富士五湖のひとつである精進湖のほとりに建つ一軒のホテル。夏期の間だけ営業しているこのホテルには、営業最終日の宿泊客が必ず行方不明になるという言い伝えがあります。この言い伝え通りに一組の夫婦が行方不明になるというストーリー。ちょっとホラーっぽい設定ですが、れっきとした推理小説で、ちゃんと合理的に解決します。週刊誌に連載されたものなので、既に説明したことが何度も繰り返され、やや無駄が多いとも感じますが、好意的に解釈すれば読者が話について行きやすい作品とも言えるでしょう。
主な登場人物は2組の夫婦と、1組の結婚を控えたカップル。この3組の男女の相手に対する想いがそれぞれ微妙に異なっており、うまく描き分けられています。推理小説の形を借りながらも、夫婦の様々な形を描くことに主眼があると思われ、夏樹静子はこういう主題を描くのが本当にうまいと思います。かつては推理小説に恋愛を持ち込んではならないという原則がありましたが、今は昔ですね。
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人を呑むホテル (光文社文庫 な 1-14) 文庫 – 1994/9/1
夏樹 静子
(著)
- 本の長さ466ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日1994/9/1
- ISBN-104334719295
- ISBN-13978-4334719296
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登録情報
- 出版社 : 光文社 (1994/9/1)
- 発売日 : 1994/9/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 466ページ
- ISBN-10 : 4334719295
- ISBN-13 : 978-4334719296
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,079,473位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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東京生まれ。慶応義塾大学英文学科卒。1973年、「蒸発」で第26回日本推理作家協会賞受賞。89年、仏語訳「第三の女」で第54回フランス犯罪小説大賞受賞、2006年に女性作家では初めて、日本ミステリー文学大賞を受賞する。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 裁判百年史ものがたり (ISBN-13: 978-4163723303 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)