに行く」みたいなものです これってありがちと言うか日本でも政治に関心のあるひとはそうに考えてると思います Twitterもデモも悪くないけどそれだけじゃ足りないよって言った労働党のブレーンがいます

オーエン・ジョーンズっていう若手の論客がいます 彼は「どぶ板選挙」をしろと言っています どぶ板って 公職選挙法の兼ね合いもありますが労働者階級の一件一軒の家に行って話をする 地域のイベントに顔を出して話をする もちろん伝統的などぶ板選挙の方法だけじゃなくてこまめにソーシャルメディアで発信するとかYouTubeで問題意識を共感できるCM流すそういうとこも含まれているのでしょう
実際に マイケルムーアのシッコとかの上映会とかをして 医療とか教育とか雇用について心配している人たちに本当にそういう問題について考えてるのは 僕たちの政党なんだよっていうのをちゃんと示しているらしい

今のリベラルな政党はインテリの集まりになってしまっています 分かりやすく言うと例えば何か集会をやるとしてもなんとかアートセンターみたいな場所でやりがちです 金持ちエリートは「えっ だってそこが日本の中心じゃん」って言い訳する

でもオーエンは そうじゃなくて例えば日本の首都圏で言うと千葉ニュータウンとか和光市とか もしくは神奈川の百合ヶ丘とか港北区とかそういう場所で政治活動をしろって怒っている

Twitterやデモだけじゃない 仕事が忙しくても参加できる 休日のショッピングモールで催しをやるとか生活に根付いた活動が求められています 本当に現状を変えてくれるひとはだれなのかを有権者に伝えないといけない

■ 関連作品
ということで「労働者たちの反乱」紹介してみました 労働党の歴史も紹介されていました なんたって公営住宅に実際住んでいるひとですからね 当事者です 筆に体重が乗っています
似たような労働党の歴史を扱った『赤いバラは散らない』よりも僕は分かりやすかったです もちろん使い方の問題なんでしょうが

最近は対談の書き起こしの新書が増えていますが こういうずっしりした内容の本を読めるのはありがたいです
93人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年11月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「地べたからのリポート」を得意とするという著者が、ブレ
グジットを分析する中で、英国の労働者階級に辿り着き、そ
の現状と歴史について解説して行きます。

著者は20年以上に渡り、英国に定住していて、配偶者やその
友人達は労働者階級出身となります。
その環境から見たブレグジットは、正に「地べたからのリポ
ート」と言える充実度となっています。

三部構成で語られます。
第Ⅰ部では、ブレグジットそのものが分析されます。
著者の主張には、トランプ現象との違いを明確にしたいとい
うものがあるようです。
米国のサンダース陣営が、英国のコービン陣営のドブ板活動
を指南した話など、興味深い導入部となっています。

第Ⅱ部では、労働者階級の人々に焦点を当てます。
中心となるのは、20年以上の付き合いになるという、配偶者
の友人達6名へのブレグジットを巡るインタビューです。
本書の最大の読み処が、ここでした。
離脱票を入れた労働者階級と言っても、簡単に一括りには出
来ないことが判ります。
ジャスティン・ジェストの白人労働者階級の分析を、頁を割
いて紹介しています。
英国ロンドン東部と米国ヤングスタウンの対比が、興味深い
結果を見せてくれます。

第Ⅲ部では、英国労働者階級史を本書の半分近い分量で紹介
します。
内容は、セリーナ・トッドの著作のダイジェストにポップ・
カルチャー面を捕捉したものと、著者自ら語っています。
1910年から2017年までを、5つの時代区分により、詳細に教
えてくれるので、とても勉強になりました。

全体を通して見ると、著者の労働党への期待が感じ取れます。
英国労働者階級史は貴重ですが、配偶者の友人へのインタビ
ューのような「地べたからのリポート」の分量を、もっと増
やして貰いたかった処です。

著者の力点は、ブレグジットとトランプ現象の違いの明確化
にあるのでしょうが、英国と米国の社会構造は異なるのです
から、然もありなんでした。

寧ろ違いよりも、グローバリズムによって踏みにじられ、聞
き届けられなかった人々の怨嗟の声の噴出という、共通性が
再認識できた次第です。
44人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年5月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
英国の20世紀の社会経済運動を下の階層の視点から論評した点が良かった。ただこの本をあの世でチャーチルやサッチャーが読んだら何と言うか論評を訊いてみたいものだ。あと、新書の分量では無いものねだりかもしれないが、高度情報技術が労働者とその運動をどう変えていくかも未来を考える上で重要。やはり新自由主義経済と高度情報技術の融合により多くの人々は下に追いやられていくような気がしてならない。
2019年12月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 ブレグジット(英国のEU離脱)を、イギリス社会の右傾化、レイシズム、排外主義、ポピュリズム等で説明して「分かったつもり」になってよいのか。
 著者は、自身の「地べた」からの観察・インタビューと、社会学や歴史学の研究成果を踏まえ、ブレグジットを「労働者階級の反乱」と位置づけ、歴史的にはいずれ「1926年のゼネラルストライキ」「1945年のピープルズ・レボリューション」「1960年から1970年代前半にかけて一気に起きた社会運動」と並び「労働者階級がエスタブリッシュメントを本当の意味で震撼させたこと(p.274)」に数えられるようになるのではないかと論じる。著者によれば「労働者たちにとって離脱は、文化的な動機(移民への不満)より、経済的な動機(生活への不安)のほうが大き(p.40)」く、その背景に主に保守党による緊縮財政と、その結果としての貧困の拡大・悪化がある。
 著者のスタンスは明らかで「いま英国に住むわたしたちは、もう一度、労働者階級の意味を再定義するときに来ているのだと思う。地べたに足をついて暮らしているすべての人間として、それを定義し、人種も性別も性的指向も関係なく、自分たちに足りないものや不当に奪われているものを勝ち取らねばならない時代が来ているのだ(p.275)」「労働者たちは、100年前の労働者階級の人々のように、その声を聞かせる歴史を再びはじめる時期に来ているのだ(p.277)」という箇所など、遠くから「インターナショナル」が聞こえてきそうで、アジテーションすれすれである。著者のデータの引用等は、それゆえ、丁寧に吟味しつつ読み取る必要があるだろう。
 第Ⅱ部の多くがジャスティン=ゲスト『The New Minority』の、第Ⅲ部はほぼ全面的にセリーナ=トッド『ザ・ピープル イギリス労働者階級の盛衰』の要約・解説なので、そこは(勉強にはなるが)つまらない。著者の持ち味はルポルタージュにある。
 ただ、ゲストの書の「政治に対する態度の4タイプ(p.137)」―「システム支持/反システム支持」と「受動的/能動的」の2×2のマトリックスで分析する—と、同心円の図の、一番内側から円の外までに、社会のいかなる人々が属しているか/属するべきを聞く調査(図はp.143等)は、日本社会の調査・分析にも使えそうで面白い。
 もうひとつ。シリトー『長距離走者の孤独』は昔、読んでそれなりに面白かった覚えがあるけれど、「イギリス労働者階級による文化的ムーヴメントの隆盛」という背景を知って読むとまた違う味わいがあるかもしれない。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年5月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
イギリスのEU離脱に際して、どうしてイギリス市民は残留ではなく離脱を選んだのかを、特に労働階級の市民へのインタビューを通して明らかにする。日本ではまず報道されない、市民の声を知ることができる良書。
イギリスのEU離脱だけでなく、日本の右傾化もこれと同じような観点から考えることができるのではないかと思います。

残念なのは、ここ100年ぐらいのイギリス史を振り返っていますが、かなり単調であまり意味のない内容なので、思い切って削除してしまえばさらに読まれる本になったかもしれません。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年6月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者の別な作品を入手の予定。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年1月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
英国で暮らし始めて6年弱になります。これまで肌で感じて来た疑問や違和感への答えが、歴史的事実やデータを交えて明快に答えられていて、目から鱗が何度も落ちました。英国EU離脱に関する日本の情報は、日本の大手メディアの無能さがよく分かるデタラメな解釈ばかりで、腹が立っていました。ブレイディ みかこさんの能力の高さ、志や視点、どれもこれもに脱帽です。政治と一般庶民の生活の関連や人間の心情など、イギリスと縁の無い人でも、気付きや学びが多いですし、とても興味深く読めますので、ぜひより多くの人に読んでもらいたいと思いました。
40人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート